伊藤 敏《世界史講師》

予備校で世界史を教えている講師です。世界史の「学び」を深める話題を中心に、フワッと学術チックな文体でわかりやすく記事にしていきます。 授業実践や教材公開なども随時、発信しております。

伊藤 敏《世界史講師》

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マガジン

  • 世界史・徒然随筆

    学習者や初学者など関係なく読める、世界史の理解が深まる様々な話題を提供していきます!

  • 通史テキスト教材

    実際に授業でも使用している、オリジナルテキストの教材公開です!

  • 世界史!授業実践

    世界史の授業に役立つテクニックや、授業に対する自論を発信していきます! 【地図教材】もコチラ!!

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通史テキスト教材の公開について【新課程リニューアル済!】

世界史講師のいとうびんです。 今回は、一部のみなさまよりご要望のお声をいただいておりました、通史テキスト教材の公開・販売のお知らせです!! この記事では、公開されるテキスト教材についてのあれこれを書いていきます。 また、各テキスト販売ページへのアンテナにもなっておりますので、ぜひご活用ください! ではでは早速本題です~ 【1】公開される通史テキスト教材についてまずは、このテキスト教材の概要です。 本テキストは、私が一部の出講先でも絶賛使用しております、通史テキスト

    • 【新刊発売のお知らせ】『歴史を動かした「決戦」の世界史』の読み方!!

      世界史講師のいとうびんです。 ……さて、のっけから私事で恐縮ですが、 この度! 2024年11月20日! 新刊  『歴史を動かした「決戦」の世界史』 が発売となりました!! というわけで、 今回はこの『歴史を動かした「決戦」の世界史』の内容の簡単な紹介と、 さらにもっと楽しむための「読み方」をご紹介します! ではでは、さっそく見ていきましょう!! 1.今回はどんな本なん?? 1-1.コンセプト 今回の『歴史を動かした「決戦」の世界史』(以下"本書")は、 一

      • 【世界史・通史テキスト教材】IV 中世ヨーロッパ編

        私が一部の出講先で使用しております、オリジナルテキストの販売です。 今回は「IV 中世ヨーロッパ編」です。 【1】テキストの構成テキストの構成今回のテキストは、中世ヨーロッパを扱います。時代としては、4世紀のゲルマン人の大移動の開始~1492年のレコンキスタ完了までです。 内容は、主要出版社の教科書(山川、東書、実教、帝国など)および用語集の用語もほぼ網羅してあります。 【2】ご利用上の留意点1.テキストは地図などの図版も含め、著作権は伊藤に属します。ご購入後は、2次

        ¥3,200
        • 【地図教材】近世ヨーロッパ

          地図教材の第4弾、近世ヨーロッパ編の販売ページです。 【1】内容としては、 ・大航海時代の航海路 ・ハプルブルク帝国の地図 ・オランダの独立 ・三十年戦争 ・17~18世紀の北米植民地抗争 ・プロイセンの領土変化(16~18世紀) ・ヨーロッパ諸国のアジア進出 が主なラインナップになります。 【2】ご利用上の留意点としては、 1.すべての図版の著作権は伊藤に属します。ご購入後は、2次使用(授業教材として一部ないしはすべてを利用する等)は自由です。 2.

          ¥1,500
        • 固定された記事

        通史テキスト教材の公開について【新課程リニューアル済!】

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        • 世界史・徒然随筆
          18本
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          15本

        記事

          世界史年号語呂合わせ冊子の公開

          世界史講師の伊藤敏です。 今回は、ご要望も多かったオリジナルの年号語呂合わせファイルの公開になります。 もしかすると、どこかで聞いたものもあるかもしれませんが、 基本的には、すべて私の完全オリジナル(のつもり)です。 ご活用いただければ幸いです。 形式はPDFです。 もし内容に不備がありましたら、「クリエイターへのお問い合わせ」や本記事のコメント欄、ないしX(旧Twitter)のDMにてご報告いただければと思います。

          ¥1,500

          世界史年号語呂合わせ冊子の公開

          教科書から消えた語句――「ミッレト」

          世界史講師の伊藤敏です。 (以下、冒頭はほぼテンプレ) さて、2022年に高校社会科は大きな転換点を迎えました。 この年から、2018年に改訂された高等学校指導要領にもとづき、社会科の科目に大きな変更が生じたのです。 世界史における主な変更点は、 ⑴ 世界史A・世界史Bの廃止 ⑵ 世界史Aと日本史Aに代わる「歴史総合」、世界史Bに代わる「世界史探究」の設置 です。 この措置にともない、当然ながら教科書も大幅な変更がなされます。 実際に手に取ってみると数々の変化に驚か

          教科書から消えた語句――「ミッレト」

          教科書の図版が変更、その意図とは!?――「王の道」編

          世界史講師の伊藤敏です。 (以下、冒頭はほぼテンプレ) さて、2022年に高校社会科は大きな転換点を迎えました。 この年から、2018年に改訂された高等学校指導要領にもとづき、社会科の科目に大きな変更が生じたのです。 世界史における主な変更点は、 ⑴ 世界史A・世界史Bの廃止 ⑵ 世界史Aと日本史Aに代わる「歴史総合」、世界史Bに代わる「世界史探究」の設置 です。 この措置にともない、当然ながら教科書も大幅な変更がなされます。 ……今回テーマとするのは、図版それも地

          教科書の図版が変更、その意図とは!?――「王の道」編

          英語de世界史——英語から見える用語の本質②

          世界史講師の伊藤敏です。 今回もまた、 世界史のあの用語を英語でどう表現するの? という一風変わった視点からアプローチしていきます! それでは、はじまりはじまり~ 1.「両」ってなに?? さて、今回もクエスチョンから! 両シチリア王国 って、英語では何というでしょう? ここでポイントとなるのは、やはり「両」の部分でしょうが…… ↓ ↓ ↓ 正解は、 Kingdom of the Two Scilies でした! 「両」はここでは Two=2 がそれに相当するわ

          英語de世界史——英語から見える用語の本質②

          英語de世界史——英語から見える用語の本質

          世界史講師の伊藤敏です。 今回はとある方からのリクエストから着想を得たもので、 世界史のあの用語を英語でどう表現するの? という一風変わった視点からアプローチしていきます! それでは、はじまりはじまり~ 1.これ何でしょう?? まずはクエスチョンから さて、早速ですがクエスチョンです! 以下の世界史の用語を英語では何と言うでしょう? ⑴ アッバース朝 ⑵ デリー=スルタン朝 ⑶ イル=ハン国 ……どれも世界史では聞きなれた王朝・国名ばかりですね。 とはいえ、英語

          英語de世界史——英語から見える用語の本質

          教科書から消えつつある?語句——「海の民」

          世界史講師の伊藤敏です。 (以下、冒頭はほぼテンプレ) さて、2022年に高校社会科は大きな転換点を迎えました。 この年から、2018年に改訂された高等学校指導要領にもとづき、社会科の科目に大きな変更が生じたのです。 世界史における主な変更点は、 ⑴ 世界史A・世界史Bの廃止 ⑵ 世界史Aと日本史Aに代わる「歴史総合」、世界史Bに代わる「世界史探究」の設置 です。 この措置にともない、当然ながら教科書も大幅な変更がなされます。 実際に手に取ってみると数々の変化に驚か

          教科書から消えつつある?語句——「海の民」

          教科書から消えた語句――ワールシュタットの戦い

          世界史講師の伊藤敏です。 さて、2022年に高校社会科は大きな転換点を迎えました。 この年から、2018年に改訂された高等学校指導要領にもとづき、社会科の科目に大きな変更が生じたのです。 世界史における主な変更点は、 ⑴ 世界史A・世界史Bの廃止 ⑵ 世界史Aと日本史Aに代わる「歴史総合」、世界史Bに代わる「世界史探究」の設置 です。 この措置にともない、当然ながら教科書も大幅な変更がなされます。 実際に手に取ってみると数々の変化に驚かされますが、 なかでもやはり目

          教科書から消えた語句――ワールシュタットの戦い

          『歴史の本質をつかむ「世界史」の読み方』の読み方!!

          世界史講師のいとうびんです。 ……さて、のっけから私事で恐縮ですが、 この度! 2023年3月23日! 自身初となる単著、 『歴史の本質をつかむ「世界史」の読み方』 が発売となりました!! 自身初の単著・単行本ではありますが、今までの歴史入門書にはあまり見られない内容となっています。 というのも、いくつか野心的な試みも盛り込まれていまして…… というわけで、 今回はこの『歴史の本質をつかむ「世界史」の読み方』を、 さらにもっと楽しむための「読み方」をご紹介しま

          『歴史の本質をつかむ「世界史」の読み方』の読み方!!

          雄鶏が語るヨーロッパ―1羽の鳥に背負わされた運命

          ……1789年7月14日、 武器を手にしたパリ市民が、大挙してバスティーユ牢獄に殺到した。 いわゆるフランス革命の始まりである。 「自由・平等・博愛」を謳った革命政府であったが、彼らが理想とした国家の実現は、まさに苦難への道であった。 なかでも当時の民衆の多くは、相応の教育すら受けたことがなく、文字の読み書きさえできなかった。 知識人たちを中心とした革命政府の理想が、肝心の人民に共有されず、両者の間には明らかな溝ががあったのである。 こうしてフランス革命は、この理想と現

          雄鶏が語るヨーロッパ―1羽の鳥に背負わされた運命

          地理の基本知識から、世界史を見る!―東南アジア編

          世界史講師のいとうびんです。 今回は、地理の内容から世界史を見ていく、というちょっと変わったアプローチをしてみます。 ……とはいえ、この地理での基礎知識は、ちゃんと知っているか否かで世界史の理解にかなり差が出る、ということも言えます。まさに、侮るなかれ、です。 今回は東南アジアをテーマに、地理と関連させながら見ていくことにしましょう。 ……さて、今回テーマとするこの東南アジア、受験生にとっては鬼門というべき分野として悪名高いものです。 世界史を習った方でも、「正直こ

          地理の基本知識から、世界史を見る!―東南アジア編

          教育実習で注意すべきこと―その② 授業準備の段

          世界史講師のいとうびんです。 今回は前回に引き続き、教育実習について! 後編の今回は、実習生活の明暗を分ける、授業準備についてです!! 前回の記事はこちら!! ↓ ではでは、早速本題へ~ 【1】 授業準備って何すればいいの?? さて、「事前の授業準備が大事!」と前回はこれでもかと強調してきたわけですが、じゃあその準備ってどうすればいいんだよって話になりますよね。 実はこれが実習生にとっては結構厄介だったりします。そもそも授業スタイルなんて千差万別、十人十色。人によっ

          教育実習で注意すべきこと―その② 授業準備の段

          教育実習で注意すべきこと―その① 心構えの段

          世界史講師のいとうびんです。 今回は、2回に分けての世界史に限らない話題、教育実習についてです。  この記事を書いているのが4月上旬、早ければ5月には教育自習が始まるみなさんも多いと思います。 教職を本気で目指すにしろ、就職の保険にしろ(私は後者でした;_;)、 いうまでもなく教員免許をとるにあたり、教育実習は避けては通れない最後の関門です。  この教育実習、経験者は口をそろえて「大変だった」と懐述するくらいハードなものです。 しかし、教育実習が大変である原因はか

          教育実習で注意すべきこと―その① 心構えの段