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【銭湯めぐり28 ひだまりの家萩の湯@鶯谷】キングオブ東京銭湯
【銭湯めぐり28 ひだまりの家萩の湯@鶯谷】
鶯谷と言うと、山手線の中でもある種の建物が集中立地している特殊な駅で、オッサン1人で降りるのもやや憚られるが、今日は午後に初めて日本泳法の体験に行く予定があるため、朝湯をやっている萩の湯さんに、珍しくアルコール抜きで、カフェ&文学関係施設の探訪を組み合わせたショートトリップ。
#萩の湯 は、東京最大級の銭湯(キングオブ銭湯と呼びたい)で、2017年に改装して、写真にもあるように1〜4階までに分かれており、2階受付、3階男湯、4階女湯という構造。朝湯は平日もやっていて6時から9時と言う絶妙な設定。ランステ用ロッカーもあり、至れり尽せり。
水風呂以外で4つの風呂があり、いずれも広く、洗い場も沢山あり、今朝はざっくり50人くらい浴室にいるようだったが、何かに待つ人はいなかった。露天は岩風呂になっており、ぬるめでゆっくりできる。炭酸風呂はさらにぬるく、しかも都内有名銭湯の銭湯図解の絵が貼られていて、飽きさせない。日替わりで今日の紫陽花湯など様々な湯になるあつ湯(と言っても42度程度)と普通の風呂(ジェット、電気等完備)がある。入口の券売機もバーコード決済対応。2階の食事処も広い。
朝風呂で身体を清めて純喫茶 #カフェド花家 へ。ハムエッグのモーニングが600円。珍しく喫煙可で分煙もなしのため、それだけでも懐かしい香りが。近所の高齢者の憩いの場になっており、朝ビールを楽しんでいる人も。これこそ「居場所」だろう。
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続いて10:30オープン、土日等のみ開館の #子規庵 へ。ボランティアによる運営だが、このホテル街の中にポツンと古民家があるのはなかなか異色。しかし晩年病に苦しんだ子規の様子が窺える展示物があり、少々心を揺さぶられる。衝動的に「墨汁一滴」を購入。
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続いてのお目当ては、今日の銭湯とは裏腹に、元銭湯の内外装をできる限り残してカフェに改装した #レボン快哉湯 。こちらは靴箱、番台から中の浴室まで、懐かしの銭湯感満載で、かつ、とてもお洒落な感じ。ただ、入口&靴箱が女湯側からになってて、大丈夫なはずなのに、最初入るまで結構躊躇。笑。若手女子が食べそうなミネストローネ、パン、サラダ、レモネードのセットをいただきました。ちょい恥ずかしい。
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最後は、5000円札でお馴染みの樋口一葉の #一葉記念館 へ。子規より更に若くして亡くなった一葉だが、短かったこの地での荒物駄菓子店(!)時代に、すぐそばの吉原に出入りする人々との交流を持ったことが、その後の「奇跡の14ヶ月」を生んだとの説明に、やはり多様な人との関わりが人の考えを研ぎ澄まさせるのかと納得。
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今日の旅のお供はヒュームの「人性論」。高度に概念を抽象化した哲学書っぽい哲学書。まだ読み始めたところだが、それまでの常識を疑い、徹底的に考え抜く姿勢に、学ぶべきことは多い。
※2023年7月の訪問です。