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「出生率1.20、過去最低  2023年、出生数は72万人台に」について思うこと

今日も仕事が与えられず(?)暇なので、
ネットで調べものをしている時に、このニュースが飛び込んできた。

厚生労働省は5日、1人の女性が生涯に産む子どもの数に相当する2023年の合計特殊出生率が前年から0・06ポイント下がり、過去最低となる1・20を記録したと発表した。出生数は前年比4万3482人減の72万7277人で過去最少を更新。都道府県別の合計特殊出生率は東京都が0・99で1を割って過去最低となった他、全都道府県で前年より低下した。死亡数と差し引きした人口の「自然増減」は84万8659人減で過去最大の減少となった。

https://mainichi.jp/articles/20240605/k00/00m/040/023000c

子供がどんどん減っている事実って、シンプルに悲しいなと思う。
それに子供たちにしてみれば同士というのか、
共に時代を共有する仲間が少ないってことになるから
子供を持つ身としては、子供たちの将来が心配になる。
さらには私たち上の世代を支えてもらう時が来るならば、
非常に重たいものを背負わせることになり、
可哀想というのか、申し訳ないというのか・・・

冒頭の記事の最後には

厚労省の担当者は「経済的な不安定さや仕事と子育ての両立の難しさなどさまざまな要因が絡み合って少子化につながっているのではないか」と推察した。

https://mainichi.jp/articles/20240605/k00/00m/040/023000c

と書かれていた。
主な要因は、経済的不安定と、仕事と子育ての両立なのか?

先進国では概ね少子化問題は深刻化しているし、
単純に説明できるものではないと思う。
だからこそ、私のようなただの凡人が、言語化されていない
「さまざまな要因」として思い当たることを適当に書いてみる。


①平和すぎて、命を繋ごうという危機感が無いから?
これはどこかで見た情報を仮説として、私もそうかもしれないと思い
まず一つ目として書いてみる。
戦後にベビーブームが起きたのは、人が沢山亡くなるのを目の当たりにし、
生殖本能が目覚めたことも一つの要因なのかもしれない。
そうだとしたら、現代は命の危険を感じるようなことが無いから
ただ漫然と自分のために生きている、という状況なのか。
そして「自分さえよければ」的な発想に行ってしまうのだろうか。
そもそも現代は「個」が尊重されすぎているから、
他人と共存している感覚とか意識とか、社会の一員としての役割とか、
考えない人が増えているのかもしれない。

②子供を産めば全員育てられるのが当然になったから?
統計では、1956年で約4%も新生児が亡くなっていた。
2017年は0.19%となり劇的に改善している。
子供を産めば、ほぼ100%の確率で生存するという事になる。
同様に、子供は体力が無かったり病気にかかりやすかったりするので
昔は幼児期に亡くなる子供も多かったようだが
現在では生まれた子供は成人まで育つのが当たり前になった。
そうなると、いつ頃、何人産もうか?と打算的になるし、
「早く子供を産まないと!」という焦りも不要になる。
意識されるのは子供を産めるタイムリミットの方になってきている。
「家」制度も崩壊し、子供を産まないと辛い立場に立たされるのは
皇太子様(現状不在)のお妃様に当たる方くらいだろうか。
「いつでも産める」から、「いつまでも産まない」のかもしれない。

③個人の自由が尊重される時代だから?
子供を持つと様々な面で制約が出てくる。
夜遊びができなかったり、保育園の送迎で仕事も制限されたり、
ファッションも動きやすさ重視、汚されてもOKなものを着るようになり
出かける場所も子供が遊べる公園やらテーマパークが多くなる。
お金だって、自分のためだけに使えなくなってしまう。
そんな情報を見聞きした若い世代が、
子供よりも自分のためにリソースを使いたいと思うのかもしれない。

④男女の違いが曖昧になっている?
ダイバーシティとか、LGBTQとか、当たり前になってきた。
メディアで見かける若い男の子は綺麗にお化粧して、
パッと見で女性と見間違うかのような美しい男の子が増えている。
今朝も、前を歩く男子高校生が熱心に鏡を覗いて髪を整えていた。
女性側はあまり変わっていないのかな…と思うけど
スカート着用率は昔と比べると下がっているのではないかと推測する。
高校生の制服も、男女兼用のものが発表されていたり、
女の子でパンツスタイルで登校する子も見かけることがある。
女性は敢えて男らしくしているというより、
自然な形で男性の文化の良い面を取り入れている印象。
男性側の女性化が際立っているけれど、
総じて男女の違いが曖昧になってきているのだと思う。
性別による「らしさ」より、その人らしさを大切にした結果、
男女の恋愛だけが正解ではなくなってきているように思う。

⑤結婚が難しくなっている?
近年は個人の価値観が多様化し尊重されているので、
昔のように結婚が絶対ではなくなってきている。
だからこそ、自力で一生の相手を見つけて結婚するのは難しいのではないかと思う。
辻村深月さんの『傲慢と善良』を思い出す。
一生添い遂げるたった一人の相手だと思うから難しくなる。
昔と比べて人生100年時代と長くなったし、
離婚も人生の選択の一つでよいのではないかと思う。
結婚においては、男性が女性を養うよという価値観が根強いし、
プロポーズでも基本的には男性が女性に申し込むことになっている。
加えて、婚外子という考えは日本ではまだまだ受け入れられていないから
まずは結婚しないと子供を産むステージに進めない。
先に子供ができれば、すぐに結婚するカップルが殆どだ。
ニュースなどで聞く限り、今の若者は恋愛にも興味ないようだし、
ましてやこの結婚のハードルを超えたいとも思わないのは納得できる。
結婚せずに子供を産もうという人は、今の日本ではかなりの少数派だ。
フランスのPACS制度のような、ライトなパートナー制度を
そろそろ日本にも導入する時期が来ているのかもしれない。


以上の勝手な想像に加えて、よく言われている
女性の「仕事or子育て」選択問題とか、「子持ち様」問題とか、
そもそも日本社会は子供が歓迎されていない問題とか。。

私はマンガで描かれる既婚女性の多くが
主婦、パート、派遣のどれかが多いことも気になっているし、
なぜ女性だけが「仕事と家庭の両立」を迫られているのか
疑問で疑問で頭がねじれるほど疑問で仕方がない。
女性で正社員っていう人は、マンガの主人公としては異質なのか?
普通に考えて、子持ちなら男性も「仕事と家庭の両立」が必要だよね?
結局日本って全く男女不平等社会じゃん?ってなる。
会社の役員層や政治家に女性が少ないことはまさに氷山の一角。

さて、これらは問題なのか?
時代の流れとして、どうしようもないものなのか?
どちらにしても、子供たちの未来を想像すると不安で仕方がない。


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