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「行きたくない」は絶対に見逃さないで

今回は、「『わが子の登校しぶりは何日様子見をしていいか』こころの専門家の揺るぎない回答」という記事をご紹介します。

発達にでこぼこがある・ないに関わらず、子どもから園や学校に行きたくないと言われた経験を持つ保護者は多いのではないかと思います。

子育て中の保護者が抱えがちな悩みですが、そもそも、子どもたちはどうして園や学校に行きたくないと口にするのでしょう。

園や学校で過ごす時間が楽しいものであれば、行きたくないという気持ちは生まれません。

理由はどうあれ、楽しくないから、辛いから行きたくないのです。

大人でもそうですが、行きたくない所へ行かされるというのはかなりのストレスですし、行きたくないと何度も伝えているのにも関わらず「行きなさい」としか言われないのであれば、行けという人物に対して反抗的な態度を取ったり、何を言っても伝わらないのだと無気力になったりします。

大人の場合は大人なので、表向きは何事もないように取り繕って言われた通りにしたりしますが、内心では反抗的になったり無気力になる所は子どもとそう変わりません。

では、表向きは何事もないように取り繕える大人が我慢に我慢を重ねて限界を迎えた時、どう行動するでしょう。

逃げ出そうとしたり、理不尽な目に合っていると周囲に訴えたりするのなら良いですが、限界まで追い詰められた人間は、普段なら絶対にしないだろう最悪の選択をしてしまったりします。

大人でさえそんな状態に追い込まれてしまうのです。子どもならもっと早くに限界を迎えてしまってもおかしくありません。

ですから、子どもが「行きたくない」と言えるうちに絶対に何とかしなければならないのです。

もうこれ以上追い込まれたら無理だというところにいると教えてくれたのですから、周囲の大人がやらなければいけないのは「行きなさい」と子どもをさらに追い込むことではなく、そこから助け出すことだけなのです。

では、子どもの「行きたくない」というSOSを受け取った周囲の人間はどうすれば良いのでしょう。

まずは、子どもの安全を確保するところから始めてください。

園や学校に行くことがストレスになっているのであれば、それが解消されるまで行かなくて良いという選択肢を子どもに与えてあげてください。

本人の中で、行くという選択肢しか残されていない状態と、行っても行かなくても良いという選択肢がある状態では、ストレスのかかり具合が全く違います。

それに、まだ子どもなのに強いストレスにさらされ続けた精神は、相当疲れているはずです。休ませる意味でも、園や学校はしばらくお休みしても良いのではないかと思います。

もちろん、園や学校をお休みすることで他の子たちと差がついてしまうのではないか、一度休めばずっと行けなくなってしまうのではないかと心配する気持ちは良く分かります。

ですが、考えてみてください。

これ以上追い込んだらどうなるか分からない子を、強いストレスがかかっている状態から解放してあげることよりも大切なことなどあるのでしょうか。

他の子たちとの差は時間を掛ければ埋められますし、休んだことで元気になり、行けるようになる可能性だってありますが、最悪の事態になってしまえばその機会さえ奪われてしまうのです。

周囲の大人に出来ることは、子どもの安全を確保し、ストレスの原因になっているモノを見つけて排除すること。

そのためには、本人の話を良く聞いてあげてください。

何がストレスなのか本人もよく分かっていない場合がありますが、色々と推測して話を聞いてみてください。

本人が苦手とするモノはだいたい分かっていると思いますから、その辺りを中心に探ってみると当たりを引き当てやすいのではないかと思います。

ストレスの原因になっているモノが分かったら、それを排除するために必ず動いてくださいね。

話を聞くだけで何もしてくれないし何も変わらないのであれば、次からは話すらしてくれなくなるどころか、限界に向かって本人の背中を押してしまうことにもなりかねません。

ストレスの原因が排除出来ないモノだったり、そもそも分からない場合もあるかと思います。

そういう場合でも、本人のストレスを軽減するために出来ることは色々あります。

自分のためにあれこれとやってくれる人がいる、「行かなくていい」と味方になってくれる人がいる。

そういう存在が身近にいることは、本人にとって救いになるのではないかと思います。

限界近くにいる子を見守る側も心配事や悩みが尽きないと思いますが、あまり溜め込まず、限界を迎えそうになる前に私たちに相談してみてください。同じ悩みを持つ仲間として、出来ることを一緒に考えましょうね。


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