ナラティヴ・スーパーヴィジョン「RC（リフレクシヴ・コンバセーション）」に参加（1014）
「今日やったこと」を書く14日目です。
今日は、「ナラティヴ・スーパーヴィジョン『リフレクシヴ・コンバセーション』」に参加しました。
10月9日は、「キャリアコンサルティングの実践力向上」として、自己研鑽・スーパービジョンの必要性を学びました。
その時の学びで、特に印象に残ったのが
・ケース記録や逐語記録を作成して、個別のスーパービジョンやグループスーパービジョンを受けるという形式的なスーパービジョンでを必ずしも受ける必要はないこと。
・現場で様々な方法で、キャリアコンサルタントが実践力を高めるためにやれる方法があるということ
そして、その時すぐに私の頭の中に浮かんだのが「ナラティヴ・スーパーヴィジョン「リフレクシヴ・コンバセーション」でした。
◆ナラティヴ・スーパービジョン（リフレクシヴ・コンバセーション）
2022年11月26日（土）、27日（日）に東京で開催されたワークショップ「ナラティヴ・スーパービジョン（リフレクシヴ・コンバセーション）」に参加したのが、RCとの最初出会いです。
このワークショップの最初に、コウ（国重浩一）さんが「養育の三者関係」について話されました。
この「養育の三者関係」が「ナラティヴ・スーパービジョン（リフレクシヴ・コンバセーション）の一つの土台となるものだと思っています。
小児科医であり精神分析医でもあった故ドナルド・ウィニコットは、「ほどよいお母さん」という概念を提唱しました。
母親が「ほどよいお母さん」でいることは、母親自身が夫や周りの人間からしっかり抱きとめられ支援されていないときには、実に困難であるということも指摘しました。
これが「養育の三者関係」から成るセーフティーネットを生みだし、この中で子どもは、自分の臆病さや残忍な激情を表現する必要にかられたときにも、しっかりと抱きとめてもらえるのです。
「ほど良い母親」は、赤ちゃんの欲求に完璧に応えることは出来ません。
時に見当違いのことをし、時に対応が遅くなり、時に応じられないこともあります。しかし、この不完全さこそ、赤ちゃんが自分の外側にある世界に気づいていくために必要なのです。
そして、「養育の三者関係」の概念は、「セラピーの三者関係」にも大切であり、「傷つかないスーパービジョン」を目指しています。
• この概念は、スーパービジョンについても適切なたとえとなります。
「ほどよい」カウンセラーや心理療法士、あるいは他の対人援助職に就く人びとは、スーパービジョン関係の中にしっかりと抱きとめられていることによって、クライアントからの理不尽な攻撃を乗り切ることができるからです。
• スーパーバイザーの役割とは、単に働き手を元気づけることではなく、しっかりと設定されたスーパービジョン関係の中で、このような感情の混乱をきちんと捉え、それを乗り越え、内省し、そこから学習する場を提供することでもあります。したがってスーパービジョンは、支援の関係を「セラピーの三者関係」の中に保つ場を提供することになるのです。
もう一つの土台は、「社会構成主義」の理論が背景にあることです。
クライアント ➡ カウンセラー ➡ スーパーヴァイザー ➡ メンターという上の人が下の人に教えるとという「序列的発想」の問題について、
コウさんは指摘されています。
• 序列的発想に立つと、「スーパーな」つまり「なんでもできるすばらしい」指導者を必要とする。そのような指導者がいなければ、このシステムは容易に頓挫する。また、仮にいたとしても、そのような指導者がいなくなれば、その取り組みもなくなる（後継者という問題）。
• 序列的発想の行きつく先は、支配的なディスコースとならないだろうか？
• 下の階層に属する人たちは、人から教えてもらわないといけない者として
してみられることになる。（より低い者として扱われる）
• 各階層の人たちが、自分自身の人生に「主体的に」取り組める感覚を持て
るようになりにくいということはないだろうか？
具体的なプロセス
具体的なプロセスは①認証➡②可能性の生成と2段階でとても簡単です。
しかし、基本的な土台の考え方や「認証」とは何か？「可能性の生成」とは何か？について、充分な理解がないと単なる方法論になってしまいます。
興味がある方は、チャンスがある時に是非学んでいただくことをお勧めします。
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