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ワークライフバランスって何だろう?

こんにちは、ぱんだです。
私は2024年の7月からフリーランス一本になり、おかげさまで忙しく働いていますが、フリーランスになってから会社員時代よりもワークライフバランスの調整が難しいと感じることが増えました。働きすぎて体力的な限界を感じることも多く、自分にとって当面の課題だと思っています。

休むのが苦手なのはなぜ?

フリーランスは仕事の内容や量をある程度自分の裁量で決められるのですが、仕事を入れすぎてしまうことが往々にしてあります。
自由なイメージがありますが、結局はクライアントワークであり、お客さんの言いなりで仕事量をコントロールできないこともしばしば。
また、休めるかどうか以外の問題として、仕事のチャンスがあるのに休んでいると罪悪感があり落ち着いて休めないことがあります。
暇であることに罪悪感を抱いて、仕事なり勉強なり常に何かしていないと気が済まない。この気持ちは一体どこから来るのだろう?と考えてみると、私の場合は学生時代に全ての始まりがあったような気がします。

若いのに肺炎で入院した高校の先生

先日、高校の恩師に会う機会がありました。
体育会系ではないですが熱血教師といった感じで、生徒一人一人に真剣に向き合い、言うべきことははっきり言ってくれるとてもいい先生だったので、信頼していました。
高校を卒業してもうかなりの年数が経ちますが、仕事に対する熱い思いはそのままで、今は理想の教育環境を実現するために管理職を目指していると語っていました。

そんな先生をまぶしく感じる一方、大人になった今では「ワークライフバランスはどうなっているんだろう?」という疑問も湧いてきました。でも、言えませんでした。

平日は授業にHR、夜間や土日は部活の顧問と、ほとんど休む暇がなさそうでしたし、ご自身のお子さんもいて自分の時間などほとんどなかったのではと思います。
何か趣味がありそうな感じもなく、仕事に打ち込む典型的な日本の教師という感じでした。

私が通っていた高校は県内屈指の進学校で、「予備校などに通わずとも有名大学に合格できる」ことを売りにしており、また部活動にも力を入れて「文武両道」を押し出していました。
かなり詰め込み教育のカリキュラムで、毎日毎日ものすごい量の課題が出て、その上ほとんどの生徒が何らかの部活動に入って活動していました(当時は「部活動加入率96%」みたいな数字が学校紹介パンフレットなどに載っていて、帰宅部を許さない空気がありました)。

高校3年生の受験前に先生は肺炎で入院し、私のクラスは一時期担任が不在になりました。肺炎にかかったことがないので正確には分かりませんが、若い人がかかる場合はストレスや睡眠不足などで免疫が低下している場合が多いそうです。激務で体調が悪化したのだと勝手に想像しています。

スーパーガリ勉高校生だった私

高校生の頃、私は部活動を2つ掛け持ちし、学校の課題も全部こなすいわゆる「優等生」でした。
現役で東京大学に合格することを目指して、部活と勉強だけの3年間を送り、それはそれで充実した毎日ではありました。
家庭環境が悪かったこともあり、複雑なことを考えずに何かに打ち込むことが必要な時だったのかもしれません。
(結局東大には現役で受からず、その後1年間浪人して東大に合格しました)

先日お会いした時、先生が当時のことを思い出して(学校の先生の記憶力は本当にすごい)「部活を2つやって、なおかつめちゃくちゃ勉強していてすごかった。あなたは努力家だったよね」と褒めてくださったのですが、私も懐かしく思い出す半面、そのまま大人になっていたら多分精神病まっしぐらだろうな、と少し苦々しくも思いました。

休み方は誰も教えてくれない

受験勉強や部活の大会で結果を出すことは短距離走的ですが、人生は長距離走です。
学校を卒業してから思うのは、「長い目で見ると詰め込み式の教育はメンタルヘルスの面で有害ではないか?」ということです。

かなり穿った見方をすれば、税金を投入して成り立っている教育機関にはたくさん納税する労働者を生産する責務があり、「ほどほどに働いてのんびり生きる」という価値観は教えられないのかもしれません。
そもそも教員の労働環境に問題があり、学校がブラック組織なので必然的にブラック労働者を再生産することになってしまうのでしょう。

多感な十代に、身近な大人である教師がブラック労働をしていたら「これが働くということか」と思ってしまうでしょうし、それを後から変えるのは結構難しいのではと思います。

「努力」のイメージ

フリーランスとして仕事をしていく中で、勉強が必要だと痛感することは多々あります。安定して好条件の仕事を獲得し続けるためにはスキルアップを継続する必要がありますが、社会人になってから余暇に使える時間を勉強に割くのは何だかモヤモヤしてしまい、気持ち的にやりづらいです。
「こんなに働いているのに、まだ仕事のことをやるの?」とどこかで感じてしまうのです。

私にとっての「努力」はいまだに受験生時代のガリ勉のイメージであり、その気になれば他のことは全部そっちのけで勉強時間を捻出できるのですが、それでは体も心も持たないことも頭では分かっています。
発達障害ゆえの極端さも多少影響しているのかもしれませんが、「ほどほどに頑張る」とか「できるところだけやる」という概念が理解できないので、「やるとなったら完璧まで」という考えになってしまうのです。

休むこと≠労働の準備

休むことは自分の人生を生きることでもあり、労働の準備とは少し違います。
ゆっくり寝るとかお風呂に入ることなら現にしていますが、その主な目的はリフレッシュして仕事のパフォーマンスを高めることであり、「充実した休み」とは言えないような気がするのです。

私が思う理想は、仕事やお金とは独立した自分の趣味の世界を持つことです。そのためにエネルギーを使えていたら、本当の意味での「ワークライフバランス」が保てていると思います。

ワークライフバランス≠育児との両立

ネットなどで「ワークライフバランス」を調べると「育児との両立」に関するコンテンツが多数ヒットしますが、自分的には違和感があります。

育児も大変な仕事であることに変わりはなく、仕事と育児を両立するのはワークワークバランスではあってもワークライフバランスではないと思うのです。
「ライフ」は一体どこへ行ってしまったのでしょうか?
日本人は本当に働くのが好きというか、忙しくするのが好きなんだな、と感じます。

どんどん隅に追いやられる「ライフ」

「ライフ」の大切さが分からない大人になってしまうと、年を取った時に精神的に苦しくなる気がしています。
元気で稼げている時はいいですが、そうでなくなった時、お金や社会的地位(家庭など、そこに直接つながらないことも含め)以外の価値観が欠落していると、生きる意味がないと考えてしまうのではないでしょうか。

最近では仕事の範囲が広がっていて、Vtuberやインフルエンサーのように、プライベートなこともマネタイズできる時代です。
それはいい点もありますが、人間の「ライフ」の範囲がどんどん小さくなっているような気もするのです。

お金を稼いでも使う目的がなかったら虚しいです。私も含め、その目的の部分がどんどん空虚になっているような感じがします。

まだよく分からないけれど

私自身駆け出しのフリーランスであり、どれくらい働いて、どれくらい勉強して、どれくらい休むのがいいのか手探り状態です。
これをお読みになっている方に共有できる有益な情報などはないのですが、現時点で分かっていることだけシェアします。

仕事と生活のバランスを保つために気を付けていること

✅健康を守る

これは当たり前のことですね。全ての前提条件という感じです。
睡眠や食事や入浴の時間を確保し、またそれに使える気力も確保しておくということです。
ご飯を毎食食べていたとしても、カップラーメンやマクドナルドばかりだったらちょっと微妙です。
私は気力が落ちてくると食欲もなくなってくるので、食欲が落ちたら危険信号だと思っています。

✅定期的に人から自分を遮断する(これは人によりそう)

私はASD(孤立型)なので、かなり一人時間を好みます。
私の場合はある程度はっきりしていて、何らかの形で人と関わるのが仕事であり、完全に一人になってOKなのが趣味や休息だと思っています。
SNSなども含め、他人の気配を完全に遮断すると心が静かになって休める感じがするので、なるべく自分一人の時間を多く取るように心がけています。

✅趣味の世界を大切にする、趣味がない場合は見つける

今まで大した趣味がなかったのですが、最近になって仕事とは独立した自分の世界を持つ必要性を感じてきました。
人と関わることが苦手なので趣味にも制限がありますが、今年ヘビを飼い始めたのと、バレエ鑑賞をすることが最近の趣味です。
無趣味でワークライフバランスがどうのこうのと言っても結局労働の準備に終始してしまうので、長い人生を生きていく中で趣味って大切だよな、と最近になって感じています。

最後に

最近stand.fmの方でもワークライフバランスについて話すことが多く、いろいろと考えが溜まっていました。
思いつくままに書いたらとても長くなってしまったのですが、最後までお読みいただきありがとうございました。
何かの参考になったかどうかは分かりませんが、これからもワークライフバランスについて考え続けて、また何か思うことがあったらブログにも書きたいと思います。

stand.fmのリンクも一応貼っておくので、もし興味がありましたら聞いてみてください♪


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