マーケティング・経営戦略基礎⑤
■マーケティングプロセスの全体像
■マーケティングミックス(4P)
■Product 製品戦略
■製品とは
マーケティングでは、「製品」とは「商品」だけでなく。それを取り巻くサービス全てを含んだ広い概念である。
■製品の構成要素
製品は「製品のコア」「製品の形態」「製品の付随機能」に分けられる。
◆製品のコア
顧客の本質的なニーズを満たすための機能と価値
◆製品の形態
製品のコアに付随する製品の仕様やデザイン、品質、ブランド、パッケージ
◆製品の付随機能
保証やアフターサービスなど、顧客が価値を認める付随機能
■製品特性とプロダクトライフサイクル
製品の普及時期によって、主な購買層と製品の訴求ポイントが異なる
■製品の分類
製品の特長によって分類しておくことで、マーケティング戦略を立てやすくなる。
「物理特性」「使用目的」「購買プロセス」などの切り口で分類することができ、それぞれの顧客の関心が異なる。
■新製品開発におけるニーズ発想とシーズ発想
ニーズ発想
「こんなニーズはあるが、解決方はないだろうか?」を発想に開発を始める
シーズ発想
「こんな技術はあるが、利用価値はないだろうか?」を発想に開発を始める
実際の製品開発では両方の側面から進めることで製品価値を高めることが望ましい。
■Price 価格戦略
■価格設定の3要素
価格設定をするとき、顧客が適正と認める価格であるカスタマバリューと、自社コスト、そして競合価格を見極めて設定する必要がある。
4Pで利益を生むことができるのは価格設定のみであり、カスタマーバリューをいかに高めるかが重要である。
■新製品の導入価格設定
スキミングプライシング
製品導入初期に価格を高く設定することで、早期に投資回収を図る手法。新製品の規模が限定的であったり、競合が少ない場合に有効である。
ペネトレーションプライシング
製品導入初期に価格を低く設定することで、市場シェア拡大を優先する。
■Place 流通戦略
■流通戦略の意義
流通チャネルは直販以外は基本的に外部であるため、構築やコントロールが難しく、一度設定すると変更することも困難である。そのため、長期的な戦略を立てなければ、強い競争優位性にも足かせにもなる
■チャネルの長さ
チャネルの段階のこと。チャネルの段階を増やすことでチャネルは長くなる
流通チャネルが多段階になるほど市場の普及率は高まるが、その分コントロールが難しくなる。そのため、複数のチャネルを使い分け、ハイブリットチャネルを取る企業が多い。
■チャネルの幅
流通業者の数のこと。流通業者を増やせば増やすほど、市場の普及率は高まるが、長さ同様にコントロールが難しくなる。また、流通業者同士の競争による価格低下のリスクにも注意しなければならない。
■Promotion コミュニケーション戦略
■購買プロセス
マーケティングの目的は顧客に購入してもらうことだが、顧客の購入までの意識決定にはプロセスがある。
AIDMA(アイドマ)
Attention, Interest, Desire, Memory, Action
消費者の購買行動の基本モデル
AMTUL(アムツール)
Awareness, Memory, Trial, Usage, Loyalty
顧客ロイヤルティを購買行動モデルに落とし込んだモデル。顧客ロイヤルティとは製品やブランドに対する愛着や信頼のことである。
AISCEAS(アイシーズ)
Attention, Interest, Search, Comparison, Examination, Action, Share
インターネット普及後の消費者の購買行動モデル
■コミュニケーション手段
コミュニケーションの手段は大きく5つに分かれる。製品や顧客の特性に合わせて選択する必要がある。
1.広告(ラジオ、テレビ、新聞、雑誌、屋外ディスプレイ)
メディア戦略とクリエイティブ戦略に分かれる
2.販売促進(サンプル、クーポン、値引き、DM、ポップ)
広告と人的販売の中間の特徴をもつ
3.人的販売(製品説明・体験会、顧客訪問)
営業担当による販売活動。市場の反応を得る双方向コミュニケーション
4.パブリシティ(ラジオ、テレビ、新聞、雑誌)
企業の発信した情報を、広告主が費用負担しないで報道してもらうこと
5.口コミ(SNS、口頭、メール)
消費者は身近な人の方が影響を受けやすい