人に話すには小さすぎる善行
私の善行を聞いてほしい。
毎年この時期になると、恵方巻きのフードロス問題が起きる。興味がない私はいつも、関西の一部地域の行事なんだからやめればいいのにと思いながら見てるだけ。なんなら、太くて長いものを頬張る女性を見たいだけのセクハラ行事なんじゃないかとモヤモヤしている。
ある日の職場近くのセブンイレブンで、恵方巻きを見た。すべてに緑色のシールが貼られている。賞味期限が近い食品をnanacoで買うといくらかポイントで返ってくるというプロジェクトをやっていて、そのシールが緑色。それが貼られているということは、まあ売れ残ってしまったということ。
まだ1月だというのに、悲しい空間が広がっていた。私はまったく恵方巻きに興味がない。太巻きも好きではない。でも、関西の一部地域の行事でしかなかったのに、なんなら花街の性癖こじらせた金持ちの遊びだった説もあるぐらいなのに、なぜか突然全国区に引き摺り出され、毎年売れ残りが問題です!みたいな言われ方をする恵方巻きが不憫でならなくなった。
食べてみたら、案外美味しかった。おにぎり1個では足りないけど、2個では多いという微妙なお年頃の胃袋にもちょうどよい量だった。
次の日からは、緑のシールは貼られていなかったけど、3日間ほどは私のお昼ごはんになった。フードロス問題に節分が来る前から貢献してみた!
こんなくだらないことで、いいことをした気になっている私を私は愛したい。
さっき近所のセブンに行ったら、恵方巻きに当店独自値下げとかいうシールが貼られていた。金額書く欄は手書きするスペースがあるので、チェーン店に一斉に配られているのか。
そこまでして売らなきゃだめかな、恵方巻き。謎文化である。
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