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好きなエッセイのこと

上白石萌音さんが好きです。
前々から好きだったけど、なんだか突然言いたくなったので、書いてみようと思う。
公式サイトにはファンメッセージの投稿場所もあったけれど、なかなか度胸がない。それに映像を観るのがあんまり得意じゃないわたしは、胸を張ってファンだと言えるほどたくさん出演作を観てはいない。だからこれは、小心者のラブレターです。

萌音ちゃんとの出会いはなんだろう。ぱっと思いつくのは、映画「君の名は。」。小学生だった。友だちが神木隆之介くんの大ファンで、一緒に観に行った。いきいきした三葉の声や掛け合い、とても印象に残っています。
あの時期にこの作品を観れてよかったな、読めてよかったな、と思っているものはたくさんあるけれど、「君の名は。」もそのひとつだと思う。そこから派生して観たもの、読んだものもあるけれどその話はまた別で。

それから、萌音ちゃんを実際の生身の女優さんとして観たなかで印象的なのは、「恋は続くよどこまでも」。
その頃にはもう、上白石萌音ちゃんというとってもかわいくて上品な女優さんがいるのは知っていた。あんまり漫画原作のラブコメを観ないわたし。でもすごく楽しんだ。萌音ちゃんかわいい〜って、ほかのキャストのひとも素敵〜っかっこいい〜って、わりと内心きゃいきゃいしてた覚えがある。
実は最近萌音ちゃん熱が盛り上がってきたのは、恋つづの頃の動画がYouTubeに突然出てくるようになったのも理由だと思う。かわいい。
目の表情がゆたかなところも好き。力強い雰囲気が出る瞬間、ものすごくかっこいいと思ってる。

時期はもしかしたら前後するかもしれないけど、「ちはやふる」の映画もちょこっと観たことがあるはず。DVDで。途中で原作は挫折したわたしだけど、好きなキャラクターはちゃんといた。おうちが呉服屋さんかなにかの、小柄で可愛らしい女の子で、その役を萌音ちゃんがやっていた。あんまり覚えていないけど、ぴったりだ!と思った記憶はあるなあ。


でも、実はここからが本題。映像でも、声だけでも、歌でも萌音ちゃんのことは好きだけど、いちばんわたしが好きなのは、文章だ。

2021年に出た「いろいろ」という一冊がある。わたしは刊行前からそれを知って、読みたくて読みたくて首を長くしていた。ちょうど発売の時期に部活の大会があって、遠征先で、手持ちのお金がギリギリだったのに、買った。荷物もだいぶ多くて、ぱんぱんのサブバッグの隙間に滑り込ませるように入れたことを覚えている。
大事に、何回もなんかいも読んだ。今も手元にあるし、ずっと大事にしたい1冊だ。文章がやさしくて、リズムがあって、でもどことなくユーモアみたいなものもある。「軽やかな」というのがふさわしいかもしれない。高校にも何度も持っていって、表紙はちょっとくすんでしまった。写真も、装丁も、文字のフォントも紙も、工夫されているんじゃないかな、と思う。シンプルで、凝っていて、だいすき。

それから、NHKのラジオ講座のテキストに連載されていた、赤毛のアンの翻訳に挑戦するというものも好きだった。残念ながら書籍はまだ持っていないけれど、リアルタイムに読んでいた。プロの翻訳家の方が先生役で、書簡形式。丁寧だけれどもどこか親しみやすい雰囲気で書かれた萌音ちゃんから先生へのお手紙のスタイルは、今わたしが先輩方とのお喋りのような、礼儀正しく、でも遠ざからないように、と思ってやりとりするときの、お手本のひとつになっている。


ついさっき、「いろいろ」をなんとなく手にとって読み返していた。数篇読んだところで、いとおしいような懐かしいような気持ちになって、たまらなくなってこのnoteを書いている。もしかすると、ひとり暮らしになってから読み返すのは初めてだったかも。今だから共感できるものもある。でも初めて読んだ当時のわたしの感覚も、まだ、残っていた。じっくり大事に、読み返すね。

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