都会と田舎暮らしとのギャップ
北海道の日本海側にある島牧村。我が家は2016年から本格的にその村への移住を始めた。
借りた家では前の住人の家財道具が一式そのままになっていたので、
まずはその処分から始まった。
家に住めるようにすることはとても大事なことなのだが、
そんなことよりも島牧に来たことで目覚めてしまったことがある。
狩猟本能だ。
島牧村にはスーパーがない。
セイコーマートが一軒あるだけだ。
食料は自分たちでなんとかする、それがこの村のルールなのだ。
(※実際には移動販売などを利用している人多数)
山に行って山菜・タケノコをゲット!
今の時期に畑に種を植えなくては夏以降の食料が不足してしまう。
冬篭りに必要な食料はなんだろう。
目の前は海だ、なんだ釣りか?タンパク質を釣ればいいのか?
今度釣りセットを用意しなくては!
肉はどうする!?肉は飼育するしかないのか?いや、罠猟の免許は取りやすいと聞いたぞ。
食料調達するという、縄文時代からある、男の本能に火がついた。
ここにいると、お金を持っていてもそんなに使う場所がない。
そんなことよりも、日々生きるための食料を調達する方がよっぽど重要だ。
そして、それらのものはお金では手に入らない。
農家さんのお手伝いをして、畑のものを分けてもらったり、
ご近所の方との交流を通しておすそ分けしてもらう。
これまでの都会での暮らしのように、
お金があれば全てのものが揃うわけではない。
お金はただの選択肢の一つ。
今まではお金と物、もしくは技術とをトレードしてきた。
村ではそうではない。
もちろんお金とトレードもできるだろうけど、
物と物、物と技術、労働力と物などトレードの選択肢が幅広いことに気づく。
村の暮らしは古くて新しい。
そして面白い。
畑仕事や山仕事などもやり始めると、
筋肉もつくし、陽にも灼ける。
考え方もそうだし、だんだんと原始人みたいになってきているかもしれない。