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福岡・天神LFC 都市型のローカルフードサイクリング(半径2kmの持続可能な栄養循環)

ビルの屋上やテラス、駐車場の一角、お店の軒先。
歩くたびに、あちこちにある小さな緑が目に入り、近づいてみるとハーブやニンジン、トマトが元気に育っている。そんなエディブルガーデンが都市の中に無数にひろがり、採れたての美味しい野菜にアクセスできる。

そんな未来を自分たちの手で実現できるとしたら、ワクワクしませんか?

エディブルガーデン(Edible Garden)とは
「食べられる庭」という意味で、野菜やハーブ、果樹などの食べられる植物を育てる庭のことをいいます。 一般的な家庭菜園との違いは、鑑賞としての見た目も整えられていること。
見て楽しい、育てて楽しい、食べて楽しい。鳥やミツバチなどの生物多様性にも貢献し、人の五感にも安らぎと癒しを与える庭です。


福岡からはじまった都市型LFC

オフィスや商業施設、多くの飲食店が立ち並ぶ都市の中で、最大の栄養資源とも言えるのが「生ごみ」。これをコンポストで堆肥化し、食べ物を育てて栄養を循環させる、持続可能な仕組みの構築を目指しているのが都市型ローカルフードサイクリングです。

現在では、渋谷や京都でも取り組みがはじまっている都市型ローカルフードサイクリングのはじまりは、福岡。

高層ビルが立ち並ぶ福岡市博多・天神エリア

165万人が暮らす福岡市は、新幹線や空港、港などの交通拠点や、役所やオフィスなど都市機能が半径2.5km圏内に集まり、世界有数のコンパクトシティと言われています。近隣都市はもちろん、国内・海外から多くの人が集まる博多・天神エリアで、2018年に始まったのが「天神LFC」です。

ホテルの屋上にあるガーデン

都市型LFCを実現する4つの仕組み

都市内での持続的な栄養循環を実現するための、ローカルフードサイクリング。実証実験も含め、活動の柱は4つあります。

地域で栄養を循環させる仕組み「ローカルフードサイクリング」

・都市型コンポスト

飲食店やホテル、社員食堂など、食事の提供を行う場所で日々大量に発生する生ごみ。水分を多く含むため重く、ビニール袋を幾重にも重ねて取り扱う必要があります。

廃棄していた生ごみを、栄養ある堆肥に変えていく。循環のスタートともいえるのがコンポストです。それぞれの場所で出る生ごみの量に見合った数のコンポストを設置し、ごみとして廃棄する代わりに、日々コンポストへ投入していきます。(福岡市のコンポスト導入補助金の対象です)

廃棄量に合わせてコンポストを設置します

また、月に2回、クルーが訪れ、メンテナンスを行うと共に、疑問・質問にもお答えします。半年に1度、生ごみ削減量とCO2排出削減量を書面でお知らせしています。

半年に一度、活動による効果を書面でお知らせします

・ビルの屋上や路上での菜園活動

コンポストでできた堆肥を活用して、屋上やテラス、お店の軒先にプランターを設置し、ハーブや野菜を育てます。こちらのメンテナンスもクルーがお手伝いします。

できたハーブや野菜は、もちろん無農薬。ハーブウォーターを作ってウェルカムドリンクとしてお客さまに提供したり、野菜を社員食堂の調理に使ったり、収穫の喜びと野菜の味わい、栄養循環を実感できるのが菜園です。

※ 菜園スペースの確保が難しいケースでは、クルーが堆肥を回収し、循環生活研究所&LFCの提携農園で活用しています。

緑に触れ、育てることで、ヒーリング効果も期待できます

・イベントでの栄養還元

都心部の屋上菜園などで使いきれない堆肥は、LFCの提携農園で活用し、栄養たっぷりで元気な野菜やハーブを育てています。大切に育てた野菜やハーブは、博多や天神エリアで行われるイベントでも販売しています。

地域で育った野菜を手に取れる場所があることも、半径2kmの栄養循環で大切にしていることです。

堆肥が作られた地域で、循環野菜として購入できるようイベントなどで出店しています。

・生ごみ堆肥の回収(実証実験として)

各家庭のコンポストでできた堆肥のうち、使うところがないものや、余ってしまったものを回収しています。現在は毎月第3土曜日、パタゴニア福岡の店舗で回収会を行っています。

※回収した堆肥は、LFCの提携農園で使用しています。

回収&相談会の様子

天神LFCの拠点一覧

現在、天神LFCでは13の拠点で栄養循環が行われています。

天神LFCのなかま
パタゴニア福岡ストア
RKB毎日放送株式会社
福岡大丸天神店
HOTEL GREAT MORNING
ホテルウイングインターナショナルセレクト博多駅前
・博多駅前ビル
manucoffee roasters kujira店
manucoffee 大名店
赤坂すずかけ保育園/YORI
フィットネススタジオ スタディオパラディソ
・L+HIRAO LANDIC HOUSE&CAFE
火と人食堂(西部ガス都市開発)
・British Pub MORRIS BLACK SHEEP
・筥崎鳩太郎商店

2024年8月現在

事例① RKB毎日放送株式会社 さま
社員食堂から出る生ごみを完全堆肥化し、取組み開始以降、生ごみ廃棄ゼロを実現しています。南側のテラス部に木枠プランターを設置し、野菜やハーブを育て、社員食堂で使用しています。

事例② 赤坂すずかけ保育園/YORI さま
園児の給食を作った際に出る生ごみを堆肥化。できた堆肥を活用して、系列のレストランYORIで菜園をスタート。水曜に開催される子ども食堂の食材の一部として活用しています。

活動の様子は、Instagramでも発信しています。

企業が取り組むメリット

企業や店舗がローカルフードサイクリングに取り組む主なメリットは下記のとおりです。

・CO2排出抑制、SDGsに対して、組織として実効性のあるアクションとなる
・生ゴミ削減量やCO2削減量など、活動の効果を数値で知ることができる
・コンポストでできた堆肥で育てた新鮮な野菜やハーブを食べられる
・土や緑に触れることで社員の心と体の健康両面に貢献できる
・実体験を通して、今までゴミと思っていたものの見方が変わっていく
・コンポストを入り口に、食や農、環境問題などさまざまな興味が広がっていく

一緒に始めませんか?

天神LFCから、栄養循環の輪をより大きくしていくために、活動に参加いただける企業、店舗を募集しています。ぜひお気軽にお問い合わせください。

お問合せ先
天神LFC事務局(NPO法人循環生活研究所)
tenjin.lfc(a)jun-namaken.com
(a)を@に変えて、メールでお問い合わせください。

天神LFCプロジェクトは、NPO循環生活研究所およびローカルフードサイクリング株式会社の共同事業です。


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