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【銭湯めぐり97 たからゆ@野方】コミュニティ銭湯の名に恥じないサウナ・飲食有りの人気銭湯
【銭湯めぐり97 たからゆ@野方】
この週末は、初めて日曜夕方にラン&銭湯を実施。いつもは朝湯実施銭湯なら午前中に、通常の銭湯なら15時前後の開店時に照準を合わせて銭湯に行くことにして、前後の予定を組むのだが、この日曜は日中は予定が入っていたので(しかも前日までそのことを失念!)、泣く泣く、予定終了後、暗くなってから、走って西武新宿線野方まで環七を北上するプランに。
涼しくなったとは言え、夕方でも22度ほどあって、まだまだ長めのランには暑い気候。シャツが絞れるくらい汗をかいて、 #たからゆ に到着したのは19時台。着くと、住宅街の中の立派な建物で、まだ新しい。「コミュニティセントウ 東京都補助事業」との看板があり、1階は銭湯、2階以上は中野区立若宮いこいの家となっていて、おそらく区立施設との合築ということもあり、都から改築補助か何かを得たものと推測。これまで、銭湯自体で開店時間外にデイサービスをやっているソフト連携事例はあったが、これはハード連携というところか。
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それはさておき、なかなか良く出来た銭湯で、多世代の憩いの場になっていることを実感。下駄箱もかなりの数で、空きも少なかったので繁盛具合が分かる。入口入ってすぐの場所は、テーブルと椅子が並ぶスペースで飲食可能になっていて、フードは冷凍のたこ焼きやら唐揚げやらを自分でチンして食べるスタイル。廉価だし、こういう合理化はいい。缶ドリンクはビールやらコーラやら各種あり、生ビールも提供。
お風呂もそれほど広くはないが、サウナ、水風呂、炭酸泉、ジェット風呂、露天のシルキー風呂と、人気のラインナップは一通り揃えてある。この日は万田酵素入りの露天風呂で泡がすごく、ラン後のリラックスには完璧。カランや椅子、ボディソープ・シャンプーも旅館やホテルの仕様で、コンパクトながらスパ銭以上。客層は、サウナーの若者や小さな子供連れが多く、珍しく自分が客の平均年齢を上げている感じ。街の銭湯に慣れていない人にも、ここなら快適に過ごせること請け合い。
浴後は岩泉ファームのミルクコーヒー(水分・タンパク質補給)と生ビールを立て続けにいただく。テーブルスペースでの子供達の楽しそうな様子と、隣で化粧をするこれから夜の店にご出勤?のお姉さんの存在がやや気になったが、早々に退店。
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時間も時間だけに一本勝負で向かったのは、やきとんの「西の横綱」というレビューがある #秋元屋本店 。ちなみに東の横綱は立石の宇ち多゛だそう。立石にも久しぶりに行きたくなってきた。意外にも店にはカウンターに空きがあり、ささっとコーナーを確保。焼きは割と若いロッカーと思われる方が担当していたが、脇を固める女性陣はベテランの雰囲気。とても気さくかつ気が利く感じがいい。一杯目の黒ホッピーを飲み干した瞬間に、中お代わりね!と言ってささっと注いでくれる感じが、ザ・酒場。
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煮込み豆腐、ハムカツに串を6本ほどいただく。どれも美味かったが、特筆すべきは「れば」。味付けお任せで注文したところ、塩で新鮮さが伝わるあっさり味。レバー嫌いの方もこれなら大丈夫。やや歳上のご近所さんが、若かりし頃振られた女性の話でカウンター内の幼馴染み?お姉様にいじられたり、ビジュアル系ロック好き客が焼き担当と近隣に住む有名バンドメンバーの話で盛り上がったり。戸を開けっぱなしのオープンな感じが店の雰囲気ともマッチしていて、さすが西の横綱と感銘を受けた夜であった。
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今日のお供は、真木悠介氏の「時間の比較社会学」。お堅い本であるが、読書メーターに1000人以上が登録している人気本。まだ読み始めたところだが、時間概念について、社会学的に、人生の虚無感からスタートして、様々な言語と民俗での捉え方の違いに、時空を超えて交差しながらアプローチしていく感じが、長年の謎を紐解いている感覚をもたらしてくれて、面白い。ランで小さなリュックのポケットに入れていたら、布のブックカバーまで濡れていたのは、大いに反省したが。