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白か黒かと聞かれたら、私は黒だと思う。【前編~コピー用紙の しろ がいやだ~】
「しろーかー、くろで答えろという、なんだいをつきーつけられー」
「白か黒で答えろ」という 難題を突き付けられ https://j-lyric.net 引用
というサビのメロディーが印象的な曲といえば、Mr.childrenの『GIFT』です。
私がこの歌をはじめてちゃんと聞いたのは、高校一年のときの学年合同の学習合宿。
いわゆる、勉学への意識を強化するため、高校生活への士気を高めるための行事みたいなものなの。そこで学年主任が、ありがたいお話を始める前に突然この曲を流したのがきっかけです。
「白か黒で答えるのは難しいですよね。でも、世の中には白か黒かつけないといけないこともあるんです。それの一つが受験です」みたいなことを話してたと思う。
この歌は歌詞の意味も深くて聞いていたくなるような、まして白か黒か選ぶような曲ではないのに、その先生の話は、そこにもっていくんかいという感じだったけれども、
確かに受験においては結果がつきもので、色で言えば、まあ白か黒なんだろうと思う。
白か黒かと聞くと「白がよくて、黒はだめ」というイメージが強い。
オセロだったら対等かもしれないが、受験がそうであるように物事の例えで出てくる白と黒はだいたいこのイメージを持ちやすい。
でも、白色(以下、白)って、"よい"のだろうか。
例えば、コピー用紙や画用紙(以下、紙)の白。
まるで漂白剤につけたように異様に白い紙を見ると、うわ、と一瞬なんか目が変な感じになる。(笑)
妙に綺麗すぎるんだ。「え、あ、これ、白…」みたいな、ちょっと触って確認したくなっちゃうような、ある意味、眩しい新色の白として私の目には映る。
「いや、紙なんてそんなもんでしょ」と思う人もいるかもしれない。
でもそれは、そのしろさを白として認識しているからだと思う。
世の中には白色と分類される しろ が溢れている。
ネットで服を買ったときに「白だと思って買ったのに、なんか色が違った」なんて経験がある人もいるのではないだろうか。
私はオフホワイトとか、アイボリーとか名付けられているような、ちょっと黄みがかったというか、ちょっぴりベージュやグレー混じりの落ち着いた、穏やかなしろが好きだ。
(いや、アイボリーはアイボリーであって白ではないよっ、というアイボリーファンもいるだろうしその気持ちはわかる。なぜなら私もアイボリーファンだからだ。でも、商品によっては、しろの類として扱われることもよくある、ということで話をすすませてほしい)
それは普段私が見慣れている白だ。
なんだか、あたたかみがある。同時に真っ白でないしろには、人間味があるような気がするから。
画像だとわかりづらいかもしれないですが、先ほどの紙よりも少し暗めな感じです。比べて見ると、先ほどの紙はなんだか青っぽい色味も含んでいるよう。※ちょっと光の当たり加減にもよるけれど、写真はどちらも無加工
人は誰しも、他人には見せたくない心の底とか、自分だけの闇というか黒い部分を多かれ少なかれ抱えていたりすると思う。
そういう人間本来の性質みたいな排除できない要素を、人間だけでなくモノも持ち合わせているような気がして。しぜんなしろさな気がしている。
いや、だから、これこそ本来の白なのではないかと思う。そもそも白色という概念だって自然界から生まれたのではないか。
一方、一部の紙はその要素を機械的に見事に取り除いて、私たちの前にその姿を現す。まるで「どうだ、こんなにしろくなれないだろう」と見せつけんばかりに、しろめいた光を放つ…ように感じられる。
しぜんな白を好むから、そんな真っしろしろにした人工的なしろさに違和感があるのも無理はないのかもしれない。
真っしろにはなり切れないし、なりたくもないかなと思う。そんなのは生き物ではない気がするから。
しぜんな白が心地よい。その白なら私は好きだ。
でも、そんなコピー用紙みたいなしろさに、自然界の白は圧倒され、本来の白色がすり替わってしまっている気がしている。
ほんとの白は、白の類のしろ。だけど、真っしろしろすけが、真っ当な、歴とした白として世の中では広く認識されている気がする。
真っ当な白。それは、なんの混じり気もない、もはや何かが混じることの許されないようにも感じてしまう、くっきりはっきりな、“白”。
そうだとするなら、
「自分は白だと思いますか、黒だと思いますか」
と聞かれたら…私は黒、だと思う。
実際、この質問、どっちの方が多くなりそうでしょうか。
「白ではないけど、できるだけ白になりたい」という人はけっこういるんじゃないかと思う。(まったく答えになっていないけど)
先ほど私は2択なら黒と答えたけれど、私のカラーをより正確に言えば…グレー、みたいな感じだと思う。(自分も答えになってないやつ(笑)
限りなく白に近いグレー、とでも言っておきましょうかね。
うん、だからまあ、白ではないかなと。
…でも、本当はしろが白なんだよ。
だから、私は白なんだよ。
後編へ続く…
ちょうどよく光の差し込む部屋から
2021.10.19
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