私が日本酒を好きになるまでの物語
どうも。マメノスケです。
2019年から日本酒のイベントを行っています。
呑みの席へ行くと「日本酒はあります?」って聞いちゃう。家でも呑んじゃう。飲み屋行くとお酒の質問しちゃう。という日本酒が好きな人です。話題に困ると日本酒の話をしてしまう。呑んでいたらお肌が綺麗になった(と信じてる)それくらい私にとって日本酒は身近で助けてくれる存在です。
今回は、どうして私が日本酒を好きになったかってお話。
1.最初はネタだった
出会いは大学生のころ。20歳過ぎてお酒が呑めるようになった時に、女の子が日本酒を呑めますってのが珍しがられてそれが面白くて、呑んでみたら意外にイケたので独り暮らしをするときに一升瓶を購入。それも独り暮らしに一升瓶って面白いだろという9割ネタというノリで。
何を買うかっていうのも、当時テレビで十四代と飛露喜というお酒を見たので、そこから選びました。最終的な決め手も通販で買えたからという訳で、飛露喜を買いました。こんな高くなかったと思ったけどなぁ。学校から帰ったら晩酌する日々を過ごしていたら、1年で実家に戻る事となり、お酒は全部呑み切れず化粧水にしたり、お風呂に入れてすべて楽しんで終わりました。
2.久しぶりの衝撃
大学を卒業して社会人になったら、ぼちぼちお酒は呑んでましたが、日本酒は「気が向いたら」程度。実は日本酒からアピールされるアルコール臭がちょっと苦手になってました。
そうこうしているうちに、結婚と妊娠が判明したのでお酒は中断。もちろん日本酒も。子供が卒乳するまでだったので、トータル2年ほどだったでしょうか。
転機は
職場復帰して、職場の飲み会に参加したとき。
銀座のお洒落な日本料理屋さん。
メニューを見ると
じゅ。。十四代!!
「好きなものを呑んでいいよ」という(上司の)神の声そのままに甘えて
十四代を注文。しかも原酒・・!初めて見た!!東京で・・!銀座・・!
テンション最高潮。
恐る恐る、あふれそうなお酒に唇を触れて、一口呑むと
なにこれ!!!!うまい!!!
言葉にならない。全身にくる衝撃。
え、なにこれ。
日本酒のアルコール臭など全くなく、フルーティな・・・
え、なにこれ。日本酒?
3.想い出の味、もう一度
それ以来、日本酒を見つけると試すように色々と呑んでいました。
でもあの頃は「あの時に呑んだ十四代をもう一度」状態。十四代は滅多にお目にかかれず。でもしょうがない、とお目にかかったお酒は頂いて楽しんでました。でも「おいしーねぇ、この味は。。」ウンチクも言いたくなる。似たお酒を探したくなる。見つからない。このループ。心のどこかにはあの方がいる。
またそこから数年経った後、
引っ越しした先の徒歩15分圏内になんと日本酒専門のお店を見つけて通い始めます。それが実は今から4年ほど前。
そこは小さいおちょこで少量の日本酒を出してくれて、常時30種類程度揃えているお店。それまでは種類があっても1合でしか呑めなかったり、種類が少なかったりしたのでいっぱいの種類呑める楽しさにハマっていきました。楽しすぎて新卒1年目ぶりに記憶を無くす始末。
人間は欲張りなもので、もっと色んな種類のお酒も呑みたくなります。呑みやも酒屋も、この頃から物色を始めます。そうすると不思議なもので、近所に違う日本酒専門店が見つかったり、酒屋が目に入ってきました。とうとう、私に衝撃を与えた十四代の原酒にも再会を果たします。(あんなに探したのに。。近所にあったよ。。)
4.誰でも好みを見つけられる可能性
ここからはドンドン沼にはまっていきます。日本酒の種類、銘柄や酒米や、試験醸造と呼ばれるレア品など、掘れば掘るほど出てきます。「日本中のお酒全部飲んでやるぅ!」と意気込んでいましたが、インターネットで調べたら銘柄が1万種以上と出たので諦めました。
そしてふとテレビを見ていると、ベルギービールを特集した番組が目に入りました。NHK「世界はほしいモノにあふれてる」ベルギービールの回です。そこには、
BARで肩を組みワイワイ呑むオジサンたち。私の勝手な解釈ですが、ベルギーで造られればベルギービールと呼べて、味も様々。その日の好き嫌いだって、自由に選べる、そんな雰囲気を見て
これだぁ!!!
とピンと来てしまっていました。日本酒もきっとみんなの中でそんなポジションになるんだと、そう思ってしまいました。誰だって、自分に合うお酒が見つかる。そう思ったの。
5.純粋に、不思議
呑めば呑むほど、風味、味、色など様々なお酒に出会いました。ピンク酵母や花酵母、時にはバナナ味など。濁っているもの、黄色いもの(古酒)、透明なもの。
水と、米と酵母
基本的にそれしか材料がないのに、あんなに種類が作れる、
あんなに種類が増える日本酒が不思議でしょうがないのです。
実は私、大学の頃に研究で菌を培養していまして、生きているものがこうして味を醸していく事の不思議に、何だか嬉しくなってしまうのです。
6.そして物語へ
日本酒は、造った人が、関わっている人が、色々な思いや試行をしてできあがっています。どうして造ろうと思ったか、どうやって造っているのか、どういう想いで仕入れているのか、などなど。
そうした思いに触れたときに、またお酒の味わいや面白さがプラスされていくと感じてます。結局今は「おいしいねぇ」「今日はちょっと私は合わないな」と素直な感想と共に、日本酒を楽しんでいます。そしてその裏にある物語も。
私は、菌∞人間が醸し出すその作品とストーリーが好きなんです。菌と自然だけじゃ成り立たないんです。人間の多様性を重ねているんです。
7.イベントへの想い
最初イベントをしたきっかけは、日本酒の物語(ストーリー)を見ながらお酒が呑みたい。そしてどうせならすっごく良い場所で。という気持ちでした。そうして映画館で日本酒を呑みながらお酒にまつわる映画をみるというイベントをしました。
そして、ストーリーをみんなで味わった先には、
日本酒を楽しく選んで呑み合える、そんな世界になるんじゃないかって本当にそう思ってるんです。だから、私は日本酒にダイバーシティ(多様性)を見ています。人も、お酒もそれぞれでいい。
泣いて喜びながらお酒や旅のお供にします。