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2020年ボウリング姫路麗プロ優勝インタビュー文字起こし

2020年のボウリング姫路麗プロの優勝インタビューの書き起こしです。何度聞いても涙してしまう姫路麗プロの魂のこもった言葉は、このコロナ禍の中こそ伝えていくべきと思いここに記録します。
タイトル写真は思いっきり昔の麗プロw(2009/11/7ジャパンオープン)

2020年11月7日 APA PRESENTS KING'S & QUEEN'S プロボウラーズトーナメント

決勝ステップラダーに2位残りの麗プロ。3位決定戦で若手レフティーの大嶋有香プロを下して松永裕美プロとの優勝決定戦となりました。
APA PRESENTS KING'S & QUEEN'Sは今年初めて開催された大会で、優勝すれば初代チャンピオンの称号がもらえます。今シーズンはコロナの影響で大会が年初のオールスター以降9月まで開催されておらず、プロにとっては久しぶりの公式戦で、APA PRESENTS KING'S & QUEEN'Sはその4大会目(新人戦を除く)となります。麗プロにとって今季初優勝のかかった注目の試合となりました。

決勝の相手の松永プロは何度も麗プロと女王の座を争ってきたライバルで、松永プロにとっても譲れない戦いになりました。レーンはハイスコアの出にくい難しいコンディションで、9フレで麗プロ200ペース、松永プロ190ペースの接戦となり、10フレでマークすれば麗プロの優勝という場面でなんと2-10のスプリット!万事休すかという中でスプリットカバーするというまさしくメークドラマ(古い…)で優勝(*≧∀≦*)

その興奮冷めやらない中でのインタビューです。

【優勝インタビュー】
聞き手:小林哲也プロ「あらためて優勝は姫路麗プロです。おめでとうございます。」
麗プロ「ありがとうございます。」
小林プロ「今シーズン初タイトルとうことで、今の気持ちを率直にお聞かせください。」
麗プロ「まだ信じられないです。緊張して投げられない自分を今思い知らされていますので。まだ信じられないです。」
小林プロ「7フレーム目のちょっとアンラッキーなミスからそして10フレーム目に2番10番ピンが残りました。この時のお気持ち、そして2投目を取った時の気持ちをお聞かせください。」
麗プロ「… 自信もないですし、ちゃんと投げられるかもわからないんですけど… 自粛期間中にずっと我慢してこの時のために… ボウリングの情熱の心の灯火は絶やさずにいたその自分を信じて… 必死に投げました。」
小林プロ「今シーズン初タイトルということで最後にですね皆様ボウリングファンの皆様に一言お願いいたします。」
麗プロ「こんなに素晴らしい大会を開催してくださったAPAグループ様、元谷社長ご夫妻本当にありがとうございます。一大ニュースとしてボウリング業界がみんな激震が走りまして、あのAPAホテルさんがトーナメントをしてくださるんだと本当に皆が喜びました。暗いニュースばかりのボウリング業界に明るい話題を提供してくださり、選手一同感謝いたしております。また男女ともに2会場でサンスクエアボウルさまと東京ポートボウルさまにもご尽力頂きました。スタッフの皆様本当にありがとうございます。この第1回の記念すべき大会を永遠のライバルと思っている素晴らしい選手の松永プロと共に戦えたことがとても誇らしいです。まだまだ松永さんと一緒に戦っていきたいので一緒に頑張らせてください。今日は会場にお見えになれないのに隣のレストランでパブリックビューイングでも大勢の方見に来てくださっています。一刻も早く真後ろで見て頂ける日がくるように願いながらボウリング一生懸命頑張ります。皆さんも頑張りましょう。ありがとうございました。」

まず自分の感情を表現する言葉にボウリング愛が溢れていて大好きです。スポンサーへの感謝の表現にも本当に嬉しかったという気持ちがめちゃくちゃこもっていて元谷社長も嬉しかったのではないでしょうか。来シーズンも開催してくれことを切に望みます。また戦った相手への賛辞の表現もめっちゃカッコいいです(ノ゚ο゚)ノ 

2020年11月22日 全卸連プレゼンツ JPBA☆SSSカップ2020

APA PRESENTS KING'S & QUEEN'S大会を優勝して迎えたSSSカップ2020。この大会もシュートアウトを勝ち上がり、トップシードの堀内綾プロとの優勝決定戦となりました。堀内プロはまだ優勝経験はないですが、投球フォームは綺麗で回転数も多く若手としていつ優勝してもおかしくないプロだと思います。試合は初めてのテレビ決勝でプレッシャーのかかった堀内プロのスペアミスで始まり最終的に247-194で麗プロが圧倒しました。

さて、その結果を受けてインタビューの第一声に注目してください。とにかく素晴らしいです。

【優勝インタビュー】
聞き手:中願寺アナ「昨年の悔しさを晴らしました。全卸連プレゼンツ JPBA☆SSSカップ2020、女子優勝は姫路麗プロです。おめでとうございます。」
麗プロ「ありがとうございます。ありがとうございます。」
中願寺アナ「もう本当に揺るぎないボウリングで優勝を手に掴んだ、そんな印象なんですがご自身では最後の優勝決定戦を振り返っていかがでしょうか。」
麗プロ「あの… 一緒に戦った堀内綾プロはあのジュニアの頃から知っていますので、こうして一緒に優勝決定戦を投げられたことがすごく嬉しかったし… 本来の投球じゃなかったのでたぶんあの悔しさがいっぱいあると思います… 私もたくさん悔しい思いをしてきたので、堀内プロにはこの思いを次に活かしてもらいたいと思います。私もすごい怖い中、あの自分とレーンと向き合おうと努力したのは、この中でも大会を開催してくださった皆様に恥じない投球をという気持ちがあったからです。本当にありがとうございます。」
中願寺アナ「まその思いとそしてまたあの技術面で言いますと姫路プロがその思ったことを体現できる、それは何が一番大きいと感じていますか?」
麗プロ「…まずは強く願うこと、とそして目標を設定してそこに向かって1つづつ階段を登ること、ま簡単にいうとストライクを出す、それだけに尽きるんですけど、でも一瞬でも気を抜くと流れが変わる、それがボウリングの怖いところなので最後まで気を抜かずに投げようと努めました。」
中願寺アナ「10フレ2投目、あの1本倒れなかったですね、あの時に首をかしげたんですよね、もうここまで来たら別にいいんじゃないかなって思うんですけどあそこでもやっぱりストライクを狙い続けているその姿勢をすごく感じました。」
麗プロ「はい、あの常に全力で最高の結果を得たい、一球一球そう思っています。」
中願寺アナ「姫路プロにとってこの大会の優勝、24勝目になります。そして前のAPAからの2連勝ということになります。どんな優勝になりましたか?」
麗プロ「本当に昨年、残念で後で見ていた思いが… あの1年間持ってここへ来てよかったと思っています。ボウリングを応援してくださっているという運営の皆様のお気持ちが本当によく伝わって、もう痛いぐらい伝わりまして、ありがとうございます。それであの応援しがいがあるなと思ってもらわなきゃという元気を頂きまして、今一生懸命投げさせて頂きました。受け取ったエネルギーをまた他の皆様にエネルギーでお返ししていきたいと思います。ありがとうございます。」
中願寺アナ「会場にもお揃いのユニフォームを着て応援している方もいらっしゃいますし、画面の向こうでも本当に地元でもたくさん応援している方もいらっしゃると思います。そんな方に向けても最後にメッセージお願いできますか?」
麗プロ「はい、会場にあの来たくても来れなかった方がたくさんいらっしゃいまして、本日はあの代表して50名の方が抽選で選ばれてお見えです。ご観戦の皆様、こんな大変な中、足を運んで頂き、ありがとうございます。あのライブ配信でも見ていただいていまして、皆さんが見てくださっているから頑張れています。あのこのような状況の中で大会を開催して頂いた感謝の気持ちをこれからも皆様にお返しできるようにしっかり頑張ります。来年もよろしくお願いします。ありがとうございました。」

麗プロの堀内プロへの言葉に、堀内プロも涙に暮れるという感動的な映像。何回見返しても自分も涙が出てしまいます(T▽T)
堀内綾プロ頑張れ(,,゚Д゚) ガンガレ!

2020年12月12日 第41回関西オープン女子ボウリングトーナメント

最後は今季3連勝目となった関西オープンの優勝インタビューです。大阪出身の麗プロにとってこの大会での優勝はとても嬉しいものになったと思います。

優勝決定戦の相手は二十歳の坂本かやプロ。今季いきなりの3連勝スタートで一気にトッププロに名を連ねました。かやちゃんのボウリングは女子の中では異次元のローダウン高回転ボウラーで、新時代の象徴です。新旧エース対決というところでしょうか。結果はスプリットが4つ出てレーンをつかめなかった175の坂本プロに対し、きっちり212で麗プロの勝利となりました。

【優勝インタビュー】
聞き手:藤井信人プロ「はい、見事スカイAカップ第41回関西オープン女子ボウリングトーナメントを優勝されました姫路麗プロです。」
麗プロ「ありがとうございます。ありがとうございます。」
藤井プロ「まずは今のお気持ちをお聞かせください。」
麗プロ「フーッ、まず今年もスカイAカップ第41回関西オープン女子ボウリングトーナメントを開催して頂きまして本当に感謝いたしております。今年関西オープンはないんじゃないかとすごく心配しておりましたが、関西東地区、南地区、西地区の皆様やこちら松原さんの牧野松園ボウルの皆様、特別ご協賛頂いているスカイAさまやサンブリッジさまのお陰でこうして無事に大会を迎えられたことを本当に感謝しています。いつもその皆様にどうすれば恩返しができるかと考えながら投球しています。今日も目の前のボウリングに一生懸命向き合うことで感謝の気持ちを表したいと思っていました。」
藤井プロ「はい、そして公式戦3連勝、関西オープン2連覇、そして地元大阪と、数々のプレッシャーがあったと思います。その中でもこうやって勝つ強さの秘訣はなんですか?」
麗プロ「… 自分ではまだできていないところばかりを見てしまいますので、まだまだ成長途中だと思っていますから、強いという風には思っていないんですけど、あきらめずに今回もテレビ決勝に残ることがもうやっとで、本当に体力も気力も皆さんより年上な分、あ疲れているなとすごい感じておりました。それでも頭の中でポジティブにプラス思考に言葉を書き換えて、疲れている人の方がいいかもしれない、そういう風に優勝まで物語を描いてイメージして挑みました。」
藤井プロ「はい、そして最後にテレビライブ配信をご覧の皆様、そして会場にお集まりのファンの皆様に優勝者として一言メッセージを頂きたいと思います。」
麗プロ「本日は関西オープンを初めての生中継生配信でご覧ただきまして本当にありがとうございます。朝9時半から全部で10時間くらいの生放送でありました。ここに来られない皆様、テレビの向こうから見守っていただき、全選手を応援してくださり、ありがとうございます。えー男子プロが先に全日本選手権を終えまして永野すばるプロが3大会連続優勝したというニュースがすごく大きく飛び込んできましたので、女子も負けてません、そういう思いでこの大会を3大会連続優勝して、えー男子と並びたい、そういう思いでおりました。私たち女子プロボウラーの活力元気エネルギーを皆様にお届けしていきます。これからも応援よろしくお願いします。」

毎回、自分の中の思いを語る時の言葉の選び方は、事前に準備しているのかなと思うほど、感心します。とにかくボウリングを通して見ている人にエネルギーを感謝を届けようとしていることはよくわかります。まさにフロントランナー、先頭を引っ張るに相応しい。みんなが付いて行くのも当然です。

初めて麗プロを生で見たのは2005年のDHCツアー第4戦at柿田川でアマと一緒に予選を戦っていました。その時から後で写真を撮っている自分に手を振って応えてくれるサービス精神にすっかりファンになってしまいました。あの頃を見てきたファンとしては24勝もするプロになっているのは成長の過程を見てきたので本当に嬉しいです。これからの活躍を期待しながら応援しています(*´∀`*)


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