自分で考えて動ける子どもたちを増やしたい
こんにちは。スマートに学べる問題集「Libry(リブリー)」を開発する 株式会社Libry(リブリー)で広報を担当している青山です。
どんな人が「リブリー」をつくっているのか、中の人をもっと知ってもらいたい。そんな想いから、社員インタビューを始めました。
今回お話を聞いたのは、共同創業者であり、取締役であり、テックリードの中村さん。創業時のエピソードやこれまでのうれしかったこと、大変だったこと、今後やっていきたいことをお話しいただきました。
プロフィール:中村 文明(なかむら ふみあき)
共同創業者・取締役・テックリード
京都府生まれ。東京工業大学在学中の2012年に、代表取締役CEOの後藤と現在の株式会社forEst(現:株式会社Libry)を学生起業する。「ATLS(現:Libry)」の立ち上げ時からフルスタックエンジニアとして開発チームをリードし続け、現在に至る。
きっかけは本当に偶然
ー中村さんが後藤さん(Libry代表)と出会ったきっかけは何ですか?
大学3年生のときに、一緒にバンドを組んでいた友人から紹介されたのが最初です。もともと、その友人が後藤と起業の話をしていて、エンジニアが足りないので、入ってくれないかと誘われました。
当時はバンド活動とネットゲームばかりしていて、将来は大学院に進学して、エンジニアになるんだろうな、と何となく思っていました。
ー 一緒に起業しようと決意した瞬間はいつですか?
「Trigger」という学生ビジコンの決勝で後藤のプレゼンを見たときですね。
当時は学生だったので起業に関しては右も左もわからない状態で、「大人」のメンターが欲しくて、複数のビジコンに挑戦していました。「Trigger」もそのひとつです。
学生ベンチャーの登竜門ということもあり、全国から起業を目指す学生が応募していました。その決勝で自信をもってビジネスプランを説明している後藤を見て、「後藤となら一緒にやっていける」と確信しました。
ー大学院進学や就職という道もあったと思います。起業を選ぶことに不安はありませんでしたか?
正直不安はなかったですね。後藤と一緒なら大丈夫だろうと思っていたし、最悪の場合でも就活に困るイメージもありませんでした。今考えると「なぜそう思っていたのか…」という感じではありますが(笑)
代表が会社を畳もうとする一方で、起業一本で行くことを決意
ー創業(2012年)からサービスの正式リリース(2017年)まで5年かかりました。この間に、心が折れそうになったことはありませんでしたか?
自分の場合は、心が折れそうになることはありませんでした。どちらかというと後藤のほうが辛そうでしたね。
実は、学生ビジコンで決勝まで残って、周りの大人たちもビジネスプランに共感してくれていたのですが、いざ学校や塾に持ち込んだら、「これでは使えないよ」という話をもらったんです。
当時のビジネスプランは、今とは根本が異なり、「学習履歴を蓄積し、一人ひとりに合わせた問題を提案してくれる、大学入試問題のデータベース」というものでした。学生へのヒアリングも重ね、自信をもって発表したビジネスプランが、教育現場では通用しないものだということがわかり、後藤は相当落ち込んでいましたね。
実際に、後藤は会社を畳むことを決意し、周囲に報告もしていました。だけど、僕は「絶対にイケる」と思っていたので、サークルや学科の友人たちが大学院に進学するなか、大学院に進学しない旨を後藤に伝えました。
後藤はめちゃくちゃ驚いていましたが、これが会社を続けるきっかけのひとつになったみたいです。
うれしかったのは、チームとして機能し始めたこと
ー創業して間もないころは何が大変でした?
最初の頃は、いや、今もですが、「会社としてやりたいことを整理する」のがいちばん大変ですね。各メンバーがやりたいこと、会社としてやりたいことをみんなで議論すると必ず意見が分かれました。
後藤とも経営者という視点では意気投合するのですが、エンジニアとしては大戦争していました。プロジェクトマネージャー(現:プロダクトオーナー)が増えて、そこを整理してくれるようになったときは、本当にありがたいなと思いましたね。
ー今のサービスを開発し始めてから大変だと感じることはありますか?
やりたいことがとにかく多すぎること…でしょうか。初めからやりたいことがいっぱいあるうえに、最近教育のデジタル化が急速に進んでいるので、やりたいことがさらに増えています。実際に開発のほうも当初考えていたスケジュールを前倒して取り組んでいます。
ーこれまでで最もうれしかったことはなんですか?
うれしかったことがいっぱいあって、いちばんを決めるのは難しいですね。最初に考えていた「大学入試問題のデータベース」というビジネスプランから、現在の「出版社と提携して教科書や問題集をデジタル化する」という方向に舵を切って、実際に1社目の出版社との提携が決まったときはうれしかったですね。その後、実証校が決まったときもうれしかったです。
いちばんうれしかったことをどうしても決めるとしたら、会社や開発チームが「チーム」として回るようになってきたことですね。特に直近1〜2年くらいは、スクラムチームとして動くことを試行錯誤しながらやってきたので、それがうまく回り始めたときはうれしかったです。
自分の頭で考えて動ける子どもたちを増やしたい
ー中村さんが日本の教育について感じていることはありますか?
一律・一斉・一方向型の授業には限界があると感じています。クラス内には、どうしても学力差があります。学習内容がすぐに理解できる子どもたちは授業中に手持ち無沙汰になってしまい、理解が遅い子どもたちもまた、授業について行くことができず、退屈・苦痛に感じてしまいます。
もちろん学力差に起因するものだけでなく、学びの特性や、興味・関心によるところもあると思います。個人的には、興味・関心が非常に重要だと考えています。多くの子どもたちは、興味・関心に火がつけば、それがモチベーションとなり、どんどん学んでいくと思います。
ーそう考えると、先生に求められる役割も変わりますね。
個人的には「コーチング」のような役割が先生に求められてくるんじゃないかと思っています。子どもたちとのコミュニケーションを通じて、「どんなことに興味があるのか」「どんな夢をもっているのか」を引き出すことは先生だからこそできることなんじゃないかなと。
さらにそこへ、リブリーが「どんなことを学んでいったらよいか」「実際に先輩たちはどんなステップで夢を実現させていったか」など、子どもたち一人ひとりに個別最適された情報を提供することで、よりよい「教育」を実現していきたいですね。
ーお話をうかがって、日本の教育への課題意識とチームで取り組むことへの熱い想いを感じました。教育業界は大きな転換期を迎えており、次の教育を自分の手で創りたいという方には最適なタイミングだと思います!本日はお話しいただき、ありがとうございました!
リブリーは未来の未来を創るメンバーを募集しています。