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雄獅少年
新年快乐🤩恭喜发财🧧大吉大利🥟
昨日2月1日は旧暦の元旦。かの有名な春節シーズンの始まりである。餃子を食べたり爆竹を鳴らしたり花火を上げたりするらしいが、どれもネットで調べて得た知識なので、人生で一度は春節を祝う風習のある地域で過ごしてみたいものである。
だが今は国内旅行ですら少しためらわれるので、せめてお祝いムードの欠片でも味わおうと、中華食品スーパーなどに足を運んでみた。さらに春節にぴったりの映画が、池袋グランドシネマサンシャインで開催中の電影祭で上映されるということで観に行くことにした。
中国アニメーション映画『雄獅少年 少年とそらに舞う獅子』だ。
春節には各地で様々なイベントがある。獅子舞もそのひとつ。この作品は貧しい少年があるきっかけで獅子舞に魅了され、大会で優勝するために猛特訓をするというストーリー。ざっくりまとめるとよくあるサクセスストーリーのように聞こえるが、そう単純なものではない。笑いあり涙あり、中国の文化を感じる部分もあり、時に中国の貧困格差問題にふれるような描写もあり、実に深みのある作品である。
なんといっても映像が美しい。時折実写ではないかと見紛う。色鮮やかな獅子たちが大画面の中を縦横無尽に動き回り、舞う様子は圧巻だ。
カメラワークにも圧倒された。舞う獅子たちを上から下から、獅子頭を被った踊り手の視点も随所に挟まれる。高い塔の上から足元を見下ろすカットなんかは観ているこちらもヒヤッとする。どうやら制作陣は獅子舞の動きを相当研究したらしい。キレのある独特の動きをアニメーションで表現するにはかなりの労力を費やしただろう。
日本でも上映は今のところ池袋での電影祭の2日間のみ。電影祭で上映される他の作品と比べれば2回も上映があることでさえありがたいことだが、こんな大作を2日しか上映しないのはかなり惜しい。私自身何度でも観たいし、東京に住んでいない友人にも勧めたい。
ところで、電影祭の上映作品のうち、公式サイトや公式ツイッターがあるのは全てではない。サイトやツイッターアカウントまでわざわざつくっているということは、すでに全国上映や吹替制作の話が裏で進んでいたりして……などと淡い期待を抱いてみる。