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昔働いていたブラック企業の同窓会に行ってみた

僕が20代後半に、4年ほど働いていた会社の同僚から同窓会の案内が来ました。
12〜3年ぶりになるでしょうか。
この機会を逃したらきっともう一生会えない人がいるだろうと思い、参加することにしました。

「ブラック企業」だった思い出

ブラック企業と言うとものすごくイメージが悪いと思いますが、まぁ実態はそんなものでした。

・労働時間300時間突破が常態化

月の法定労働時間って160時間なんですよ。
厚生労働省の規定によると、
●1ヶ月以内に残業100時間
●2〜6ヶ月以内の平均残業が80時間以上

が過労死ラインだと言われています。

計算してみてください。
おかしいでしょ?
160に100足しても260時間。
さらにそれを超える時間外労働が常態化していたんです。

多い時は350時間を計測した時もありました。
320〜330くらいが多いですかね。

よく生きていたなと思います。
あ、精神はちょいちょい病んでいたと思います。

・定額働かせ放題!

昔の企業にはよくあったのですが、36協定というものを労組と結んで、みなし残業を給与に加える代わりに残業代は算出しないという方法です。

みなし残業すらあったかどうかわかりません。
だって東京のど真ん中で手取り20万円ちょっとでしたから。

そんな金額で働かせ放題でした。
前述した通り、メチャクチャな時間数を。

・パワハラ?何それいつも言われてたことじゃん

僕が3年目くらいの時に新入社員を採用するということで、社員研修が行われました。
「次のような言葉は使ってはいけません」として教えられたのは、
「死ね」
「バカ」
「カス」
「ゴミ」

などなど・・。

僕ら若手は研修で大ブーイングでした。
おいおい、それしか上司に言われてねぇよ!
どういうことですか!?

経営陣に食ってかかる若手という図。

上司に言われるだけならまだしも、客先でもクライアントに言われていましたからね。
自分じゃなくてもそんな現場に立ち会ったこともしばしば。
業界の悪しき慣習だったのでしょうか。

ブラック企業なのに最高の思い出だったわけ

そんなブラック企業、働いていた当時の僕は毎日辞めたいと思っていたのですが、結局4年も働き続けてしまいました。
さらにはこうして同窓会に参加してしまうほどに思い入れができたのです。
その理由は3つあります。

・つらい時を一緒に乗り越えた仲間

今振り返ってもつらい思い出ばかり思い出されるのですが、そりゃ尋常じゃない量の仕事をしていましたからね、当然です。
そのつらい時間、大変な時間を共に過ごして乗り越えたという体験が大きいのかなと思いました。
もちろん、つらくて途中下車してしまった人たちはいます。そうした人はあまり同窓会にはいなかったように思います。

だから、「あの時キツかったよな」と飲んで笑える今が最高に楽しいのだと思いました。

・上司の面倒見の良さ

僕が仕事で失敗をして損失を出してしまった時、当時の上司は一緒に客先に行って頭を下げてくれました
ここの前に勤めていたB社という大手企業の上司は尻拭いは全くしてくれませんでした。人に責任を押し付けてうまく逃げ回っていたなという印象。

その体験もあってか、上司がちゃんと責任を取るという姿を目の当たりにして、この人についていこうと感じたのでした。

他にも、ご飯に行ったらどの上司でも必ず部下の分は払ってくれたし、それこそ毎日のように飲みにも連れて行ってくれました。
そういう関係性があるから、上司にも意見が言いやすくなっていたのではないかと思います。

当時の経営陣、上司、僕は今でも尊敬しているし大好きです。

・たくさん失敗をしたから

同窓会へ行ってみんなと話すことといえば、失敗談ばかり。
これがまたユニークなものが多くて今だったら絶対できないなぁと思ってしまう。
当然、自分もたくさん失敗をしたしそれを上司や同僚にフォローしてもらったし、はたまた逆にフォロ―したことも。

今になって経営陣と話してみると、あの時はかなり偉そうにしていた役員たちもそこそこ大きな失敗をしていたり、それを笑い飛ばしちゃうくらいの人柄があったり。

失敗するって悪いことばかりじゃないんだなと改めて感じました。

行ってよかった同窓会

結局同窓会に来た人の9割は知っている人でした。
10数年ぶりに会うというのに、みんな変わってなくて、まるで数ヶ月に会ったばかりのような感覚でした。
嬉しすぎて嬉しすぎて、楽しすぎて楽しすぎて。
17時スタートで始まったのに、もう時間も忘れて2次会、3次会、4次会と行き、最後は元社長の自宅で朝まで語り明かすという有様。
朝まで8人も残っていました。

最後は半数が倒れていたけれど、まだまだ話は尽きなかった。

あれだけ辞めたい、つらいと思っていたのに、今はあれだけ頑張ってよかったなと思える会社でした。
先輩は兄さん姉さんだし、後輩は弟妹のように思えるし、上司や役員は頼りになる兄貴分です。
きっとこの先もこの会社出身のみんなとは繋がっていくのだと思えた同窓会でした。

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コウスケ@7色のキャリア
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