【受験生応援企画】もしもあのカリスマ予備校講師が讃美歌の歌詞を解説したら
■はじめに
どうもこんにちは〜またまた登場。、○野○介で〜す。
今日は有名な讃美歌の歌詞を解説していくよ。
これ、共通テストでは頻出だと言われてるとか言われてないとかだからしっかり確認しよう。いいか?
頻出の文法もしっかり覚えよぉー。
■讃美歌解説①『主われを愛す』
まずは子供讃美歌で有名な『主われを愛す』だ。
主われを愛す 主は強ければ 我弱くとも 恐れはあらじ 我が主イエス 我が主イエス 我が主イエス 我を愛す
「主われを愛す」は、そのまま「主は私を愛する」で、いいな。
その次「主は強ければ」、これは超重要な文法だから覚えよう。
まず「強けれ」は、「強し」という形容詞の已然形だ。
形容詞のク活用「く・く・し・き・けれ・○、から・かり・○・かる・○・かれ」大丈夫だな?
で、已然形のあとの「ば」は、「順接確定条件」だ。「ので」と訳す。
つまり、「主は強いので」と訳すわけだ。いいな?
次、「我弱くとも恐れはあらじ」の「じ」は、「あり」というラ変動詞の未然形に付く助動詞。ラ変動詞の活用は「ら・り・り・る・れ・れ・」で、「あり・をり・はべり・いまそかり」の4語は暗記な。
で、「じ」は未然形接続の助動詞。「る・らる・す・さす・しむ・ず・じ・む・むず・まし・まほし」必ず暗記な。で、意味「打消推量」だ。訳は「〜ないだろう」とか、「〜ではあるまい」だ。ここでは「おそれることはあるまい」「おそれることはないだろう」と訳そう。
その後の折り返し「我が主イエス」以下は特に解説の必要はないから省略な。
【現代語訳】 主は私を愛しています。主は強い方なので、私が弱くても、おそれることはないでしょう。私の主イエス、私の主イエス、私の主イエス、私を愛してくださる。
■讃美歌解説②『もろびとこぞりて』
次はクリスマスの定番、『もろびとこぞりて』だ。
もろびとこぞりて むかえまつれ 久しく待ちにし 主はきませり 主はきませり 主は主はきませり
「もろびと」は「諸人」、みんな一緒に、とか揃いも揃って的に訳せればいい。
「むかえまつれ」は「迎え祭れ」、イエスの誕生をお迎えして、祭り上げよということだ。
「久しく待ちにし」は重要だ。まず「久しく」は形容詞「久し」の連用形。シク活用は「しく・しく・し・しき・しけれ・○、しから・しかり・○・しかる・○・しかれ」だ。未然形と連用形が同じ形だけど、すぐ下に「待つ」という動詞、用言がきているわけだから連用形だ。意味は「長く・長い間」だ。
「待ち」は四段動詞「待つ」の連用形。「た・ち・つ・つ・て・て」と活用。
その次、「にし」だけど、これは超重要。最初に「し」から行くよ。これは過去の助動詞「き」の連体系。「きが終止、しが連体、しか已然」いいな?
「にき」「にたり」「にけり」ときたら、その時点で「に」は完了の助動詞「ぬ」の連用形。「な・に・ぬ・ぬる・ぬれ・ね」と活用だ。
「長い間待っていました」と訳そう。
「主はきませり」の「き」はカ変動詞「来」の連用形。「こ・き・く・くる・くれ・こ」と活用。「ませ」は尊敬の補助動詞「ます」の已然形。ませエェーッ!らりるれ・存or完で、ここでは完了。「主はおいでなさいました」くらいに訳そう。
【現代語訳】皆揃いも揃って、お迎えして祭り上げよ。長い間待っていた主はおいでなさいました、主はおいでなさいました、主は、主はおいでなさいました。
■讃美歌解説③『いつくしみ深き』
最後は世界一有名と言っても過言じゃない、『いつくしみ深き』だ。
いつくしみ深き 友なるイエスは 罪とが憂いを 取り去りたもう 心の嘆きを 包まず述べて などかは下ろさぬ 負える重荷を
まず「いつくしみ深き」の「深き」は形容詞「深し」の連体形でいいな?
直後に「友なるイエス」という体言があるな?体言の上は連体形、体言の上は連体形だな。
「友なる」の「なる」は体言「友」の直後なので、断定の助動詞「なり」の連体形。「である」と訳そう。「なら・なり・に・なり・なる・なれ・なれ」と活用。体言または連体形に接続する助動詞は「なり・たり・ごとし」の3つだけだ。
「慈しみの深い、友であるイエスは」と訳すわけだ。いいな?
次、「罪とが憂いを取り去りたもう」の「とが」は人から避難される行為、過ちのことだ。漢字では「咎」と書く。
「取り去りたもう」の「たもう」は歴史的仮名遣いでは「たまふ」。「取り去る」という動詞につく尊敬の補助動詞の終止形。「お取り去りになる」と訳す。「罪や過ちや憂いをお取り去りになる」が全体の訳だ。
「心の嘆きを包まず述べて」は特に重要な文法事項はない。そのまま訳せばいい。
次の「などかは下ろさぬ 負える重荷を」は重要。
「などか・・・打消」の形は入試でも頻出。「どうして〜だろうか、いや〜ない」という意味の反語だ。「下ろさぬ」の「ぬ」は「下ろす」という四段動詞の未然形に接続する。未然形に接続する「ぬ」は打消の助動詞「ず」の連体形。活用は「ず・ず・ず・ぬ・ね・○、ざら・ざり・○・ざる・ざれ・ざれ」だ。変則的な活用だから気をつけよう。
「負える重荷」の「負える」は、「負う」という下二段活用動詞。「え・え・う・うる・うれ・え」と活用する。負エェーッ!らりるれ・存or完で、ここは存続で取るほうが自然だな。
「どうして背負っている重荷を下ろさないことがあろうか、いや必ず下ろすだろう」が現代語訳だ。
【現代語訳】慈しみの深い 私達の友であるイエスは、罪や過ち、憂いの気持ちをお取り去りになる。心の中の嘆き悲しみを包まずイエスに話し、あなたが背負っている重荷をどうして下ろさないことがあろうか(いや必ず下ろす)
■おわりに
今日は超有名な頻出讃美歌を解説したぞ!入試にもよく出るとか出ないとかの話だからしっかり覚えよぉー!
こうやって古文文法の知識が付けば、聖書や讃美歌を読んだり歌ったりするのが楽しくなるだろう?よく「古文なんて役に立たない」なんていうやつがいるけど、全然そんなことはないぞ!
それじゃあまた会おうぜ!