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25日目:コロナ退散も願って豆を投げ、火を渡る節分
2月2日火曜日。
もう2週間ちかく経っちゃってますね。(小声)
投稿日の今日はバレンタインだというのに内容は節分です。(笑) ご容赦くださいませ。
カラバリ豊富な鬼と豆まき
今年は124年に一度の2月2日の節分らしいですね。珍しい。
大保木では節分祭の準備が進んでおりました。
今日の節分祭は敬老の家事業という公民館活動の一環としても行われます。
私もイベントの横断幕を壁に貼り付けて準備をお手伝い。
なかなか大々的ですな。
豆も袋に入れて、参加者一人ひとりにお渡しします。
すぐそばでは、何やら調理が始まりました。
今日の節分祭は季節の節目の行事ということでやることが決定したけれど、食事の際は部屋を分けて少人数にし、時間は短めに取ることにしているそうです。
調理場に立つ方の手元に緑色の花のようなものが見えました。
これはいったい…?
声をかけて覗き込むと手元を見せてくださいました。
「これはね、ふきのとう」
ふきのとうかー!普段ほとんど目にしないからわからなかった。
聞けば、ご自宅の近くから持ってきたものだそう。
公民館の近くにお住いの方の家にも少しはあるのだそうだが、道端にひょこっと生えてるほどには多くないようです。
ここではレア度高めの食材かもです。
それをみじん切りにしていきます。
えー、ふきのとうってみじん切りにしてどうするの??
私が聞くと、味噌汁に入れると美味しいとのこと。
そんな食べ方あるんだ!ふきのとうはまるごと天ぷらにしちゃうことしか思いつかなかった。
参加者も集まり…いよいよ節分祭が始まりました。
私は、豆まきはいつどうやって始まるのだろう…?というか誰に投げるの?鬼は…?
と、思っていたら、なんと鬼の格好をした皆さんが登場。
すごい本格的にやりますね。
カラーのビニール袋で作られた上下のウェアに、鬼のお面(マスク不要!)、角の生えたもじゃもじゃ毛のかつら。
きちんと鬼の格好です。子供も一緒に鬼になりきります。
真ん中の方は年男ということで袴を着てメインで豆を投げる役を担います。
…これは、投げ甲斐がありそうなコスプレです。(笑)
まずは近くの神社、大元神社にお参りに行き、豆を御上げしてきます。
木の向こうに見えるのが大元神社です。
お経を読み、手を合わせます。
そのあと御下がりの豆を、公民館の敷地内のあちらこちらに投げていきます。
まずは講堂から…
…だけども、講堂はあとで掃除が大変とのことですぐ終わりました。(なんじゃそりゃ(笑))
次にグラウンドです。
鬼に向かってみんなで豆を投げます。
鬼はー、外! 福はー、内! コロナー、外! 福はー、内!
声が響き渡ります。
山にいるから、まだこれだけのことができるけれども、それでもここにいる誰もが一日も早くこれまでの生活が戻ってきたらいいね、と口にしています。
本当はもっと、もっと騒がしい日常が大保木にはあるんです。と、聞いています。
いや、すでに騒がしいというか賑やかなんだけどもね(笑)、でももっと声を出してみんなでわいわいするような毎日があって。
そんなときが来るのを待ち望んでいます。
にしても、今年の鬼は随分おとなしいようで…。
例年はこの時期、県外から文化や国際交流にかかわる学科の学生さんたちが研修かなんかで来て大賑わいで、鬼も元気いっぱいという感じなんだそうだけども。
大保木の女性陣はあまり投げずに、鬼もあまり動かずに、ゆったりとした静かな豆まきとなりました。(笑)
まあ、とりあえず地面には撒いたので、形だけは豆まきしたということで。
豆まきの後は、太巻きを食べます。
いつもなら手づくりの手巻き寿司をみんなで作って食べるところですが、あまり食材は扱わずに、今回はお店で注文してきたものをいただきます。
それと、ふきのとう入りの味噌汁ですね。
この時期にぴったりというべきか、皆さん話もせず南南東を向いて、もくもくと食べていました。
食後には甘酒をいただきました。
生姜入りで、じんわりと体があったまります。
食事が終わったら、本日はこれにて解散です。少し早めのお昼だったので後でお腹が空きそうですな。
…が、近くの極楽寺では節分の行事が催されているとのことで、行ってみることに。
火の上を歩く、寺の節分
別院の正門前に着くと、何やらお寺の皆さん、行事らしく正装に身を包み立っておられました。どうやら始まっているようです。
すぐそばの階段から行事の執り行われる本堂まで登っていきます。
階段の途中には大きな菩薩様の像もありました。
途中、梅がちょこんと咲いていました。
さらにはロウバイも咲いていました。綺麗で華やかで良い香り。
けっこう…階段が、、きつめ…。傾斜があるので休み休みいきましょう。
あ、手すりがある、ありがたい…。
私はふうふう言いながら到着すると、目の前の緑色の山を囲むようにして僧侶の皆さんが並ばれるところでした。
何が始まるのでしょうか。
一通り、儀式にあたる言葉を唱えたのち、葉に火をつけました。
どんどんと葉が燃えていく最中に、何か細長い板のようなものを中に投げ入れます。
聞くところによると、これは願い事の書かれた木の御札だそうです。
詳しいところは私はわかっていないのですが、信者さんなどが毎年一年の願いの綴った札を、こうして燃やすことが節分での恒例なんだとか。
しばらく見ていると、ある一人の御坊さんが観衆へと声をかけてきました。
「これより、火渡りの準備をしますので、少々お待ちください」
はーい…って、火渡り…! おおお!
私は葉の中で組まれていた丸太の囲いが壊されて、歩けるように道が作られていくのを眺めながら、周りの様子をうかがっておりました。
合流した大保木の方々数名と、火渡りの準備ができるのを見ながら、こんな火の中熱くて無理じゃない?なんて言い合っていました。
いや、さすがにちょっと…熱そう。
すると目の前では、出ました、極楽寺のご住職、顕彰さん。
顕彰さんは、
「鬼はああああ、外おおおおお!福はああ、内いいいいいい!!」
と盛大に叫びながら豆を豪快に撒いておりました。
叫び終えると、火が再びごうごうと燃え広がった土の上をずかずか。
しっかりと一歩一歩、土を踏み、進んでいきます。
ええええ、めっちゃ燃えてますけども!炎、上がってますけど!
燃えるって!裾が燃えるって!足やけどしそう!
私は心の中で叫びながら、その様子を見ていたら、
あら、周りの皆さん、続々と靴を脱ぎ始めました。
あれ、え、皆さん、歩く気でいらっしゃる…?
寺の方々が渡り終えたら、一般の希望者の方が歩けるのだけれど、見ると先頭に大保木の方の姿が。
え、早くない?絶対熱いやつやん。
他の方々も次々と並び、列ができて、どんどん火の中を渡っていきます。
私は迷ったものの、ここまで来たしせっかくだから歩いていこうか…他の人がこれだけ歩いてるんだから私もいけるはずや、とりあえず終盤に行こう、と決め、
裸足になって時を待ちました。
順番が巡ってきて、最後の渡り人は私に。
うおう、いざ、火を前にすると…一歩目が恐怖。。。
御坊さんに渡された豆を撒き、いざっっ!
土の上は、思ってたよりもぬくくて…うん、歩ける。ちょっと熱めだけど、でも全然歩けるじゃん、なーんだ、なんて思っていたら…
あっっっっ、つうううぅぅっっ!!!
あまり足元を見ないようにしていたこともあり、うっかり火種を踏んだようです。
あつっ、あっつ!と、私は内心叫びながら、後半は急いで歩き終えました。
私は渡り終えたらもらえる伊予柑をいただき、足を冷やす用に溜めてあった水の中へ。
え、熱いんですけど。よく皆さんそんな清々しい顔していらっしゃいますね。
熱いんですけど。
私はやけどしていないか心配になりながら、最初の方に渡る人のすごさを思い知ったのであった。
でも普段はないドキドキ感がなんか病みつきにやりそう。(笑)
節分ってこんなに活動あるものなんだなあ。私は豆を投げて食べるくらいしかしてこなかったから、なんだか楽しい!そして今日は太巻一本食べて願い事するぞい!
以上、今日のこめ氏と大保木でした!
毎年節分祭は火渡りしようかしら、なんて思った人より
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