『見学体験ツアー』〜2泊3日!親子で 山暮らししながら現地で移住体験会〜 イベントレポ
10/18(金)~20(日)にかけて、移住や二拠点居住を希望する方々を対象とした現地体験会を乗鞍高原で開催しました。これまでオンラインや東京都内で移住相談会を実施してきましたが、現地体験会は初めての試みです。参加者は5組の家族、計17人で、乗鞍の暮らしを実感していただきました。
イベントの概要
「都市部に暮らす親子に乗鞍の魅力を知ってもらい、移住推進につなげたい」という想いで、のりくら高原ミライズ構想協議会移住推進プロジェクトチームが主催しました。
これまでの移住相談会でも、乗鞍での暮らし方や都市部との生活の違い、多拠点での生活についてお話ししてきましたが、今回も「乗鞍の暮らしを一緒に楽しみましょう!」と案内しました。
<1日目 10月18日> 1日目:オリエンテーションと学校見学
初日は集合後、オリエンテーションを行い、参加者全員で自己紹介を。参加者は関東や近畿地方から訪れ、初めて乗鞍高原を訪れた方もいれば観光で来たことがある方もおり、皆さんの関心の高さが伺えました。
その後、徒歩で大野川小中学校へ移動し、見学。
学校では、松本市教育委員会の竹内さんと小松教頭先生が、松本デュアルスクール制度や学校の特長について説明してくれました。小中併設の小規模校である大野川小中学校では、少人数でのきめ細やかな学び、恵まれた自然環境や地域の特性を活かした松本独自の多様な学習を体験することが出来ます。広い校舎や体育館からは、外の紅葉が一望でき、参加者はその美しさに感動していました。
学校見学後は自由時間を設け、その後夕食作りを。メニューは、相馬さん特製の豚丼、みそ汁、サラダで、みんなで協力しながら楽しく調理しました。食事中には、移住者や地元の方との交流もあり、「なぜ乗鞍に移住(松本デュアルスクール制度を利用)したのか?」などの質問が飛び交い、リアルな体験談を聞くことができました。
<2日目 10月19日>自然と共に育つ子どもたち と乗鞍保育園の魅力を探る
2日目は雨が降る中でのスタート。
乗鞍保育園を訪れ、自然を生かした保育活動や地域との関わりを見学しました。園内には、園児たちが制作したマップやジオラマが展示されており、子どもたちが幼いころから地域の魅力を知ることの大切さを感じました。冬には急こう配の裏山で「尻すべり」を楽しむなど、自然と共生したユニークな保育が印象的。
保育園見学のあとは、乗鞍BASEへ。
先輩移住者のセツ・マカリスターさんのお宅兼仕事場へは、美しい紅葉を見ながらの移動です。
5人のお子さんを育てるセツさんからはセツさんからは、地域内の子育て環境や地域性についての話は参加者にとって興味深く、移住後の生活について具体的なイメージを持つことができたようです。
午後は自由時間。「上高地に行ってきました!」という参加者もおり、自然の美しさを存分に楽しみました。
<3日目 10月20日>「乗鞍の未来を共に守る」乗鞍の魅力を再発見する1日
最終日、朝は一の瀬草原を散策し、あざみ池へ向かいました。
肌寒く曇り空で時折雨が降る中でも、元気に走り回る子どもたち。あざみ池に到着後、相馬さんが「のりくらのえほん めぶきのきせつ」を読み聞かせし、乗鞍高原の生態系について学ぶ時間となりました。
その後すもも荘に戻り、地元出身のkambaのりくらの斉藤真弓さんのお話を聞きました。
斉藤さんは乗鞍で生まれ育ち、大学卒業後に県外で働いた後、Uターンして現在は二人のお子さんを育てています。
斉藤さんの「未来の子どもたちのために、乗鞍を守りたい」という熱い想いが参加者に伝わり、「自分と乗鞍の関わり方」について考えるきっかけとなったようです。
まとめ
3日間にわたるイベントはここで終了。
参加者からは、「移住はハードルが高いけれど、お試しから始められるのはありがたい」、「移住に対する不安があっても相談できる相手がいることが安心した」などの感想がありました。
多拠点生活や関係人口の視点でも「乗鞍を拠点の一つにしたい」という声があり、関わり方の多様性を感じました。一方で、「暮らしや仕事についての情報がもっと欲しい」との声もあり、これからの課題も見えてきました。
これからもオンラインや現地での移住相談会を行っていく予定です。詳細が決まり次第、こちらのnoteでお知らせしますので、移住を考えている方や山間地での子育て環境に興味のある方はぜひチェックしてください。
写真:甲田智恵
取材・文:甲田智恵・大須田淑恵
企画制作:のりくら高原ミライズ構想協議会 移住推進プロジェクトチーム