長男には話しが伝わらない、その理由
長男は16歳のときから私と一緒に住んでいます。
高校生だったので、学校のことや進路のことなど大事な話をする場面があります。しかし私の話はまったく受け入れてくれません。
長男は元々良くしゃべる子で、長男から相談してくる話については、私の意見を聞きますが、長男が要求していないことを私が持ち出しても受け入れてくれませんでした。
父親からの影響を受けているから、私の意見は聞かないのかなと思っていました。
私とは離れて暮らしていた期間があったから、母として認められていないのかな、など思ったこともありました。
高校3年生の頃、学校に行かなくなりました。
私の家から通うと1時間以上通学にかかっていたので、学校の先生に相談して、高校では異例なんですが、近くの高校に転校させてもらいました。
結果的には、私からの提案は成し遂げてくれず、転校先の高校にも行かなくなりました。
留年して卒業するか、という選択を迫られた時に、長男は学校を辞めるという選択をしました。
長男の将来を真剣に考えてくださり、高校は卒業したいと言っていた長男を信じてくれて、いろいろと動いてくださった高校の先生方に、私は申し訳ない気持ちでいっぱいでした。
高校を辞めた長男は、それまでずっと日勤でバイトしていたコンビニで働き、18歳になってからは深夜から早朝の時間帯で働き始めました。
生活の時間帯が逆転し、私が仕事から帰るとまもなくして長男は仕事に行き、長男が帰ってきてまもなくして私が仕事に行くという生活になりました。すれ違いです。
長男と話す時間もめっきり少なくなりました。
そんな生活が続いたころ、長男が「20歳になったら、俺、就職するから」と突然言いました。
どうやら後輩が働いている、溶接関係の仕事があり、紹介されたようでした。
長男は最終的には全て自分で決めて、決めてからの行動は早く、本当に20歳の誕生日頃から働き始めました。
職人の仕事は、朝早いのです。深夜働いて生活が逆転していたのに、今度は早朝からの仕事で大丈夫なのかというのが私の正直な気持ちでした。
高校の時のようにまた途中で行かなくなるのではないかと心配していました。
結果的には、その仕事はいまだに続けています。
現在25歳なので、勤続5年です。
2年前に転機があり、溶接という職人から、現場監督に抜擢されました。
抜擢された後、トントン拍子で仕事が広がったものの、長男は悩んでいました。
当時はまだ現場監督の仕事に自信がなく、このまま続けられるのか、いつか必要ないと言われるのではないか。
3年かけて覚えた溶接という職人仕事も、今戻らなければできなくなってしまう。
それに、溶接ではまだやってみたい分野が残っているというのです。
以前の私だったら、せっかく溶接を身につけて、まだやってみたいことがあるのなら、元の分野に戻るように促していたと思います。
でも、私はタレントフォーカスという才能特定プログラムを学んで長男の才能を知っていました。
コツコツやり続ける職人よりも、現場監督という全体を見渡してやる仕事こそがまさに長男の才能を発揮できることを、私は理解していました。
その説明をしたところ、長男も納得して、現場監督の道に進んだのです。
職人だった頃は、しょっちゅう風邪をひいて、休むことも多く、風邪で1週間休むということもありました。
職人の仕事は日払いなので、休んだら日給は「0」です。
インフルエンザにかかったときは2週間休んで、このまま辞めてしまうのではないかと、心配でした。
でも現場監督の仕事になってからは、欠勤はほぼありません。
先日長男が「現場監督の仕事は自分の天職だ 」と話していました。
取引先からも気に入られて、だいぶ先の仕事まで任されています。契約金額もUPしているので、ボーナスも出て、
当然ですが年収も大幅にUPしました。
今まで、私の説明で納得したことがなかった長男ですが、タレントフォーカスのテストを受けて、才能が特定され、それに合わせた話のしかたをしたら、長男は納得しました。
今まで、なぜ私の話が長男に伝わらなかったのかという事をタレントフォーカスにより理解することができました。
実は、タレントフォーカスを知ったキッカケは、 私が勤めている職場でチームビルディングのために受けたテストでした。
元々は組織の人間関係改善やチームビルディングに開発されたものですが、それがまさか家庭でも役に立つとは思ってもみませんでした。
タレントフォーカスでは、木→火→土→金→水という流れがスムーズに伝わる流れです。
私の才能は「火」です。
長男の才能は「木」です。
私の才能である火から木へは流れが逆になるため、普通に伝えても上手く受け取ってもらえないのです。
私が母親としてダメだったわけではないんです。父親の影響があったわけでもなかったんです。
理由を理解した上で、長男の才能に合わせた話し方をすると、話がすんなりと通じるということを体感しました。
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