花は。
あなたは花は好きですか?
私は、この質問に、中々答えが出せない。
花を人間のように捉えてしまうからだ。
私は、出会った人を心の中で、花に例える。
様々な花があるように、様々な人がいる。
一つの花に対して様々な花言葉があるように、一人の人間を一概に語ることはできない。
紫陽花のように優しかったあなたは無常で、向日葵のように笑うあなたは、愛を偽った。
そして私は、誰にも見向きされない壁の花だ。
しかし、花は美しい。
汚れた地に根を張って、踏まれても風に吹かれても誰にも見られずとも花を咲かせる。
あなたも咲いている。例え無常であろうとも、愛を偽ることしかできなくとも。
そして私も咲いている。あなたに見向きされずとも咲き続けている。
この汚れた地に根を張って、これからも咲き続ける。
私は、花が好きだ。美しく醜い、咲き続ける花が、嫌いになりきれない。
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