他人が全てを決める社会

決して大層なレベルでは無いが、私は一応優秀な方だ。
幼い頃は真面目に勉強したが、舐めプを始めてもある程度は高いレベルを維持できた。また単なる学力に限らず頭がいいらしい(あるいは頭がいいと誤解される程度に上手く振る舞えている)。
一方、運動というかスポーツは全く出来ない。しかしスポーツなんて、ソレそのものに市場価値が生まれるレベルまで極めないと無意味なので、大した欠点にはならないだろう。

そんな「一応優秀寄り」な私だが、その恩恵を十分に受けてきたとは言えない。

例えば高校受験の内申点や進路指導。
自分の学力や高校のレベルに関する正確な情報を与えられなければ、どうしようも無い。更には学校ごと教師ごとに歪む内申点。
私は地域で最上位の高校へ簡単に行ける学力だったのに、そこから馬鹿にされるゴミ高校に行ってしまった。
自分は遥か上に行けたのに、という怒りとコンプレックスから気が狂い、常軌を逸した行為に走って人生を無駄にした。

例えば就職活動。
どんなに論理的で綺麗な文章のESを用意しても、対策ゼロかつ電卓の使用を忘れた状態でWebテストに合格しても、ひと月半に満たない対策期間で試験にパスしても、その「優秀さ」は活かされない。
相手、すなわち面接官や人事が気に食わなければ排除される。評価基準はブラックボックスがまかり通り、透明性のカケラも無い。
カスのような連中、凡庸な連中が次々と立場を得ていく中、私だけ取り残される。

全ての不遇は「他人」から始まっている。
自分には何の権限も無く、ただ他人共の裁量に委ねるしかない社会。
狂っている。
客観的な基準で機械的に人を測ればいいのに、それが無理であるどころか、他人の主観が絶対になる。自分の主観は影響を及ぼさない。

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