社内の取り組み紹介 - ロジカルシンキング勉強会
こんにちは、小林です。
レキサスでは毎月「全体会議」をしています。主な目的は、社員から経営陣までがそれぞれの状況や今後の展望などを共有し、双方向に理解を深めることです。経営や各部門の状況共有のほか、プロジェクトの振り返り、LT、月間表彰、業務連絡などがあります。
社員主催の勉強会を開催することもあり、今回はそのひとつをご紹介します。
概要
今回ご紹介する取り組みは、ロジカルシンキングをテーマにした勉強会です。新入社員から経験豊富なベテランまで、職種や経験年数を問わず、仕事をするうえで重要なスキルです。
思考力を向上させるために、考え方の軸やフレームワークなどを活用することで、より効果的に学び・定着させることができると考えています。
この勉強会を通じて、バランスの取れた考え方(客観的で論理的)を身につけるきっかけになればと、以下の内容で実施しました。
目的
バランスの取れた考え方(客観的で論理的)を身につけるためのきっかけづくり
目標
思考バランスの調整方法と効果的な説明方法の体験
進め方
グループワークによる意見交換とまとめの共有
テーマ
円滑な業務遂行について考える
詳細
準備 - 思考方法の説明
ここからは、実際のアジェンダに沿ってご紹介していきます。
まずは勉強会で活用する3つの思考方法と、2つのフレームワークについての説明を行いました(それぞれの説明はここでは割愛します)。
思考方法
クリティカルシンキング(偏りを防ぐために活用)
ロジカルシンキング(筋道を通すために活用)
システム思考(因果関係・根本課題の発見に活用)
フレームワーク
ロジックツリー(問題分析・課題設定に活用)
ピラミッドストラクチャー(論理関係・説得力のある説明に活用)
準備 - グループ分け
次に、グループ分けと役割設定です。ポイントとしては、参加者それぞれの役割を明確にしたことです。これは、1つのグループが新卒からベテランまでで構成しており、ベテランの意見に影響されないようバランスを取るためです。
グループ
メンティー・メンターペア x 2組(4名)
マネージャー(1名)
役割
メンティー
メンターの経験を自分事として捉える
既に経験があればメンターへ伝える
グループ内の1名は画面共有と会話内容を記載
主体的に考え理解する
メンター
過去の経験や周囲の状況等を伝える
メンティーの理解と言語化をサポート
記録・記載を指示する、まとめる
マネージャー
メンター/メンティーの思考の偏りがあれば整える
ペアの関係性、思考力、遂行力等を把握する
マネージャー以上の社員もこちらに含む
練習
準備ができたところで、まずは練習です。
テーマは「確実な弁当購入をどう実現するかを考える」でした。オフィスビルに売店があるのですが、タイミングを逃すとお弁当が売り切れてしまっているという、よくある問題です(笑)。このような状況に陥ることなく、確実に購入するためにはどうすればよいかを考え、結論づける、根拠を説明するというのが全体の流れです。
予め結論づけまでできているロジックツリーやピラミッドストラクチャーを活用し、質疑応答を交えながら、本番と同じステップで解説しました。
なお、このときの結論は「計画的な業務遂行により、確実に弁当を買うことができる。」でした。
根拠としては「まず、購入の時間帯としてXX時が確実。理由は、XX時ごろに弁当が並び始めること、他社のお昼休憩はXX時からが多いことなどから、弁当が並び始めるXX時以降、他社のお昼休みが始まる前のXX時が確実。そして、その時間に確実に購入するには計画的な業務遂行が必要。そのために、社内勉強会などでスキルを磨くこと、同僚や上司とのホウレンソウを徹底することなど、日々の鍛錬や信頼獲得により確実にその時間に弁当を購入することができる( ー`дー´)キリッ。」でした。
本番
そして、いよいよ本番です。
テーマは「円滑な業務遂行をどう実現するかを考える」でした。どの職種・立場になっても重要なテーマです。
これをグループで話し合い、何も書かれていないロジックツリー、ピラミッドストラクチャーを活用しながら、問題の分析から結論づけ、説明まで取り組みました。
テーマ設定
円滑な業務遂行をどう実現するかを考える
ロジックツリーで問題を分析し、課題を抽出する
"円滑"の状態、円滑ではない状態を深堀りし課題を抽出する
※グループ作業開始
システム思考で課題の因果関係を整理し、根本原因を見つける
根本的な原因を見極める
ロジックツリーで根本原因の解決策を抽出する
根本的な原因を未然に防ぐ方法を考える
どの解決策が最も有効かを見極める
ピラミッドストラクチャーで解決策の理論を組み立てる
円滑な業務遂行の根拠を組み立てる
※グループ作業終了
問題解決の方法を説明する
「5」の内容を説明(各グループ代表者が発表)
説明への質疑応答
結果
いずれのグループも思考方法やフレームワークを活用し、意見交換しながら取り組むことができました。
時間内で終えられたグループもあれば、検討途中だったグループもありました。5グループもありましたので、ここではそれぞれの結果については割愛します。結論・根拠の説明で使われた主なキーワードとしては「確認」、「明確」、「コミュニケーション」、「ゴール」、「期日」、「ドキュメント」などがありました。
このキーワードを見ると、業務上重要なことは一目瞭然ですが、ポイントは「なぜそれが重要なのか?」という理由付け・根拠の説明です。漠然としたテーマを整理し、問題の根本を見極め、対策を検討し、それが有効である根拠を説明する。特にグループで意見交換し、結論付ける(合意する)ことは容易ではなく、終始頭を使う内容でした。
まさに「コミュニケーション」しながら、お互いに「確認」し、「ゴール」に向かっていく活動です。バランスの取れた考え方を身につけるきっかけとなる(ベテランは基本に立ち返る)取り組みだったと思います。
また、このときの全体会議は約30名がフルリモートでの参加でした。グループワークを含む勉強会が、リモート環境でも円滑に進められたという実績づくりにもなりました。
展望
この取り組みは再利用可能な状態で定義しており、新入社員研修にも活用しています。
今後もテーマのパターン化や、内容のブラッシュアップをしながら、少人数での個別勉強会などで活用できればと思っています。
まとめ
社内の取り組みについて、今後も機会があればご紹介していきたいと思います。
具体的な事例・内容も含め情報発信していくことで、これまで以上に弊社のことを知っていただければと思います。
補足資料
練習テーマとして解説に利用したロジックツリー、ピラミッドストラクチャーを掲載しておきます。 あくまで練習用の極端な例として、という前提での説明でした。
ロジックツリーのサンプル
※問題分析、課題抽出、因果関係の整理、根本原因の特定に利用
ロジックツリーのサンプル2
※解決策の抽出、因果関係の整理、根本対策の特定に利用
ピラミッドストラクチャーのサンプル
※結論づけ、根拠の説明に利用
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