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高齢期リハビリのココロエ46 入院ベッド寝たきりで何が起こるか
近親者が療養病床に入院しています。
療養病床とは長期にわたる療養・医療措置を必要とする患者のための病床です。
一般病床の必置施設に加えて機能訓練室や談話室などの設備を備えています。
もう半年以上は入院しておりまして色んな弊害が出てきています。
『ベッドに寝たまま』の時間が圧倒的に多いため
『関節がかたまる』『筋力が落ちる』『バランス能力低下』が
顕著にみられます。
中でも『関節がかたまる』ことは防げなかったのかなあ、と思っています。
指は完全に曲げられず、ひろげられず
足首は90度そらすことができないため、もし立った場合は『つま先立ち』になります。
ばんざいもできなくなりました。
わたしはこれらは『人災』だと考えています。
しっかりと動かしていればこんなことは起こらないのですが…。
特に足首はなんとか管理してほしかった。
『床ずれ』もそうです、しっかり身体管理をすれば防げます(近親者は床ずれないですよ)
なんのためのリハビリ専門職なのか。
2つ病院を行ったり来たりしていますし、病院内でも棟が変わったりして、どこの時点でそうなったのかは不明です。当然、責任の所在は不明です。
また、病院ですので基本的に『ベッド臥床』です。
『ベッド臥床』を続けると何が起きるか
『筋力低下』や『関節がかたまる』以外に厄介なことは
『バランス障害』です。
ふつうは座った際に身体を『直立に保つ』ことができますが
それができなくなります。
その理由を話しますね。
ベッドに寝ているということは、ずっと後ろ側から支えられている状態が続いているわけです。
脳はエラーを起こします。
『背中はずっと支えがある』と。
で、いざ座りますと
後ろへ倒れこんでしまいます。
脳が『背中に支えがあると認識しているからです』
これを元に戻すには
支えなしで座ることに慣れることです。
リハビリの時間、1日10分~20分では足りません。
食事の時間に車いすに座り
やや前かがみで食べたり、ものを書いたり
することで回復していきます。
つまり安全な背もたれのある椅子で身体を前かがみにする機会を
生活の中で繰り返すことです。
※バランス障害のメカニズムに関しては、わたしの経験則からです
ただ、これが病院では難しいのです。
最初は手間がかかりますし、人員も割く必要があるためです。
わたしの近親者の場合は
良くなる道筋がみえているだけに現在の病院では非常にもったいないと
考えます。
では、在宅復帰すればいいのでは、と言われるかもしれませんが
それも事情により難しいのです。
こういうときは生活を中心にみてくれる
介護保険サービスの施設がのぞましいわけですよね。
ただし、それら施設も病院と変わらない対応をするところもあれば
積極的に離床を促す施設もあります。
今の医療制度や病院の性質や体質もあり、仕方がないとは思うのですが
いざ近親者が長期の病院入院をしますと歯がゆさを感じます。