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なんとも美しい

【「カチッ」とクリートがペダルをキャッチ。久しぶりのドロップハンドルは新しいチャレンジへのスタート】

大きな事故&怪我〜入院生活から約70日。怪我は順調に回復していて、フラットペダルでMTBライドできるまでに回復してきた。今週末に開幕を控える東海cx(シクロクロス )、そしてエントリーをすでに済ませ、僕自身の今シーズンの初戦となる12月1日に地元・新城市・ふれあいパークほうらいで開催される東海CX第2戦に向け今日からシクロクロスバイクに跨った。

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今日は朝からお昼まで賑やかだったヤングキャッスルの営業を終え、サイクルジャージに着替える。フランクなアウトドアの出立のMTBライドと違い、全てがピタッと、そしてカチッとしている。ジップをあげるとシュッとする、ずいぶん懐かしい感覚だ。シューズのダイアルを締め、コツコツと歩きバイクに跨りSPDシューズが「カチッ」とペダルをキャッチする。タイヤが細い、そして前傾姿勢がきつい。「こんなにシビアで不安定な乗り物だったかな」と思わず苦笑する。普通のロードバイクに比べれば十分太いタイヤなはずが頼りない。その反面「すっ」とした加速、風を切る感覚が気持ちが良い。SUNVOLTのウィンターシールドジャッケットが冷たい風から体を守ってくれる。

西に傾く日差し、川沿いのグラベル。コントラストの効いたカリッとした風景の中を少し冷たくなった風を切りながら走っているとMTBとは全く違う乗り物、違う感覚でサドルの上に「帰って来たな」と思う。このコントロールが難しいシクロクロス バイクを操り、昨シーズンの最終戦・WNPで昇格とともに優勝を勝ち取ったと思えないような初々しい不思議な感覚だけしかない。

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今となってはそれが現実におきたことなのか疑問だ。遥か彼方の記憶のようで懐かしい。そして今の自分自身。今シーズンは昇格し、自分自身で新しいステージでの挑戦を楽しみしていた。そう思うと自身を襲った怪我は残念でならない。怪我はしなくて良いのであればしたくはない。けれど、怪我をしていろんなことに気づいた、とても大切なこともたくさん気づいた。とはいえ、競技に参加することを考えれば、今はまだ大きなリスクを抱えるし、単純に自転車にのる行為だけ考えても乗り降りも含めてまだうまく乗れない。体力も落ちてしまった。でもそれ以上にいろいろなことに気がつくことができた自分自身が、ここからどんな風に次のステップを繋ぎ、どんな形で、競技であれ、自転車にまつわる様々なことであれ、どんな風に成長し、どんな風に以前を乗り越え、どんな風に自分の好きなことに貢献できるのか考えるとワクワクする。まだまだ全てはここから、ここから。この状況を含めた新しい挑戦は始まったばかり。

そんな風に考えると僕は走らないけれど、今週末の新しいシーズンの東海CXの開幕が待ち遠しい。どんな素敵なドラマが待っているんだろう。

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