障がい者雇用の「ミライ」について
ぼくはパニック障害を持ち、障害者手帳2級を持ち、障害厚生年金3級を受給している「障がい者」です。
一方で「事業主」でもあります。
障がい者と経営者の両方の目線から、障がい者雇用について思考を巡らせています。
そしてGenerative AIを事業に取り入れている立場から考えるに、今の障がい者雇用で障がい者の方に割り当てられる作業はGenerative AIに置き換えられる未来を想像しています。
例えば名刺や手書きのメモからデジタル文章を作成する文字起こしは、DeepLという無料のアプリに画像を読み込ませると数秒で終わります。
また答弁などの音声データから議事録のデジタル文章を作成する文字起こしは、speechy というアプリに数百円課金すれば、10分を超える話も音声を流すと同時にデジタル文章にしてくれます。
事業主の立場では、これらのアプリを採用し、できた文字の校正に1、2人いれば、依頼は回せます。
「障がい者の方でもできる仕事」
これだと、どうしても今は単純作業を任せることになり、一方で単純作業はGenerative AIやロボットが得意とする分野です。
とてつもない速さで進化するGenerative AIが、せっかく障がい者の方が手に入れた仕事をスピード・正確さ・低コストを武器に奪ってしまう未来をぼくは想像しています。
なのでぼくは、
「障がい者の方しかできない仕事」
を生み出したい。
以前、障がい者の方が持つ武器として「高い感性」を上げました。
絵も音楽もGenerative AIがあっという間に作成する時代が訪れつつある今、
「膨大な数のコンテンツの中からお客様が喜んでくれるものを選ぶスキル」
が重要になると考えてます。
自分の似顔絵事業運営でも、大切にしている価値観でもあります。
それにはお客様が喜ぶ姿と現実を近づけられる想像力が大切になり、高い感受性が必要になります。
一方、オリィ研究所の吉藤オリィ所長の書籍から別の視点を学びました。
それは障がい者の方は
「“できないこと”を知っている」
ということです。
分身ロボットのOriHimeに手がついているのは、所長の親友のALS患者である番田さんが、コミュニケーションに手がほしいという要求から生まれたものと書籍から学びました。
身体が満足に動かせない番田さんだからこそ、コミュニケーションにおけるの手の重要性を感じることができたのだと思います。
「できない」こと、それは仕事を生み出す武器です。
「できない」を「できる」に変えることで、そこに価値が誕生するからです。
山口周さんが書籍やYouTubeで繰り返し述べている「問題を生み出す能力」を障がい者の方は持っています。
ぼくはパニック障害かつ作業に過集中してすぐに寝込む虚弱体質です。
虚弱体質のぼくでも人並みに価値を生み出す方法はないか、手探りで足掻き続け、光明を見出したのが「Generative AIを用いた似顔絵作成」です。
Generative AIについてはこれからも研鑽を重ね、感性と「できないこと」を武器に、お客様に価値を生み出せるコンテンツを発見していきたいです。