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社会人のGW南部アフリカ冒険記12〜ザンベジ川篇〜

ロッジは多くのツアー客で賑わっている。
ロビー内をウロウロしつつ、ガイドに声をかけられるのを待つ。

なんかトゲトゲしてる

ロッジの外側、車で来た方とは反対側を覗くと屋根がついたモーターボートが見える。
その奥にはザンベジ川が広がっていた。

アフリカで4番目に長い(らしい)この川は、アフリカ南部、ザンビアやボツワナ、ジンバブエあたりの国境を流れ、インド洋に注ぐ。
あのヴィクトリアフォールズもこの川に流れ込んでいる。
調べるとサンセットクルーズなんかもやっており、悠々と川をくだりながらアフリカの大地に沈んでいく夕日を堪能できるようだ。

ほどなくして担当を名乗るガイドに声をかけられ、モーターボートに乗り込む。
ジンバブエから一緒のおばちゃん2人組も一緒なので、今日は1日このメンバーで動いていくようだ。

川にはたくさんのボートが浮かんでおり、それぞれのツアーごとにわかれているらしい。
我々はガイド1名とボート運転係1名の2名体制。
他のボートは運転手がガイドを兼ねているようで少し手厚いフォロー。

出発。
地平線が遥か遠くに見える。
とにかく遮るものがなく、視界が川の水の青と、生い茂る植物の緑で満たされる。

地理の説明なんかを受けながら進んで行くと、最初のご対面。
ワニだ。それも立派な。

まるで鎧をまとっているかのような迫力。
ワニはみたことがあるが、この”強そう”な感じ。
これ以降の期待値が一気にあがる。

岸辺には川の水を飲みに来ているインパラがチラホラ見える。

君たちはナミブ砂漠への道中でも会ったね。
NHKでやりがちなドキュメンタリーの世界に入り込んだような感じがしてくる。

ボートはだんだんと岸に近づいて行く。
ガイドからは音を立てないように言われ、彼の声も次第に囁き声になっていく。

すると茂みからゾウがノシノシと現れた。

人間の声は彼らを驚かせてしまうので、息を潜めこちらに向かってくるのを待つ。
ボートは岸につけるように止め、じっと待つ。

もう1頭がでてきたとき、突如喧嘩が始まった。
キバや鼻をぶつけ合い、ガシガシと音がする。
押し合い、一進一退の攻防が続く。
昔から知っている”ゾウさん”じゃない。大迫力の巨体のぶつけ合いだ。

迫力のあるぶつかり合いの音がする中で、辺りは何も変わらず鳥のさえずりや虫の声がのんきに鳴っていた。
そのギャップが日常感というか、目の前で起こっていることが特段何事でもない普段の光景なんだということをより一層感じさせた。
ゆったりとした大自然の中で興る争いだ。

おそらくそこは誰かのナワバリで、ナワバリ外のゾウが入ってしまったようだ。
ほどなくして退治が済むと、わらわらと他のゾウも出てくる。
ゾウは群れで生活しているようで、みんなで水を飲んでいた。

岸辺から離れて進むと、さっきとは別のゾウの群れが遠目に見える。
かなりの数だ。
どうやら一列になって岸辺から川に入って行くところらしい。

先頭のゾウがゆっくりと川に入っていく。
ガイドいわくリーダー格のゾウが水深をゆっくり確かめながら道を示しているらしい。

すごい光景だ。

続いてみえたのはバッファローとカバ。
筋肉ムキムキ。
強そう・・。どう考えても勝てないだろ、アレ。

先ほどの川を渡っていたゾウの群れがゾロゾロと進んで行く方向へまわる。
川の中洲ようなところまでやってきたゾウたちを間近でみようというのだ。

こんなに近づいていいんすか?
全部で20頭くらいはいようかというゾウの群れが、ひたすら目の前を過ぎて行くのを夢中でみていた。
もはやアフリカゾウの大名行列。
大迫力の行進だ。

ここチョベ国立公園のザンベジ川サイドは世界有数のゾウ密集地域と聞いていたが、ここまでとは。
間違いなく一生分のアフリカゾウを摂取した。

ほぼゾウの話になったが本当にそれはそう。
午前中はひたすらゾウを眺め続け終了。
いくら眺めても飽きる気がしなかったが、昼食の時間でロッジに戻ってきた。

午後は陸地を回る。
次回、ゲームドライブ篇。


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