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インクルーシブ教育と合理的配慮

どれだけの人が
『インクルーシブ教育』なんて言葉を
知っているのだろう。
どれだけの人が
『合理的配慮』なんて言葉を
知っているのだろう。

一般的には、
知らない人の方が多いのでは
ないでしょうか。
私は子どもの事があってから
いろいろ調べて知りました。

「インクルーシブ教育とは」
”人間の多様性の尊重等の強化、
障害者が精神的及び身体的な能力等を
可能な最大限まで発達させ、
自由な社会に効果的に参加することを
可能とするとの目的のもと、
障害のあるものと障害のないものが
共に学ぶ仕組み”
引用:文部科学省 共生社会の形成に向けた
インクルーシブ教育システム構築のための
特別支援教育の推進(報告)概要
「合理的配慮とは」
”障害がある人から、
社会の中にあるバリアを取り除くために
何らかの対応を
必要としているとの意思が伝えられたときに、
負担が重すぎない範囲で
対応することが求められるもの。”
引用:内閣府 リーフレット 
「合理的配慮」を知っていますか?

学習支援がこんなに必要なのに、
家庭での支援なんて限りがあるよ…と、
学習支援の困難さを痛感した
出来事がありました。
その記事はこちら ↓

https://note.com/liaison0211/n/nc5ac4d30532d

特別支援学級に在籍してるけど
特別支援学級って
どのような支援が受けられるのか
実際のところ良く知らないな…
という疑問から、
いろいろと確認作業をしていったのが
インクルーシブ教育や合理的配慮を
知るきっかけになりました。

特別支援学級に在籍すると、
その子の特性をアセスメントして
担任が個別の支援計画を
立ててくれます。
合理的配慮を盛り込んだ
学級での指導内容や
その子に必要な目標を設定し、
それを元に学習を進めていってくれます。

ただ合理的配慮は
「何らかの対応を
必要としているとの
意思が伝えられた時」と
上記にあるように、
意思を伝えないと
配慮がもらえません。

正しく理解できていなかった
これまでの私は、
そのまま知らずにいたなら
計画書をみてもよくわからず、
ただ上手くいかない状況に
もやもやと一人で抱え込んで
悩んでいたと思います。

合理的配慮をもらうためには、
「この子にとって必要だ」という意思と
必要な配慮を具体的に伝えることが
重要なんだと知ってからは、
自分の子の特性がどうなのか、
心理テスト(WISC‐Ⅳ)の結果を
じっくりと読み返しました。

【特性からみえる課題】

 〇 言語的短期記憶が弱い
(音声情報を覚える力)
・    新しい言葉を覚えられない
・    特殊音の読みを間違う
・    九九が覚えられない
・    算数の文章題ができない
・    漢字の読みがわからない

 〇 言語性ワーキングメモリが低い
(音声情報を覚えながら考える力)
・    整理整頓ができない
・    文をスムーズに読めない
・    長い文章を読んで意味を理解できない
・    漢字の音読みと訓読みを読み分けられない
・    作文が苦手
・    算数の文章題ができない
・    漢字が書けない

【具体的な支援方法】

〇 聴覚的記憶力が低いことに対して
・    読みあげるときは
  一度に読みあげる量・速度を考慮する
・    指示・説明は1つずつ丁寧に
〇 ワーキングメモリ・処理速度が
  低いことに対して
・    書字の負担を減らし、
  ノートテイクは写真を撮って
  保存など工夫する
・    タブレット(携帯端末など)を使って
  記録させる。
  端末のメモ機能や録音機能なども活用
・    単語カードの活用
・    ノートではなく板書に相当する
  プリントを用意する
・    文章レベルを工夫し、
  読みやすくする
 (文章を区切って見せるなど)
・    漢字については書けなくても
  意味が分かっていれば文章読解に有効。
  漢字の意味を教えることを優先する。
  また、読み方がわかっていると
  訓読み・音読みがワープロでも
  変換可能になるので、
  読み方を覚える指導を行う
〇 読みの補助代替支援
・    ふりがな(ルビ)をつける
・    文章の音声化
  (PCなどで音声エンジンシステムがある)
・    文章の録音
  (指導者が文章を読んで録音して聞かせる)
・    読めない文字の意味を
  知るためのリーダーを活用
  (印刷物に書かれた文字をなぞると
   単語の意味を表示する)
・    リーディングスラッガーや
  カラーバールーペを使用する
・    文字を拡大コピーする
〇 書字困難に対しての支援
・    ワープロ(使用するときは
  タッチタイピングができることが必須
  ・50音配列キーボードの活用
  ・単語予測ができる機能を使う
  ・入力ミスのチェックが入る機能を使う)
・    書く内容の整理
  (キーワードを書き出す→整理→まとめるなど)
・    マインドマップを書き出す
・    漢字は、
  偏と旁の組み合わせとして覚えると有効

以上の内容で配慮が出来ないか
学校に相談した。
調べていくうちに、
これだけの支援が必要なんだと
愕然とした。

でも、
学校にもマンパワー的な問題
ハード面・ソフト面の問題が
多く存在しており、
すべてに配慮をもらうことは
とてもとても難しいのだと
話し合い(面談)をして思った。

意思を表明したからといって
必要な配慮をもらえるとは限らない。

環境を変えることはとても
大変だしエネルギーがいる。

ただ、
難しいことを「やってもらえない」と嘆いても
何も前進しない。

だから、少しずつ。
学校と状況を共有したり、
情報を細かく伝えたり、
家庭で出来ることを取り組んでみたり
難しいところは相談してみたり。

やれることをやっていって、
配慮がもらえないか
提起し続ける。

そうやって、
『インクルーシブ教育』が
現実味を帯びて感じられる
環境になっていけるといいな…

#発達障がい
#インクルーシブ教育
#合理的配慮
#リエゾン川南




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