雨がやんだら
20代のころ、朝丘雪路の「雨がやんだら」という歌謡曲が好きで一時期よく聴いていた。カラオケで歌ったら、下手過ぎるとその時代をよく知るお局さまに怒られたので、人前で歌うことを封印した苦い記憶。渚ゆう子の「京都慕情」も怒られた。YouTubeで検索したら、雪路さん美しいわ。
10年ちょっと前に、新潟から出て埼玉に移り住んだ。通勤時間は大体1時間。
iPodを買って、当時はまだレンタルCDを保存して聴いていた。ふと、「雨がやんだら」はiTunesにあるのかなあと検索してみたことがある。
そしたら違う「雨がやんだら」に出会った。ANATAKIKOUというバンド?
こちらも、雪路さん同様の「雨がやんだら」お別れする2人の歌。
雨の日の湿度が伝わる、優しい音楽がすっと心に落ちてきた。
当時は生涯で一番のブラック会社に勤めていて、メンタル痛めていたと思うんだけど、通勤の行き帰り都合2時間、ずっとこの曲を聴いていた。そのころは再生回数がカウントされていたので、ダントツの数字に自分でも引いていた。
それでもいつかは雨がやむもので、いつの間にか聴かなくなったし、バンド名は覚えられないまま、ほかの曲を聴くこともなく、忘れてしまっていた。
昔の歌謡曲みたいな曲は今でも好きだ。最近はnever young beachの「明るい未来」が好きで、ちょっと落ち込んでいる時に聴いたら、心がしっとりしてきた。私好みの歌謡曲は湿度が高い。ふと「雨がやんだら」を思い出した。
10年以上経って、ネットから得られる情報が増えていた。件のバンドは現在、1人で活動しているらしい。便利な世の中になった。iPhoneのミュージックを検索したら、聴ける曲が増えていた。
当時はサブスクなんて無かったけど、もしそれがあったなら「雨がやんだら」で、彼らに貢献出来ていただろうなあ。
音楽についてはそんなに詳しくないし聴いてないけど、ちょいちょい救われている人生。
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ホオズキの実って何か毒があったよなーと思って検索したら、流産させてしまう作用があるらしい。それを知った上でANATAKIKOUの「雨がやんだら」のMVを見ると怖すぎる…。