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無痛分娩と周囲の理解

分娩方法については、無痛分娩が可能なら選びたいよね、という話をしていました。出産予定の病院に初めて行ったタイミングで、「無痛は理解が少ないと思うよ」と言われたらしいです。

「どういうこと!?そのようなこと言われるの?」と感じたので、調べてみたところ、無痛分娩の割合はかなり少なかったです!!知らなかったです!!

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https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12601000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Shakaihoshoutantou/0000203217.pdf

日本は、たったの5%!?そんなに少ないのか、という驚きと、海外は多いんだっていう驚きとがありました。

なぜ日本では広まっていないのでしょうか?「お産の痛みに耐えてこそ母親になれる」としてきた痛みを美徳とする我が国の伝統的な考え方や、「痛みを我慢して出産しなければ子供への愛情は育たない」といった偏った妊産婦教育も理由のひとつと考えられます。

かつてキリスト教文化圏においても、労働の苦しみと分娩の痛み(どちらも英語ではlaborと呼びます)はアダムとイブが禁断の木の実を食べたために神から与えられた原罪と考えられ、欧米では分娩の痛みを取り除くことは神への冒涜(ぼうとく)とされていました。時代は変わり、女性の意識の変化とともに現在では出産時に痛みを取ることは産婦の当然の権利であり、たとえ「無痛分娩」を選択したとしても罪悪感を持つ必要は全くないと考えられています。

日本で硬膜外無痛分娩が広まっていない最大の理由は、欧米と異なる日本の産科医療システムにあると考えられています。診療科間の連携の良い欧米では、産科医、助産師、麻酔科医がチーム医療をしており、日本の病院の何倍もの出産数がある分娩施設では専門の麻酔科医がいて、広く硬膜外無痛分娩が行われています。一方、日本では麻酔科医のいない産科医個人の産院で分娩が行なわれることが多く、また麻酔科医が勤務している病院であっても手術室内での一般の麻酔に忙殺され、麻酔科医が産科病棟での硬膜外無痛分娩に関与している施設はほとんどありません。このような現状では、手間も人手もかかる硬膜外無痛分娩に取り組めなかったのが背景にありそうです。



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