私には、今はまだ舞台がないけれど〜ファッションのよもやま話〜
”ファッション”って正直言って、自分には程遠い話題だと思っていた。
それはきっと、一部のキラキラ眩しい女子たちの間の特権なんじゃないか、、、
そんなファッションに対する疑心暗鬼のような気持ちが、長らく自分にはあったと思う。
小学生の高学年の時に、事故で右の足を怪我して(単なる骨折だけど)大好きだったバレエを泣く泣く辞めることになり、(ポワントが履けなくなった!)運動全般も、ただただ見学するしかなかった時、
ストレスとショックで、体重が増えて、体型が劇的に変わってしまった。
そんな時に、自分から進んで着たい服なんて、なかった。
中学生活後半からは、色々あって勉強だけが取り柄のような状態になってしまい、オシャレとは無縁の生活に。もう、なりふり構わずガリ勉系として生きるしかなかった。(ただ、足の怪我のために水泳を始めるようになって、体型が変わったのは、今考えれば、とてもありがたかったと思う。)
大学入学後は、都会の強め系女子のグループに所属することになり、
女子同士の謎の”ファッションブランドマウンティング合戦”が嫌で嫌でたまらなかった。
私がちょっとしたブランドものを身につけていると必ず、
「それどこの?」と言われることはまだしも、
ネックレスを直接手で掴まれたりするのには、流石の私もイラッとしたりして。
でも内心、
「東京女子は、オシャレで可愛くて勉強できて、本当に無敵なんじゃない?」
と当時の私は、よくそう思ったものだった。
上京組の私は自分の中で着たい洋服のイメージも湧かなければ、なりたいイメージなんていうのも特になかった。
自分が着たい服が分からないし、似合うものもわからない。
だから、ファッションなんて楽しくなかったし、何を着ても何だかしっくりこないような、違和感があった。
そんな私は、いわばファッション難民だったのかもしれない。
でも、難民だった私にも、転機が訪れた。
たまたま行った海外留学(ドイツ)で、H&Mに出会い、一目惚れして服を爆買いしてしまった!!!たしか、ちょっと個性的なペイズリー柄のコバルトブルーのワンピースに一目惚れしてしまって!
そして、その服に似合いそうな、ピアスやらストールやらサングラスを爆買い!
自分の体型に合う服が見つかった嬉しさと、
自分の魂の底から「これが着たい!!!!」と思える服に巡り合った喜びが爆発して、、、
その結果の爆買いだった。
そして、日本に帰国後に、その服を着て大学に行ったら、自分が生まれ変わったような、素顔の自分に戻ったような、不思議な感覚に陥った。(まぁメイクとかあまり出来なかったから、本当の意味で、素顔なんだけど。笑)
その服がトリガーになって、今まで自分の中に眠っていた”海外大好きな血”が蘇ったかのように、突如自分の中の『楽しみスイッチ』が入ったのだ。
特に一目惚れしたブルーのペイズリー柄のワンピースは、周囲からも好評だった。
「ようやく見つけた、自分らしい服」が、これだったんだと思う。
あれはきっと、私の運命の一着、、、今となってはそんな気がしている自分は、若干の妄想癖があるかもしれないけれど、それは決して誇張表現ではない。
現に自分は、その運命の出会いから、ファッションを楽しめる自分になっていったような気がする。
その後、イギリス留学時には、TOP SHOPで、お気に入りの黒のレザージャケット(ライダースで裏地がゼブラ柄!笑。)を購入!
スイスへ旅行した際にも、黒のブルゾンジャケットやゼブラ柄のスカートのような、ちょっとエッジが効いた服を購入!
「さすがに、これ着て大学は行けないよな、、、」(←服は変われど、大学では相変わらずガリ勉系!!!笑!🤣)
そう思った矢先に、学外で音楽活動を始めることになった。
もちろん、好きな服を着て、素顔の自分に戻れたような安心感、と内なる自信のようなものが、私の行動を後押しして、そのチャンスを掴めたのかもしれない。
あぁ、、、この服を着て行ける舞台があって、自分は幸せだ、、、そんなことをよく思っていた。
ファッションの力で、本来の自分らしさみたいなものを取り戻せた私は、音楽をやっている間だけは、ありのままの自分でいられた。好きなことを言って好きな人と連んで楽しく生きていたんだと思う。(無理してガリ勉でいた大学のコミュニティとは違って、自由でいられたんだと思う)
好きな服を着て、生き生きしていたあの頃の自分。
それをみて、「いいね、似合っている」と褒めてくれた、音楽仲間や先生。
とても幸せな連鎖反応だった。
今思えば、それこそがきっとファッションの力なんだと思う。
残念ながら、今紹介した服はどれも、ヘビロテしまくって、結果もう手元にはないけれど、どれも私の人生を変える一着だったことは、間違いないと思う。
最近イマイチやる気が出なくて、、、そんな中、心ときめく一着に出会ったのがこちら↓
うーん、これからの季節にピッタリな秋色ワンピース!
このワンピースをどうやって自分好みに着ようかな?と考えて、こんなコーディネートを思い浮かべました。
うんうん、これならオフィス仕様になっている気がする!(ってフルリモート勤務だけどね💦)
自己満足も楽しむことの一環だから、とことん妄想して楽しみます。
やっぱりよくよく考えてみると、自分らしさってよくわからない。
だから、とりあえず、良さそうだと思うものを、ただひたすら足したり引いたりしてみる。その作業が楽しいと思っている。
私的には、黒いハットとベストを足して、ちょっとクール要素を加えてみて。
それで、足元は黒いエナメルのサンダルだとしっくりくるかなぁ、、、なんて。
「いや、考えてみれば、ちょっと黒が多くて圧強そう?周囲から引かれる?」
じゃあバックだけは可愛い要素を入れようか?うーん、悩ましい。
そう言えば実は自分は、エナメル好が大大大好きで、靴とかバックとかよくエナメルのやつ買っちゃうんだよねーなんて反省したり。
アクセも足してみようかな、、、?
考え出したら、心のワクワクが加速して、止まらない。
たかだ一着、だけども、されど一着!!!運命の出会いを経験した私は、心の底からそう思っている。
だけど今、残念ならが私は在宅勤務で、外出は、ほぼほぼしなくなってしまった。
それに田舎に住んでいて、この場所は馴染みの場所ではないから、友達もほとんどいない。
だから、「この服を着てどこに行くのか」と言われれば、
どこに行くためのものでもない、、、という現実が。
誰かに会うための服かと言われれば、「誰のためでもない、自分のための服だ」
と言わざるを得ない。
自由に移動ができるようになって、
好きな服を着て、舞台を歩くように、好きな場所を闊歩したい、、、
今私には、舞台はない。
それでも、ファッションに対する愛情だけは
忘れたくないと思っている。
でも、一番忘れたくないことは、
いつだって、自分のための服を選んで、自分のためのファッションを楽しみたい。
ファッションで常になりたい自分になれる、かどうかは、実はよく分からないけれど、
それでも、自分が心地よくいるために、
自分の好きを、大事にしながら、ファッションと向き合っていきたい。
あの運命の一着に感謝の気持ちを表すためにも、
諦めずに、どんな時も自分の好きを貫きたいと思う。
もちろん、この生活がいつまで続くかは分からないし、
時には信じることに疲れることだってあるけれど、
また好きな服を着て、どこか好きな場所を楽しく歩ける日が来るように、
そんな生活が戻ることを信じたい、、、というのが今の気分かもしれない。
「この服を着て歩ける舞台が、世界中にあるんだ!!!」って、
そう思える日がまた来るといいと思う。
そして、そんな日がまたくることを、信じようと思う。
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