⑪入院日

2週間前から入院日までは、何事もなく、本当に手術するのか?と思ってしまうほど穏やかに時間が過ぎていきました。

入院する日は、いつも通りにパンツスタイルでと思っていましたが、お腹を切るのでお腹周りを圧迫するような服装は避けたいもの、という経験者の方々のブログを読み、ワンピースで行くことにしました。実際、退院時の筋力が落ちた状態でも、着脱も楽で傷口にも全く触れることがないので、大正解だったと思います。

受付で手続きを済ませ、病棟の入り口で夫とお別れです。コロナ禍のため、入院中の面談は禁止です。寂しいなぁと思いましたが、仕方がありません。

それよりも、私の家族はこれまで数えられないほど入退院を繰り返し、患者の家族の大変さというのも分かっていたので、これからごめんね、よろしくね、という気持ちでいました。

入院したのは産婦人科病棟です。病棟の入り口にロックが掛かるようになっており、患者も看護師さんたちも女性しかいません。さらに、この病棟は6年前に増築されたばかりということで、とても清潔で好感度大でした。

病室に入ると、まずは事務的手続きが始まりました。担当の看護師さんに、様々な同意書を提出します。ネームバンドを装着し、病衣に着替えると、一気に患者になった気分に。

次に、薬剤師さんから、翌日朝確実にお通じがあるように薬をもらいます。さらには、手術室担当の看護師さんが訪れ、資料と共に、手術の流れと硬膜外麻酔および全身麻酔の説明を受けます。大変丁寧な説明で、資料は写真が多用され、とても分かりやすい内容となっていました。

皆さんの優しく真摯な態度に、何て素晴らしいんだろうなと思いました。これだけの人たちが、自分のために頑張ってくれるのだから、私も頑張らなきゃ!という気持ちになります。不安がないと言ったら嘘になりますが、ここで私がどうこうしても何も始まりません。全てお任せします、どうぞよろしくお願いしますという気持ちでいっぱいでした。

それでもまだ実感なく、普通にPCで趣味のオンライン講座を受けて(ノートPCを持ち込みました)、テレビを見て、枕元にお守りをしっかり設置し、夜もぐっすり眠りました。寝付けない人のために、薬を処方することもあるそうです。どこでも横になったら秒で寝れる体質で良かったなと思いました。

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