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社会人のGW南部アフリカ冒険記13〜チョベ国立公園篇〜
風のよく通るロッジで昼食を取る。
空は青々と広がっているが薄手のマウンテンパーカーを羽織っていても暑くないくらいの天気。
気持ちがいい。ここで昼寝したい。
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ザンベジ川を案内してくれた2人にはチップを多めに渡してバイバイ。
午後からのゲームドライブにはまた別の人が案内をしてくれるようだ。
また4人でジープに乗り込む。
一緒に来ているおばさん二人組はどうやらスペイン人のようだ。
ジープは座席の位置が高く、乗って座るだけで視界が広がる。
ここから3時間くらいかけて公園の敷地内をまわっていく。
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ここは大陸屈指のアフリカゾウ密集スポットであり、午前中にもたくさんみてきたがやはりメインはアフリカゾウになる。それ以外にもキリンやシマウマ、運がよければライオンも見ることができる。
ロッジからスタートし、川沿い(といってもめちゃめちゃ幅の広い川)をジープで進む。
あちこちに木が生い茂っており、その間のトンボでならしたくらいの道をガタガタと進んで行く。
茂みを右に左に覗き込み、一体なにが出てくるんだとワクワクしながら道を進むこと30分。
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30分?インパラしかみていないんだが?
そう、ライオンが唸りを上げてキリンに飛びかかる姿や、シマウマの大移動を想像していたが現実はそう甘くなかった。
どこの世界にもポケモンでいうポッポみたいなのは存在するのだ。
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どこを見てもインパラ。
ナミビアで何もない平面を車で駆け抜けていたとき、水を飲んでいるインパラの群れに遭遇した時はなんとも感動したものだが、意気揚々とガイドつきのジープで連れられてインパラを見続けてもさすがに感動は生まれなかった。
相棒の”くさせん”は完全に飽きており、「インパラパラダイス・・!」とか叫んで全員から無視されている。
日本人で初めてボツワナでスベった男となった。
そんなこんなで走り続けていると、川辺にジープが降りていく。
パーっと視界が開けるわけだが、遠くにあのシルエットをみつけた。
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ながーい首を折り曲げて川の水を飲んでいる。
ドライバーからは声をひそめるように指示があり、車もゆっくりと近づいて行く。
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その大きな身体は水を飲み終わったのか、ゆっくりと、たまにとまって辺りを見渡しながら歩いて行く。
本当にいるんだなあ。すごい、なんでこんなフォルムになるんだろう。
小さい頃から動物園でみるたびに湧き出ていた疑問と同じものが初めて野生を目の前にしたこのときにもこみ上げてくる。
ゆっくりと歩いて茂みに消えていった。
そのまま川辺を進んで行くと今度はアフリカゾウの群れをみつけた。
午前中はボートからみていた彼らを今度は陸地からみているわけだ。
さっきまでバチバチに喧嘩をしていた彼らなので、同じ陸続きにすぐそこにいるとなると、少し緊張してしまう。
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群れには小さい子供もいるようで、大人たちで囲うようにして行動している。
川辺を離れ内地に戻ると今度は大きな木を中心にして過ごすバブーンの群れを見つけた。
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スペイン人のおばちゃんは会話を試みている。
大きい個体から、親の背中に乗る赤ちゃんまで、ざっとみただけで20匹は確認できた。
するとドライバーがライオンがいるかもしれないと言い始めた。
冷静にこんな装備で大丈夫なのだろうか。
飛びかかられたら一発な気がする。
すると茂みのなかでゴロゴロしている雌ライオンをみつけた。
こりゃもう猫だ。かわいい。
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日中の太陽が高い時間帯は体力を消耗してしまうので茂みで休んでいることが多いそうだ。
ちょっと残念だが、野生のライオンをこの目で見ることができたという感動はそれなりにあった。
広大な敷地をひたすらジープで進んで行く。
アフリカゾウの群れは何チームくらいみただろうか。
キリンも中に進んで行くほど増えていった。
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途中ドライバーにシマウマはいないの?と尋ねてみた。
今から行く方によく出るけど、今日はみれないかも、とのことだった。
シマウマの大群、みたかったな。
それにしても今日はいるとかいないとか、どうっやて判断しているんだろう。
最後に、思い切りザンベジ川を見渡せるポイントまできた。
ゾウが遠く川の向こうにずらりと並んでいる。
キリンも歩いて視界に入ってくる。
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この旅2回目の、This is Africa!がでた。
1回目は飛行機で現地の姉さんに鼻で笑われたが、今回は一緒にきたスペインのおばちゃんから「Exactly!」をいただけた。
結局しっかりみれたのはゾウとキリンくらいだったが、この眺めはなんとも遠くまで来た感じがしたし、ナミブ砂漠の星空に続き、たしかに人生のハイライトだな、と思った。
ロッジに戻ってジンバブエへ戻る車に乗り換える。
ボツワナは人が穏やかで経済基盤も安定しているため治安もいいと聞いた。
今度はツアーではなく普通に自分の足で来たいな。
帰りのイミグレではパスポートを渡すと「こんにちは!元気ですか!暑いね!イボイノシシみた?カズヒロさん!」と日本語が帰ってきた。
過去一陽気なイミグレだったが果たしてここにそんなに言葉を覚えるくらいしょっちゅう日本人がくるのか?
どうやって日本語を覚えたんだろう。
スペイン人のおばちゃんはこちらのパスポートをみると、日本からきたのね。と声をかけてきた。
桜をみに日本にきたことがあるそうだ。
スペインからだと距離的にはボツワナにくるより日本の方が遠いと思うが、フットワークが軽いのだろう。
宿前でバイバイ。
今も元気に旅をして過ごしているだろうか。
丸一日外ですごい景色を見続け帰宅。
夕飯はもう遅いので宿前のカフェでとることにした。
観光者向けのそれなりの値段がするところだが、味はとてもよかった。
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すると我々の日本語の会話を聞いて、隣で一人で飲んでいた男性が声をかけてきた。
話を聞くと、新百合ケ丘に昔住んでいたことがあるらしい。
昔ロンドンで日経の企業に勤めており、その縁あって日本で4年くらい英語を教えていた、みたいな話だったと思う。
まさかこんな遠く離れた地でOdakyu Lineとか、口にすると思わなかった。
またまたすげえ1日を過ごしたな。
ふと振り返るともう明日で丸一日過ごせるのは最後じゃないか。
なんとも寂しい気持ちになる。
次回、ヴィクトリアフォールズ。