【銭湯めぐり105 金春湯@大崎】畳敷きの休憩スペースで寛げるバランス良いリニューアル銭湯
【銭湯めぐり105 金春湯@大崎】
多くの銭湯は15時前後からの営業だが、中には土日等に午前中から営業している所も。ラン&銭湯の場合、できる限りそういう場所を探して訪問。今回の #金春湯 もそうした一軒。
自宅から10キロ強と短めのラン銭湯にはちょうどいい距離。途中世田谷通り、環七などを通るルートだが、自動車交通が多くても昔のように排気ガスが気になることもない。
金春湯は、ビルの一階にあり、大きな通りに面しているものの、一瞬分からず通り過ぎてしまうくらい風景に馴染んでいる。入ると、畳敷きの休憩スペースがあり、とても居心地が良さそう。受付の若い女性も、リニューアル銭湯らしさを増幅させている。サウナが別料金600円とややお高めだが、自分はお風呂オンリーなので、さっさとバイブラ、ジェット2種、水風呂の交互浴をする。客層はやはり若者サウナーが多めか。浴後、ちょっと珍しいクラフトビールが10種近く置いてあったので、畳に座って試してみる。椅子とテーブルよりこっちの方が寛げる。鎌倉のヨロッコビールという駄洒落好きそうなメーカーのチェコ風ペールラガーというものをいただく。チェコ風がどの点なのか判別できる能力はないが、畳敷きにもぴったりの味。
13時近くになっていたので、急いで13:30でランチタイムが終わる #魚玉 へ。「鮮魚 仕出し 刺身 出前」と銘打ったお店なので、基本は鮮魚店のようなのだが、入ってみると飲食スペースが陣取っていて、どうもそっちが中心のような感じ。パイプ椅子の脚に、テニスボールが滑り止めで刺してあり、テレビ番組の来店履歴も。メニューはもちろん海鮮系だが、焼き魚などの他に、スペシャル海鮮丼(ウニ、イクラ入り)と普通の海鮮丼があり、気持ち的には前者を注文したつもりが、実際は後者を頼んでいた。老化かな。ただ、スペシャルじゃなくても、写真のとおり、数の子なども入っているなかなかの豪華版。13:30まで20分ほどしかなかったが、ビールと海鮮丼でとりあえず小腹は満たせた。
ラン後なので、もう一軒と思って大崎駅方面に歩くと、お目当ての居酒屋は祝日でなのか閉まっており、もう一つ気になっていたパン屋に行ってみる。 #小麦girl という店名からは、店に入った時の本格度は想像できないが、行けばなかなかのお店であることが分かる。レビューを見るとまだ開店から1年ほどだが、次々と客が来店し、固定客を掴んでいる模様。自分の前にいた高齢男性も、おそらく夜の店で店主がお土産に持ってきたパンを食べて感動してわざわざ買いに来たと言うから、ほんまもん。菓子パンや惣菜パンなど種類ごとに人気1〜3位が表示してあり、初めての客にも選びやすい。人気の高い明太フランスとピスタチオクリームパンに、本日のスープのカニのスープを合わせる。外も寒くなかったので備え付けのベンチに座ってなかなか優雅な2食目ランチ。想像の上を行く味だったので、お土産を買って、この日は終了。ただ、自宅近くに戻ってから、最近お気に入りの角打ちで日本酒3種飲み比べをしてしまったが。
旅のお供は、白洲次郎の「プリンシプルのない日本」。読み始めたところだが、月刊誌等に投稿された文章のオムニバス。歳を重ねるごとに自分もそういう傾向が強くなってきているが、歯に衣着せぬ直言が多く、戦後日本の行末に強い危機感を持っていたことが窺える。当時の吉田茂首相との距離の近さと卓越した国際感覚が際立つ文章も多い。円安で日本人のパスポート保持者が減っているという統計を見たが、我が国が名誉ある地位を占め続けるためには、国内メディアを含め、内向きの事象に囚われた言論空間に安住していては決していけないことを改めて強く思う。