結婚と「選択の自由の賜物」
一つ前のコラム記事、
で、筆者と妻の馴れ初めについて、家族歴史活動と神殿活動がもたらした計り知れないほど大きな祝福と助けについて述べたのですが、今回はその続き、というか「結婚相手を選ぶポイント」について、少し書こうと思います。
結婚相手は「自分で選ぶもの」!
結婚に関して、おそらく一定数以上の方が誤解していることがあります。
それは「結婚相手は神様が選んでくださる」というものです。
自分にふさわしい相手を神様が備えてくださる、その用意された相手と結婚する、神様が相手を用意してくださるまで待つ、神様の用意してくれた相手意外と結婚してはならない、こうした考えはすべてイエス・キリストの福音からいって間違いです。
なぜなら、イエス・キリストは私たちの「選択の自由」を何より大切にされておられ、ルシフェル(後のサタン)と戦ってまでこの「選択の自由の賜物」を守り抜いてくださったからです。
つまり、結婚相手を選ぶ権利は私たち人間一人ひとりに任されており、誰を選ぼうとそれは私たちの自由であり、この選択に対する私たちの選びを神様は尊重してくださり、決して強制、強要はなさらないのです(もちろん、選ぶ際に導きはくださいます)。
したがって、結婚相手は神様が最高の相手を備えてくださるまで待つのではなく、自分で「探し、見出し、選ばなければならない」のです。
神様はここには関与されません。だから、私たちは自分の選択の自由の賜物を使って、結婚相手を選ばなければならないのです。
もう一度言います。私たちが選ぶのです、選んでいいのです。
だから結婚について祈る時は「結婚相手をお与えください」ではなく「結婚相手を探す力をお与えください」と祈った方がいいかもしれません。
「最高の結婚相手」はどこにもいない! あるいは複数いる!
結婚といえば一般的に一生を左右する人生の一大イベントです。
さらに、筆者が所属する末日聖徒イエス・キリスト教会では、結び固めの権能を持つ人によって神殿で行われた結婚と夫婦関係は死後も続く永遠のものと信じています。
いわば「最も大事な選択の一つ」なのですから、もちろん「最高の相手」と結婚をしたいと望むのは当たり前の話です。
そして、その「最高の相手」を探し出すためにたくさんの時間と労力を注ぎ込むのです。
……しかし、じつは「最高の結婚相手」は世界中どこを探しても見つからないのです。そう、「最高の結婚相手」などいないのです。
完璧な人間はいません。生まれながらの人は弱く、不完全で、多くの過ちを犯します。それでも、戒めを守り、正しいことを選ぶために学び、成長していきます。
聖典にはこう書かれています。
私たちは誰もが不完全な者で、ここにも少し、そこにも少しと学び、成長して完全を目指しなさいと、神様はおっしゃっています。
この聖句を“結婚相手”に当てはめるならば、完全な人間がいないように、完璧な結婚相手はどこにもいなく、私たち自身も不完全な者であり、そんな不完全な者と不完全な者が手を取り合って助け合って少しずつ成長し、前に進んでいくのが結婚というものなんだと分かります。
だから、完璧な最高の結婚相手はいなくて、結婚した後、完全に向かって一歩一歩進んでいくのです。
素敵な人が見つかっても、もっといい人がいる、もっといい人がいると、どこにもいない「最高の完璧な結婚相手」を探すのではなく、選択の自由の賜物を使って、「この人となら一緒に完全を目指す旅を進めそうだ」と思える人だったら、思い切って結婚するのがいいと思います。
筆者が取った「結婚相手を選ぶ一つの方法」
では、最後に、筆者が取った「結婚相手を選ぶ方法」について述べたいと思います。
始めに断っておきますが、これは筆者の方法で万人が上手くいくわけではなく、参考程度にしていただくようお願いいたします。
さてその方法とは「一つだけどうしても譲れない条件を決め、それ以外の条件はつけない」というものです。
自分が相手に求める条件はたくさんあるとそれだけ相手を探し、選ぶのに時間がかかってしまいます。そして、そんないくつもの条件を満たす相手はほとんどいなく、またいないかもしれません。
なので筆者は「たった一つの条件」を決め、その条件を満たす人を探しました。ちなみに、筆者の決めた相手の条件は「細かいことを気にしない大らかな人」です。それ以外は、身長や容姿も、それ以外の点も何も条件をつけずに探し、そのたった一つの条件を満たす筆者にとって最高の相手を見つけ、結婚することができました。
結婚生活はもう20年以上続いていますが、自分が一番好きな「細かいことを気にしない大らかな人」が結婚相手になってくれたのですから、今も毎日喜びと愛が筆者の心に満ちています。苦労もいっぱいありましたが、自分が選んだ人だったから、一緒に乗り越えられました。
これが筆者の取った方法です。
繰り返しますが、これは筆者がうまくいった方法なので、他の人が必ずしも上手くいくとは限りません。なので、結婚相手を選ぶうえで何らかの参考になればと思い書きました。
今結婚相手を探している人は、自分の選択の自由の賜物を最大限に使い、ぜひ自分で探し、自分で選んでください。
その過程で、自分の選びに関して神様に導きを求めるならば、神様はあなたが選択の自由を行使できるように必要な導きを与えてくださるでしょう。