社会人のGW南部アフリカ冒険記⑩〜ジンバブエナイト篇〜
カラっとした暑さのなか、1時間以上は歩き周り宿に帰宅。
出発したときには空高く位置していた太陽が、アフリカの大地遥か地平線に沈もうとしている。
オレンジ色の空に生い茂った木の陰が対照的になっていて綺麗だ。
お腹が空いてしまったのだが、見渡す限りは宿の近くにご飯が食べられそうな場所がない。
それでも有名な滝の周辺、なにかあるだろうと調べてみると、完っ全に観光客向けのレストランをみつけた。
↑みてよこれ。
めちゃくちゃ愉快じゃない?
なんと宿から歩いて15分ほどの距離にある。
あまりにも安直に想像通りのアフリカという感じのプロデュースをされた店だが、暗い中あてもなく店を探して彷徨うのは危険だし、なにやら楽しそうなので行ってみることにした。
この旅でなによりお世話になっているmaps.meを辿って歩くこと15分、店を森の中にみつける。
すでに打楽器を演奏しているような音が聞こえてくる。
店の入り口には怪しげな仮面や、民族衣装、楽器が飾られている。
しっかり作り込まれた世界観だ。
日本に置き換えると時代劇を模したようなレストラン、というところだろうか。
特に待つこともなくスタッフに中へ案内される。
席につくまでの道でも、脇の方でダンスパフォーマンスや楽器の演奏が行われており、こっちきて一緒に踊ろうぜ!と誘われる。
スタンドにスマホが固定されており、動画撮影につかう明るさを調整するリングがあったので、たぶんだけどTikTokかインスタライブで配信でもしていたのだろう。
散々日中歩き回ったあとに全世界に自分のダンスを配信する気力がなく、素通りしてしまった。
ちなみに時間にして19時前くらいだったが、まだほとんど客が入っておらず、キャパは100名ほど入りそうな会場に2ファミリーほどしかいなかった。
席に案内されると男性には片方の肩にだけかかる民族衣装のようなものと、打楽器のジャンベが渡される。
食事会場で打楽器が渡されたのは初めてだ。
ボンゴ、カホン、コンガなど様々な打楽器があるが、ジャンベはガーナあたり西アフリカ発祥の楽器だそうだ。
もとは部族間の連絡手段として使われていたものが、楽器になったらしい。
テーブルにつくと担当のスタッフがあらわれる。
飲み物はスタッフに注文し、食べ物は自分でとりにいくビュッフェスタイルだという。
地元のビールであるザンベジビールを注文し、歩き回ってみる。
肉や野菜、芋などがズラっと並んで置いてあり、厨房側ではスタッフが忙しなく動いている。
動物の丸焼きもあり、大ボリュームのラインナップ。
ちなみにここジンバブエではサザと呼ばれる伝統的な料理がある。
我々でいう米、つまり現地の主食で、トウモロコシの粉をお湯で練って作られたものだ。
それに魚や肉のシチューをかけて、つけ合わせの野菜や豆などと食べるのが現地流らしい。
それにならい、サザと肉、魚などを代わる代わるとって食べた。
ザンベジビールは、たしか結構スッキリした感じ。
ザンビアとの国境に流れるザンベジ川の近く、つまりまさにこのロケーションで飲むのが格別、ってことにする。川まだみていないけど。
ジビエがメインで全体的にかなり硬めな肉をこのザンベジビールで流し込む。
味付けは現地の食べ物を観光客も食べやすいようにアレンジされたような感じなので、旅感はあまりないけど、とても美味しい。
細かいところまで食レポしたかったけど、正直今何の種類の肉や魚を食べているのかもよくわかっていなかったし、まあいいや。
そんなこんなで食べ飲みしていたらいつのまにか満席に近い状態に。
客層はファミリーや老夫婦が多い。
ほとんどが西洋系の方々だ。
すると店の真ん中でショーが始まった。
「ヨーー!お前ら調子どうだい?おいおい、声が聞こえねえぜ!」
みたいなノリ。
現地のダンスと打楽器を使った演奏が始まり、途中では観客も自由に入ってきてダンス。
配られたジャンベをみんなで叩いて、参加型のパフォーマンスだ。
ひとしきり楽しんで退散。
日本でがっつり飲み食いしたときくらいの金額を支払った。
まあ貧乏学生旅だったらちょっときついかな。こなかったかも。
すでにあたりは真っ暗、アフリカの森の中という恐怖な状況だったが15分くらいなので歩いて帰ることにした。
特に何事もなく無事に宿についた。
お腹がいっぱいだ。
明日はボツワナへいく。寝よう。
次回、ボツワナ入国。
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