事実と解釈を分ける(空雨傘のススメ)
空・・曇っている(現状認識)
雨・・雨が降りそう(現状分析)
傘・・傘を持っていこう(解決方法)
事実と解釈を分ける事の重要性
空が曇っているので、雨が降りそうだと解釈して、傘を持って外出した人の話である。
非常に単純な話だが、非常に重要なテーマである。
空が曇っているのか晴れているのか、現状認識が正確にできていなければ、分析に失敗する。
だが、現状認識に失敗する事が多い。
何故なら、意識しながらコミュニケーションをしないと、現状認識の中に解釈が紛れ込むからである。
現状認識の中に解釈が紛れ込むと、気分や感情や感覚等、妄想めいたものまで現状認識の中に入り込んでしまう為、極端な話『曇り空を晴天』とまで認識してしまう事になる。そうすると、傘を持って出かけないという行動となり、数時間後に土砂降りに降られるような事が起こる。
訓練が必要
正確に現状認識をする為には、その場に居る全ての人間同士で、そこに解釈が紛れ込まないように意識的に注意する必要があるが、それには訓練が必要である。そもそも今行っている会話が「現状認識」の為のものなのか、「現状分析」の為のものなのか、「解決方針」の為のものなのかをしっかりお互いに把握しながら、議論できなくてはならない。
対話の重要性
天候の問題であれば空を見上げれば、気象予報士でなくても事実は把握できるが、人の頭や心の話となるとそうはいかない。
だから、互いに対話が必要になる。対話を積み重ねて行かない限り、現状認識として、それが晴れているのか、曇っているのか、わからないのである。
意思決定の難しさ(仮説思考)
とはいうものの、ビジネスの場において、全て100%完璧に現状認識ができる事というのは殆どない。限られたリソースと、急激に変化する環境の中で、仮に60%程度の現状認識に基づいて、解釈を求められるケースがある。
であったとしてもやはり、現状認識(事実)と、現状分析(解釈)を分けて解決方法(判断)をする事は、意思決定の精度を高める事につながる。
最後に
最近、Youtube動画の企画の手伝いを始めたのだが、まだまだ試用期間で見習いの私が、慣れない初対面のメンバーの中で色々とやり取りをする中で、ディレクターの方が非常にスピーディに意思決定を進める光景を見て、空雨傘(事実と解釈を分ける)を思い出した。
議論の中で大量に飛び交う解釈に対して、それを次々と事実ベースで打ち返しながら、判断していくのは、凄いコミュニケーション能力だなと思った。
折角とっかかりが出来た、憧れのクリエイティブ業界との接点だから、事実ベースで、"能力なし"として、切られてしまわないないように頑張らないと・・