私が通信制高校の先生になった理由
こんにちわ!
通信制高校で先生してます、安藤わっとです。
通信制高校に関するnoteを書いてます。
今回は、自己紹介でもしてみようかな。
通信制高校の先生になったきっかけ
元々は証券会社に勤めていたんですが、朝6時半の電車に乗って出社しないと間に合わないので、出産を機に退職。
(近くに子育てを手伝ってくれる人がいなかったので、保育園に送って行くとかも無理なので・・)
子どもが保育園に行けるようになってから、近所の会社に就職しました。
教育系の会社なのですが、ある日その会社が通信制高校と提携して学習支援をすることになって、通信制高校の仕事を任されることになりました。
志願して先生になった、というより自然に通信制高校と関わることになりました。
しかも厳密には高校の教師ではありません。
通信制高校の提携校のスタッフです。自分のことを先生とも思ってなかったです。
生徒さんたちと関わっていくうちに「先生!」と呼ばれるようになって、最初はなんか恥ずかしかったです。「私って先生なの?!」みたいな。
でも通信制高校に通う生徒さんからしたら、いつも教室にいて、勉強を見てくれたり相談に乗ってくれたりする人は、確かに先生ですよね。
通信制高校での経験
通信制高校(提携校)で働かせてもらうようになって、たくさんの生徒さんたちと出会いました。
思うように外出できない子、慣れるまで話すことが難しい子、慣れるのに1年近くかかる子、すぐキレる子、お風呂に入れない子など・・
登校日に登校してくれないのは困っちゃいます。質問に答えてくれないと、困っちゃいます。
どうしたらいいかわからなくなって、困ったことがまぁありました。
ふと昔、どこかの先生から聞いた言葉を思い出しました。
「困った子は、困ってる子」
こちらが「困った子だな」と思う時、彼ら自身もまた困っているのだという言葉です。
なんで登校できないか、なんで返事ができないか、なんで、なんで、ではなくて、本人がきっと一番困ってるんだろうなと思うようになりました。
高校卒業を目指すので手一杯だった
通信制高校での仕事を通じて、目の前の生徒さんたちが高校卒業できるようサポートするだけで手一杯でした。
どんな工夫があれば、この生徒さんは学習に取り組めるだろう?
どんなサポートがあれば、この生徒さんはスクーリングに参加できるだろう?
一人一人の生徒さんのことを考えながら仕事をしていきました。
卒業するとき、お母さんと挨拶に来てくれた子がいました。
なかなかスクーリングに行けなくて、何度もスケジュールを組み直したり、レポートの提出期限が遅れそうになった時に励まし続けた子でした。
「僕が卒業できるように、プリントを印刷してくれたり、励ましてくれてありがとうございました。おかげで卒業できました」
お母さんと一緒に考え”させられた”言葉かもしれないけど、直接言いに来てくれたところを見ると、きっとそう思ってくれたんだろうと思います。
私はただ高校卒業をサポートするだけじゃなく、「この高校に出会えてよかった」と思ってもらえるような関わりがしたいと強く思うようになりました。
この通信制高校に出会えてよかったと思われるように
自分の経験や感覚だけで生徒さんたちと関わってきましたが、他にできることはないか?と方法を探していたところ、臨床心理学という専門分野があることを知りました。
うつなどの精神疾患や、発達障害について専門的な勉強をするには、臨床心理学というのを勉強すればいいんだな。そう思った私は、社会人でも両立できそうな大学院を探して、大学院生になりました!笑
大学院では臨床心理学を専攻して、いろんな専門書を読んだり、さまざまな福祉施設で実習をさせていただきました。
発達障害の子たちが通う施設の先生からお話を伺ったり、不登校の子たちが通う施設の先生からお話を伺ったりしました。
今「困ってる」人たちを”助ける”というのは語弊がありますし、私にそんな力はありません。
でも、困ってる人はどんな状況なのか、いろんなパターンを知ることができて、彼らを(完全ではないにせよ)理解できる人になれたと思います。
自分しか知らない人は、自分の考えを押し付けてしまうことがあると思います。「私は学校へ行けるのに、あんたが学校に行けないなんておかしい」とか。「私はうつだったけど、これはできた。あんたができないのはおかしい」とか。
でもいろんな状況やいろんな考えがあることを知っていると、自分の考えはさておき、生徒さんにとっての幸せを考えられると思います。
仕事をしながらの学びなので、超マイペースですし、まだまだ知らないことだらけです。
困ってる子への支援についていろんな方法を見聞きしてきて、布教したい支援法も見つけました。
去年よりも多くの生徒さんに安心して通学してもらえるようになったぞ★というのを勉強のモチベーションに、これからも学び続けたいと思っています。