太鼓を打つ腕の動かし方③振り上げ方
動きの理屈は「てこの原理」と「鞭の動き」でした。では実際に動かし方を確認しましょう。バチを振り上げるために動かす筋肉は上記の理屈の通り、前腕となります。しかし、理論では支点となる肘は動かすべきではありませんが、実は肩を支点とした「てこの動き」も入るため、上腕も使用してバチをあげることとなります。構えた場所から上腕と前腕を上にあげます。視点を変えれば、脇をあけるという言い方でもいいかもしれません。
このときの注意点は始動したらば手首はバチ先の慣性を意識し、脱力しなければなりません。腕は動くのにバチ先は蛇の目の前に留まるのです。上腕の動きは意識せず、前腕を肘とともに上に動かします。バチ先は奏者の体に近づこうとしますが、慣性の動きにしたがって、すぐに手前に動くことはありません。どちらかというと前腕の動きに倣い、後をついてきます。
この動きは右腕も左腕も同様となります。純邦楽における締太鼓と祭り囃子における打ち方は違うとされていますが、振り上げ方については非常に近い物があると感じます。それはバチ先が遅れてあがるという点やバチが上がる最中、手首が親指側に折れないという点です。Youtubeにも動画があがっていますので参考にしてみるのがよいでしょう。
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