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【銭湯めぐり46 森の湯@富山市】4軒目で行き着いた旅の癒しの湯
【銭湯めぐり46 森の湯@富山市】
今日は富山マラソン。約13,000人が出場する大規模大会。終了後にラン仲間と打ち上げをしてから銭湯できれいになって帰京するプラン。
しかし、前回の旅銭湯(兵庫県豊岡市)で、Google map上は営業中になっていても、休業又は廃業になっている状況を目の当たりにし、さらに今回は3軒そういう状況にある銭湯があって、ようやく4軒目で入れたという状況に、地方の銭湯の苦境が身に染みた。いや、正直凹んだ。
東京のような若者サウナーは、おそらく別の選択肢(スーパー銭湯か、もっとワイルドな自然の中のサウナ)があるのかも。
土曜にランナー受付があったため、富山に赴任している後輩に声を掛けて、ランチに麺類を食べようと提案。お目当てのうどん屋がランナー達で長蛇の列だったため、少し歩いた超老舗感のある(黒電話が現役) #つるや へ。温かいにしんとろろ蕎麦をいただく。ほんわか優しい味がしました。
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続いて、 #世界一美しいスタバ で有名になった #環水公園 へ。観光の仕事をしている後輩は色々と蘊蓄を教えてくれる。余計なというと失礼ではあるが、スタバ以外のあまり写って欲しくない背景入らないようにするのが意外と難しい。
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富山市も高岡市も知る人ぞ知るトラムメッカだ。日本では低床連結の新型車両をLRTって言ったりするが、要は新しい市電。高頻度運行でなんだかんだ便利にできていて、普段世田谷線を好んで乗る者としても、なかなかの満足度。富山市の方は、地元のICカードと全国の交通系ICカードの両方を使えるようにしていて(全国の方が若干料金が高い)、感心。
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宿泊はスタート地点に近いゲストハウス #travelershouseroots 。富山マラソンの客が多いということで、小回りのきく対応(朝5時台から若者男女手作りのおにぎり(おぼろ昆布&梅干し。富山らしく、ランナー向けで味も絶妙。)と味噌汁の朝食、ゴール地点(富山市の環水公園)近くのゲストハウスへの荷物配送サービスなど)でなかなか至れり尽せり。大手チェーンだとこういうことはできないでしょうね。
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土曜の夜は前夜祭。高岡ではかなりの有名店 #たかまさ へ。以前別のラン仲間が来て良い店との前評判。2階は若干合宿所の食堂のような雰囲気だが、日本酒も食事も満足度MAX。特に白えびの天ぷらは全員納得の絶品であった。機会があれば再訪したい。
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飲み会後、ゲストハウス近くの銭湯(サウナ松乃湯)に行ったら、残念ながら「店主病気のため、あとしばらく休ませていただきます」の貼り紙が。再開されることを祈るばかり。
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マラソン本番は、スタート時20度、最高気温24度というマラソンにしては過酷な暑さで、相当疲弊したが、なんとか完走。これは打ち上げ後の銭湯はマストかと思われた。
しかし、打ち上げ後、3名でトラムに乗って向かうと、目当ての銭湯(藤の湯)らしき場所が真っ暗。電話してくれば良かったと反省。近くの銭湯に電話すると、一軒は電話に出ず。ここもダメか。もう一軒に電話すると、やっとOK。20時までとのことだったが、問題なし。
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タクシーで伺ったのは、 #森の湯 。470円と東京より50円安い。タオルもタダで貸してくれたが、石鹸類はなく、いつも持参している自分が友人達にお貸し。スーパーソニック湯というボタンを押すタイプの湯が圧力が絶妙。薬草湯や水風呂にもゆっくり入り、脚の疲労感がかなり和らぐ。入浴後のオロナミンも美味い。番台の女性と少々話をすると、昭和26年創業後2回改修したが、サウナ(50円、当初はタダ)は機械が壊れてからは、改修していないとのこと。駐車場とか別のビジネスをやっていないととても銭湯は続けられない、とのこと。藤の湯は廃業してしまったとのことだった。
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あまりにも寂しいお話が続いたが、富山駅に戻り、土産屋に行くと、なぜかケロリングッズが。そうか、ケロリンは富山の薬なんだった。定番の桶も魅力的だったが、新幹線で持って帰るのは憚られたので、ボディタオルをゲット。こういうサイドビジネスでも何でもいいので、銭湯頑張って欲しいなとつくづく思った二日間であった。
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ちなみに旅のお供は市川嘉一氏の「交通崩壊」。古くから旧運輸系の審議会等に参加されている日経の記者だが、富山や福井の事例が山ほど紹介されていて個人的に面白い。友人も文中に登場していてなお面白い。明らかに放っておかれている銭湯とローカル線の窮状に無為無策を感じるのは私だけだろうか。