重複する障がい
子どもは、
自閉スペクトラム症と診断されている。
発達障がいという障がいには大きく3つあり、
自閉症など
注意欠如・多動性障がい
学習障がい
など。
自閉スペクトラム症というのは、
自閉症やアスペルガー症候群、
知的障がいなどに伴う症状が変化したり、
重複したりと境界線が引きにくいものの
総称的な意味合いで、
「スペクトラム」=「連続体」という意味だそう。
話は変わって。
ある日から、
子どもは足の痛みを訴えていた。
いい時もあれば、痛いと言う時もある。
自然とかばい、
気づくと跛行した歩きになっていた。
2度目の病院で、
「ペルテス病」と診断された。
初めて聞く病名に、思考が止まった。
股関節骨頭が壊死する病気だった。
この病気は、年単位で治療が必要だから、
長期治療を覚悟してくださいと言われた。
すぐに装具を作ったけど、
うちの子は発症が遅く、
しっかり治療しないと、
大人になってから後遺症が残る可能性もある
と言われ、
しばらく安静にする目的で、
病院に入院することになった。
正確には、
安静といっても学校を長期で休む訳には
いかないので、
療育センターに入所して、
同敷地内の支援学校に通いながら治療する
ということだった。
無知な状況から始まる事態。
いろいろ相談していくうちに
そういう制度が利用できるのを知ったとき、
ありがたかった。
支援学校は、
さまざまな障がいをもつお子さんが通う学校。
うちの子にとっては、
専門の先生たちがいる環境は
とても居心地がいい。
施設内はもちろんバリアフリー。
勉強もマンツーマン。
特性に合わせた対応もお手のもの。
親としては突然離れて暮らすことに
とっても寂しかったが、
子どもは居心地の良さと、
ゲームが出来れば問題なさげ。
いや、
寂しかったんだろう。
本人にとって、
居心地が悪い状況もあったのだろう。
1人、
初めての環境に置かれること。
コロナの感染拡大防止の為に、
幾度となく面会禁止や
外出・外泊禁止があったこともろもろ。
その間、
幾度となく療育センターから電話があった。
「お友達を怪我させました」
もともと、
支援学級に入るまでよくあったお知らせの連絡。
「お友達を叩きました」
「お友達を押して倒しました」
「お友達に怪我させました」
学校から幾度となく電話や連絡があり、
「お友達」に謝りに。
口での表現が上手くいかないぶん、
態度に表れてしまうのだろうか。
支援学級に通級するようになってからは
そういう状況もあまりなく過ごしてたから、
久しぶりに「ドキッ」とした。
プラスして、
今回発症した「ペルテス病」
長期治療が必要となり、
その間、
身体的な障がいの状態がプラスとなった。
装具を常につけなければならない。
どの場面でも足に負荷がかけられない。
手すりがなく段差が高いと越えられない。
今までの環境の中だと
身体的に生活が難しい状況になった。
特性がある事で、
注意することが出来ない。
危険予測が出来ない。
重複することで、
更に治療が長期になるリスクがある。
でも、
たくさんの制度や人々、
いろんな職種の方々に助けられます。
いろんな障がいがあって、
それをサポートする制度や福祉サービスも
さまざま。
大変なことや難しい事もたくさんだけど、
助けられることもたくさん。
知ることって大事。
助けを求めることも大事。