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【乳がん闘病記:69】人生はアンバランス。あれから1年で思うこと。

昨年のスケジュール帳
4月のページを見て小さくドキリとする。

4月半ばのとある日
Fクリニック、の文字
その数日後にFクリニック15時半とある。

偶然しこりを見つけたあの日から
(しこりの発見については闘病記:1を良かったら読んで下さいね。)
1年経ちました。
あれから1年か・・・
早いような、もう随分遠い過去のような。

昨年まで、私にとってあれが人生の分岐点だったなと思う出来事と言えば、サントリーニ島一人旅でした。
(この話は旅マガジン「たびねこカンパニーの部屋 vol.2」に書いてますので
ご興味持って下さった方はお立ち寄り下さい。)
あれ以上に自分の人生観や世界観を変える出来事はこの先ないだろう、と思っていましたが、それを見事に裏切られたこの1年間。

初めて自分に訪れる「死」を意識した
初めて病気について沢山調べた
いかに周囲の方々に大切にされているかを知った
いかに周囲の方々が大切かを改めて感じた
色んな思考から心を解放させられた
自分の生きるべき道がはっきりと見えてきた

そんな1年でした。

そんな1年を過ごして今思うのは
「人生はアンバランス」ということ。

この世はとかく不平等で不規則で不安定。
生きるとは
この予測不能、変幻自在に傾きを変える世の中を
知恵を絞りながら、右往左往しながら、バランスを取り続けることなんじゃないかと。

まるで玉乗りピエロみたいに。

アンバランスなものの上に立っているんだから
上手くいかなくて当たり前なんですよね。
バランスの取り方が分からずにスッテンコロリン
玉から落っこちてしまうことだってある。

落っこちては乗っかって
またグラグラ、おっとっと、今度は大丈夫・・・と思ったらスッテーン。

いっぱい傷つきますよね。
もう、玉に乗るのもイヤになる。

それでも私達は乗り続ける。
だって、それが生きるってこと
生物的な本能だから。

がんという病気になって
不安な日々も、痛みに苦しむ日々も
先の長い闘病生活にうんざりしてしまう日々も経験しましたが
このアンバランスなものの上にいるんだから
上手くいかなくて当たり前、という思いを持てたこと
これはこの1年の大きな収穫だと思っています。
生きる、ということをシンプルに捉えられるようになって
色々問題はあるけれど
今の私はまぁ、それがこの世の常か、と思える境地です。

世界中の人々が
我が人生という玉の上で一生懸命バランスを取っている姿を想像したら、何だか楽しくなりませんか?
グラグラ、ユラユラ
一生懸命人生と向き合ってる一人一人を思うと
何だか愛おしさを感じるし、尊重したいし
だから、ウクライナの戦争もなかなか終わらないけれど
ただひたむきに人生を全うしようとしている人々を玉から無理矢理引きずりおろすような行為は
決して許されるべきではないと思います。


この1年の話をするつもりが
世界情勢の話に行きついてしましました。

皆さん
みんなで玉乗り頑張りましょう!
落っこちたら、手を差し出してみましょう。
きっと側にいる誰かが、引っ張り上げてくれます。
やがてそれぞれの玉が消えてなくなる日まで
共にグラグラ、ユラユラしながらバランス取って行きましょう!

さて、1年という節目の闘病記
今回はここまでです。
今回は思うこと中心に書いたので、次回は1年たった現在の体調や生活の話について書きたいと思います。
最近、同病の方々から参考にしているというお話を頂くようになったので
現実的なところも出来る限り発信していきますね。

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