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サイズ - パーツラフ・シュミル

サイズの拡大は、前例のない規模でエネルギーが普及し、材料を巨大ネットワークで流通させられるようになったからこそ可能になったのだ。数千年ものあいだ、… 私たちがなにを建て、どのように移動し、どれだけの食料を収穫・貯蔵し、個人や集団の富をどれだけ築けるかには制約がったのだ。ところが19世紀後半には、このすべてが急速かつ同時に変わったのである。

もう一つのサイズ拡大の傾向には、エビデンスが豊富にある。増加する人口の需要とは関係なく、ステータスの象徴、すなわち見せびらかすための消費として、サイズの拡大があるのだ。

ものごとには(あたり前だけど)適正なサイズがある。

特に最近の市場ではより大きく規模を拡大することを「成長」と呼んで、それをあたかも生物がたどる当然の道理であるかのように捉える傾向がある。でも、きっとその市場にも適正なサイズはある。

この150年は歴史的に前例がないほどサイズが大きくなった時代。。。それによって以前あった制約から開放されたことでたくさんの恩恵があった。成長こそ人類普遍のテーマであるかのような考えも、つまりはこの150年くらいの間に生まれた観念だということになるのだろうか。。。わたしたちの意識や象徴、ステータスなんかもこれにひきずられているのかもしれない。

ものごとのサイズやスケール、黄金比、左右対称/非対称性についても普遍的な「法則」などというものは存在しない。「それぞれに」適正なサイズがある。

りなる



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