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持続可能な「旗当番」にするために取り組んだこと

今朝は、
「旗当番」に行ってきました。

小学生の登校を見守る「旗当番」。
地域によって
呼び方は異なると思いますが、
多くの小学校で以前から
行われています。

ぼくの子どもが通う小学校でも、
PTA活動の一環として、
保護者が交代で
旗を持って交差点に立ち、
子どもたちの登校を
見守ってきました。

何より、
子どもの安全に関わることなので、
保護者の関心も高く、
頻度は学期に2回程度ですが、
多くの方が時間を割いて
協力しています。

一方で、過去には、
その実施方法に問題があり、
保護者やPTA役員の中で
不満が出ていました。

1つ目は、
強制であること。

これは、PTA自体が
自動的に全員加入だったためです。

2つ目は、
当番表の作成が煩雑なこと。

PTAの担当役員が、
学校から
保護者の住所情報と児童の情報、
どの子が長子
(学校に在籍するきょうだいの最年長児)かを
見せてもらって、
それに基づき
当番の場所と回数、当番日を割り振るという、
コンプライアンスの面からも
問題がある作成方法をとっていました。

また、
進級に伴うクラス替えや
長子の付け替え、
新入生の当番場所の割当てなど、
前年度の名簿からの変更作業は
極めて手間のかかるものでした。

さらに、
ペアで当番に入る場合は、
・前回と同じペアで当たらないようにする
・上級生&下級生の親ペアにする
という謎のルールがあり、
名簿作成は
誰もやりたがらない作業と
なっていました。

3つ目は、
当番の場所が選べないこと。

住所から機械的に
近隣の当番場所を割り当てていたため、
例えば、
仕事場の近くで当番をしたいという方の
ニーズに応えられていませんでした。

これらの問題点を改善すべく、
次のような実施方法を
とることにしました。

・PTA自体を任意加入にする
・全ての保護者にメールを送り、
 当番を希望する方のみ
 児童の学年・組・氏名・長子の別や
 希望する登校指導場所を
 Webアンケートで回答してもらう

これによって、
前述の問題点は
かなり改善されました。

その一方で、
実際に当番に立つ保護者が
少ないのではないかという意見が、
役員や、一緒に見守っていただいている
地域の方から寄せられていました。

当番に入っている人は
自ら希望した保護者ばかりなので、
見守る気持ちはあるはず。

でも、
実際には来ていない。

なぜか。

ぼくたち役員は仮説を立てました。
「当番日を忘れているんじゃないか?」

うちの小学校では、
原則、各学期の前に
自分の当番日と場所が書かれた紙が
子どもを通じて配付されます。

それが保護者に渡っていないか、
一度見ても当番日を忘れているのではないか。

この「忘れている」への対応策として、
毎月末に、翌月の当番日と場所を入れた
リマインドメールを送ることを思いつき、
ネットでその方法を探し当て、
なんとか自動で数百通のメールを
送信することができました。
(マクロの知識がないぼくには
めちゃくちゃハードルが高かったです)

その結果、
当番の後に提出してもらう報告書の数が増え、
リマインドは一定の効果があったと
実感しています。

各地で、
「旗当番は本当に必要なのか?」
「時間のある地域の年配の人に任せばいいのでは?」
「お金を払って外部委託できないか?」
「行政がすべき仕事では?」
という声が聞こえているようです。

ぼくは、
少ない回数でもいいから
保護者が旗当番をすべきだと思います。

もちろん、
子どもの体調不良や
乳幼児の存在、
パートナーの不在など、
個々の事情はあるでしょう。

それでも、
我が子が通う小学校への通学路に立ち、
子どもたちの顔を見ることや、
交通の状況、
地域で見守る方々の姿を
年に数回でも目にすることで、
地域で人と人がつながりあい、
支えあって暮らしていることや、
交通ルールの問題
(これは大人が原因者です)に
目を向ける機会になる。
ぼくはそう考えます。

警察庁が
平成28年~令和2年に起きた
交通事故を分析したところ、
歩行中の小学生の死者・重傷者は
5年間で2,734人に上ります。

ぼくたち誰もが
時間に追われる毎朝を
過ごしていますが、
年に数回、
ほんの少しだけでも、
地域の子どもたちを交代で
見守り続けていきたいと思います。

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