考え方が変わるとき
和裁師さんの考え方が変わった話
私はキモノ好きで、きもののコーディネートのブログも書いています。
私がお願いしている和裁師Aさんは昭和の高度成長期そしてバブル時代で仕事をしてきた方です。
Aさんにとってキモノは高級な大切なときに着るもの。
ピシッと縫って、丁寧に保管して、いざという時に着てほしい。
着た後はもちろん、専門家に任せて、新品のように手入れして桐のタンスに収められるべきもの。
でした。
でも、最初に私が頼んだのはリサイクルのお直し。
ちょっとびっくりして、「こういうのもあるんだねェ。」不審な表情。
お直ししていただいたキモノは今もお気に入りです。
その後も、インターネットで安い反物を買ったり、キモノをコートにリフォームしたり。
Aさんとはただおしゃべりのために遊びに行ったり、お付き合いが続いています。
一番変わったのは、娘さんがイギリスに留学した時のこと。
Aさん自身が実際に渡欧したわけではないのですが、娘さんが古いものを大切にするヨーロッパの伝統を伝えてくれたようです。
リサイクルやリフォームについて、「親から譲られたものを大切に着られるからキモノが良いよね」
あれッ、ちょっと変わったと思っていました。それが、5年くらい前。
次は
浴衣を自分で洗うの?
絹の長襦袢、自分で洗う?
いろいろびっくりさせてきた私。
でも、キモノを週に数回着るとなれば、自分で手入れをしたくなります。
普段着にしたいキモノは自分で洗いたい。
それを言うと、いやなのよね~といいながら、細かく縫ったり、水につけて縮みにくいような処理を考えたり、悩んでくれています。
私が最初は下手なりに着ていき、現在はキモノで運転して、買い物して、家事もして。
Aさんの縫ってくれたキモノはサイズ感をぴったりで着やすいキモノなので、ついついたくさん着ては洗っています。
今までキモノを縫っても、着るところは見ていなかったAさん。
それを見ることで、考え方が変わってきたのではないでしょうか?
人の考え方を変えるのは
自分も含めて身近な人の経験と行動 とまとめました。
皆さんはどうですか?