ピーナッツ
5年ぐらい前にスヌーピーグッズの売り場で私を見た友人に「スヌーピーの世界にいそう」と言われたことから、なんとなくスヌーピーに親近感を持つようになった。私の笑い方があの世界を連想させたらしい。
以来、グッズを集めるようになった。ガチ勢ではないので、生活に必要なものがあって、いろいろ柄があったらスヌーピーにしておこうかな、ぐらいのノリなんだけど、その軽さも続けてしまうと結構集まってしまうもので、スヌーピーのバッグからスヌーピーの手拭いが出てきて、結果ガチ勢みたいになってしまっている。
最近通うジムでも、スヌーピーバッグからスヌーピーのカバーに入れたペットボトルを出している状態なので「スヌーピー大好きおばさん」で認識されてしまった。
最初は店長さんにイジられた。店長さんは若い。20代半ばらしい。「ピーナッツ好きなんですか」。スタバでコラボしていて「ピーナッツとコラボ」というPOPを見て、豆のほうを連想したけどスヌーピーを見て「ああ、そっち!」と思ったという話をしてくれた。「最近の若者は、スヌーピーよりピーナッツ認識なのかー」と思った出来事。
スヌーピーは知っていても、ピーナッツという漫画のキャラクターということを知ってる人はあまり多くないという認識でいる。
私がなんとなく知ってるのも、元々好きだった劇団がピーナッツを下敷きにしたお芝居を上演していたからで、子供のころはスヌーピーはスヌーピーだった。
最近入ったインストラクターの女の子にもイジられるようになった。女の子は「ピーナッツ」の綴りが読めなかったという話を始めた。「でもなんでピーナッツなんですか?」と聞かれた。漫画のタイトルとは知らなかったらしい。
「スヌーピーは、ピーナッツというタイトルの漫画のキャラクターなんだよ」と説明したものの、そういや、何故ピーナッツというタイトルなのか知らないことに気付いた。
スヌーピーの漫画はどこか哲学的だったり皮肉的だったり、可愛いだけじゃないストーリーが多い…というイメージ(実際どのエピソードがと聞かれると困る)。
なんとなく、良いところも悪いところも含めて、人間みんな似たり寄ったりなんだよという皮肉的な意味合いかな、とか思ってみたものの、最近はとても良い時代なので、Google先生に確認してみることにした。
英語のピーナッツには「つまらないもの、取るに足らないもの」という意味があるんですって。作者自身が付けたタイトルでなく、不満を持っていたという。ビックリ!! いや待て、千葉県に謝れ!!(脱線)
でもまあ、自分の考察も当たらずも遠からずな感じかもしれない。
私が好きだった劇団、というのは演劇集団キャラメルボックスのことで、ピーナッツが下敷きになっている戯曲は「不思議なクリスマスの作り方」という。
ラストでスヌーピーが、グズでのろまと思い込んでいる主人公(自分をチャーリー・ブラウンと思い込んでいる)に向けて「君はすてきだよ、チャーリー・ブラウン」と声をかけるのがとても好きだった。自己肯定感の低い人間に優しい物語。映像でしか観てないから、舞台を生で観られる日は来ないかもしれないけど、いつか来ることを願っている。
ピーナッツの世界を連想された私の笑い方というのもなかなかいいんじゃないかな。あの世界にいそうと言われた日から、スヌーピーは私の肯定感を上げてくれている。
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