「ある奴隷少女に起こった出来事」
【記事】奴隷少女が記した実話-「アメリカ奴隷制度のおぞましさを知った」
-教育の機会を与えられなかった奴隷が書いたとは思えない知的な文体で綴られた同書は、白人による作り話と誤認され、長年アメリカでも忘れ去られていた。しかし、近年その驚くべき内容が事実であることが証明されると、百二十余年の時を超えて一躍、全米でベストセラーとなった数奇な作品である。同書には差別に対する深い洞察が綴られている。
「奴隷制は、黒人だけではなく、白人にとっても災いなのだ。それは白人の父親を残虐で好色にし、その息子を乱暴でみだらにし、それは娘を汚染し、妻をみじめにする」(同書より)
たまたま上記の記事を読んで興味を持ったところ、日本語のコミカライズ版があることが分かり、読んでみました。
のっけから、黒人奴隷の過酷な扱われ方がこれでもか…とてんこ盛りです。
「所有物」として虐待、リンチ、性暴力は当たり前。
レイプで女奴隷が妊娠・出産すれば「財産が増え」、
生まれた子どもは売られていく…
「風と共に去りぬ」が配信停止というニュースで
(そうかー、名作なのになぁ)と思ってたのが
無知からくるのんきな感想だったと反省しました。
これを読むと、「風と共に去りぬ」が
「白人目線で美化された都合の良い南部の歴史」
「白人の独善的な懐古趣味」と言われる所以が
多少なりとも理解できたような気がします。
(あくまで多少、でしかないですが…
米国会議事堂占拠の事件の時に立てられた
絞首台の恐ろしさ・アイコン性も少し分かりました。
少々お値段が高めですがサクッと読めるのでありがたかったです。
それにこの作品にならお金払いたいですね。