これはただの夏。
燃え殻著 新潮文庫。
SNSで小説の感想を書いてる方がいる。
今朝読んだ感想文に少し興味があり、ジュンク堂で帰宅途中で受け取れるように取り置きしてくれるサービスを利用してこの本を注文した。
初めて読む作家であったので、少し冒険はあったが、何かしら「大丈夫だ」と謎の確信を持ってた。家に帰って2時間ほどで読み終えた。確信は正しかった。小説などを読む時は脳内で自分なりに映像にして物語の人物や環境をセッティングするくせがある。たまに文体が難しいと立体的に作りこまれないことがあるが、この物語は出だしからインパクトのある色を描くことができた。
登場人物は主人公の他主に三名。本当にただの夏。私を含め大半の大人が小学生の夏休みに体験したであろうことが描かれているだけのまぶしく暑い日を思い出させる数日間の出来事。そしてその暑い夏を一瞬で終わらせた締めくくりがとても切なくて泣いた。
センチメンタルに浸って泣いたのではないので、是非読んでほしい。主人公より、主人公と一緒に仕事をしていたあの人物にとても会いたい。
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